師匠との別れ 

仕事以外で何か他の世界を持ちたいと思い、2015年夏から書のお稽古に通っています。かな文字や古筆(平安~鎌倉時代に書かれた和様の名筆)の勉強をしていて、いつも小筆で和歌を書いています。

筆を持つのは小学校以来で何にも分からない私に、書の魅力を教えて下さったのが師匠の島田雨城先生です。

文字の成り立ち、道具のこと、墨色の濃淡や筆使い、歌の内容に合わせた紙面の構成、余白の使い方、歌の中の言葉の意味や背景・・・それらを喜びと共に教えて下さった先生。知らないことだらけで、だからこそ覚える楽しみにワクワク・ゾクゾクしていました。先生があまりに楽しそうに話されるので、それを見るのも好きで、休みながらも何とか続けてまいりました。

そんな先生が10月に急逝されたのです。91歳、人生の最後の瞬間まで現役で、書に向き合われました。

 

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12月8日土曜日、書道会主催のお別れ会へ行ってまいりました。

案内をいただいた時、先生にきちんとご挨拶をしてお礼を言いたい、そんな気持ちから何を置いても伺おうと決めていました。実は亡くなる少し前にお会いしていて、その時「僕もいつまで教えてあげられるか、わからへんけれどね。」って弱気なことをおっしゃったのです。

でもその時はお顔色も良く、とてもお元気そうに見えましたし、いつもと変わらず添削をして下さったので「先生、そんな寂しいことをおっしゃらないでください。これからもお願い致します。」と申し上げました。感性研ぎ澄まされた方ですから、今思えばですが、何か予感するものがおありだったのかもしれません。

一方凡人の私は、まさかそれが本当に最後になるとは思ってもみません。訃報を聞いたときは悲しみよりも「嘘やん!」という気持ちの方が強かったです。

 

会場はホテルセントノーム京都。小さな祭壇に先生のお写真があり、そこで手を合わせた時初めて涙が出ました。ちゃんとお別れをさせてもらえて、ありがたい気持ちで一杯です。

 

大きな会場の壁いっぱいに先生の遺作が飾られてありました。若いときに書いたもの、最近のもの、面白いところでは酔狂で書かれたものもあって、宝物のように見させていただきました。

恐れ多くて聞けなかった先生のご経歴や書道会の歴史なども、この時初めて知り、偉大な先生に出会え教えを請うことが出来たことに、改めて感謝しました。「自詠歌自書」を創作の第一としてすすめられた先生。私の作った拙い歌にも、真剣に向き合って下さり「若い方がこうして歌を作ろうとすること、それが嬉しい」って言ってくださいました。

思い出せば、次々と先生のお言葉が浮かびます。

 

遺作がズラリ。紙や表具、額などもひとつひとつ丹念に選ばれた素晴らしいものに違いありません。

 

お別れ会には100名以上の生徒さんが集まりました。湿っぽいのが嫌いな先生だから、明るく楽しい和やかなお別れ会にとプログラムがすすめられます。

食事をいただく間、色々な方が先生との思い出をスピーチされたのですが、中でも男性の方、プロの狂言師だそうで、その方の歌が印象的でした。狂言を生で聞いたのは初めてです。朗々と響く言葉ひとつひとつが、こんなにも心に迫ってくるとは、自分でも思ってもみませんで、ちょっとした衝撃をうけました。

能もわかりませんが、きっとこんな風に生で聞いたり見たりすると、想像とは違うのかもしれないな。今は亡き先生のお陰で、また新しい体験が出来ました。

 

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最後に先生の辞世の句を。

わがこヽろ 澄みゆくほどに 筆とれば 書線冴え来て よき歌書成らんか

 

書に遊び歌を詠む楽しみにあふれた何と清々しい句でしょうか。

素晴らしい生き様を最後に手本として残してくださいました。本当にお世話になり感謝の気持ちでいっぱいです。今は只、ご冥福をお祈りいたします。

仕事の忙しさにかまけて、初心を忘れ、練習を疎んじていたこの頃。先生に会えないならもう辞めちゃおうと心の中で9割決めていたけれど、お別れ会で諸先輩方を拝見し、新しい先生ともじっくりお話できて、もう少し頑張ってみようという気持ちになっています。

 

 

散り紅葉 

師走らしく慌ただしい日々が続いています。

お陰様で色々なプロジェクトに加えていただいており、一つづつ丁寧に丁寧にと言い聞かせながら、でも締切りがタイトなので(何故?!全部厳しい T_T )、息急き切って設計する毎日。

そんな中ほっこりさせてくれるのは、やっぱり庭の景色です。今年のモミジはとても鮮やかに紅葉してくれました。

夜が明ける静かな時間、出先で、お茶の時間、夕暮れ時、そんなちょっとしたときに季節を感じると、仕事に忙殺されずに、我を取り戻すことが出来るように思います。

仕事中は息を詰めたり逆にハァとため息をついたり。でも庭を見ているときは、息が深く一定なことに気付きます。余裕がない自分から少し余裕を感じる自分へ。そんな切り替えスイッチが庭のどこかに付いてます。

 

12月2日。紅葉まっ盛りの頃のモミジです。

 

美しーい(๑>◡<๑)

 

夜はライトアップするので、また一味違った眺めになります。今はクリスマスっぽくイルミネーションライトも飾っています。

 

風が強く吹いた日の次の朝。真っ赤な葉っぱが今度は足元にも。

 

同じ色の葉っぱは二つとしてありません。この微妙な色合い。本当にきれい♡

 

 

シマススキやアジサイ、ムラサキシキブなどは黄色くなります。赤だけじゃないところがいいんです。ツヤツヤの葉っぱは常緑低木のヤブコウジ(斑入り)。これは冬の間も緑を楽しめます。

 

すっかり葉っぱを落としきるまであと数日。それまで落ち葉掃きはしません。

落ち葉を堪能します。

 

落ち葉が集まれば、つい作ってしまう♡

 

理想は「落ち葉の絨毯」ですが、さすがに1本ではそこまでなりませんね。まぁご近所のことを考えると絨毯を作るわけにもいかないかな。街路樹だって落ち葉対策のために紅葉もそこそこに切られてしまうご時世です。

世知辛い?それとも?

 

京都のイチョウ並木は堂々と葉っぱを散らしてた。

 

私の感じるところを言うと、落葉樹はまだまだ嫌われもののようです。こんなに美しいのにね・・・。

小さな庭先から意識改革を起こしていけたらいいなぁ、と思います。先日提出したお庭のプランにもモミジ、ちょっとだけね、入れちゃいました~(*´д`)o

 

 

X’massワークショップ2018の報告

先週11月28日〜12月2日に開催しておりましたクリスマススワッグを作るワークショップ、お蔭様で無事終了しました。ご参加いただきました皆様には心よりお礼申し上げます。

 

11月28,29日はディアガーデンの顧客限定、30〜はビジターさんと2部に分けて開催。

 

今日のブログはその様子を報告したいと思います。

 

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スワッグとは、ドイツ語で壁飾りという意味で、クリスマスの伝統的な飾りのひとつです。最近日本でも人気があって、お花屋さんやインテリアショップなどでよく見かけるようになりました。

束ねるだけなのでリースを作るより簡単。初めての方でも素敵に仕上がります。ディアガーデンのスワッグの特徴といえば、庭で育てた生きている材料をふんだんに使うこと。お花屋さんのに比べ、自然な枝ぶりでボリュームがあります。その形を生かして束ねると、これまた素敵なんですよね。

 

ワークショップはディアガーデンの事務所で開催。お客様に一足早くクリスマスムードを楽しんでいただきたくて、あちこちにクリスマス飾りをほどこしました。ちなみに壁にかかっているのがスワッグというもの。

 

スワッグの材料とクリスマスツリー。事務所に入った瞬間「いい香り~」って気づいて下さるくらい針葉樹の香りで一杯です。

 

長くディアガーデンのお客様だけの「シークレット」な催しでしたが、「もしかしたら、ディアガーデンを知っていただくいい機会かもしれない?!」と思い、ビジターさんの募集を始めました。

ウェブサイトとSNSでしか告知してませんのに、地元の方がそれを見て来て下さって、とても嬉しかったです。

 

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さて今年のワークショップ。最初はティータイムからスタートです。

近況(ビジターさんとは初めましての自己紹介)や庭の様子をうかがったり、これから作るスワッグの材料紹介、デザインのポイント、作り方などをご説明する時間としました。

 

ティータイムのテーブル。ケーキ数種とクッキー、フルーツなど添えて。

 

今年はフルーツティーをお出ししました。茶葉に風味がついたものが一般的ですが、フレッシュなフルーツを煮出すタイプは珍しかったよう。作り方を尋ねられた方もいらっしゃって意外にウケました。良かったです(^–^♪

作り方をざっくり。

  1. 大き目のポットを用意して、人数分淹れた紅茶に蜂蜜で甘さをプラス。茶葉は取り除きます。
  2. 数種のフルーツをカットして、ポットに投入します。今回はリンゴ、ブドウ、オレンジ、レモン、パイナップルを入れました。
  3. そのポットをティーウォーマーにかけ15分程温めます。ティーウォーマーがないときは直火やレンジなどで温めてください。フルーツの風味がお茶に映って美味しいフルーツティーの出来上がり。
  4. 更に時間を置くと風味が増しますが、レモンは取り出した方が良さそう。

 

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ティータイムの後はいよいよスワッグづくり。

過去何度もご参加くださっている方は、私がアレコレ言わなくとも、慣れた手つきで作りはじめられます。初めての方には少しアシストしつつ、でもすぐにコツを掴まれてご自分なりのアレンジを楽しんでおられました。

作っている最中は、皆さん、結構無口になられて真剣そのもの。「日常の余計なことなんかすっかり忘れて、すごく集中する!」っておっしゃいます。それこそ手仕事の醍醐味です。特に植物を使った手仕事は、その精気を感じつつ右脳をフルに活用するので、心身に良い効果をもたらします。

スワッグを飾るお宅もまだ少ないので「これ私が作ったのよ!」なんて、ちょっと得意な気持ちになってもらえたら、私としては本当に嬉しいです。

 

スワッグ製作中。最後の仕上げにラフィアのリボンを結びます。これが意外に悩みどころ。

 

最後に。

お客様が実際に、ご自宅のドアや門扉に飾られたところを撮影して、送って下さったので紹介します。

どれも力作揃いですっごくいい感じ!

師走に入り、寒くなって、なんだかんだせわしないけれど、一年で最もキラキラとしたシーズンでもあります。平成最後のクリスマスをスワッグと共に楽しんで下さい。

 

 

来年はこのような庭や植物のワークショップを増やし、近隣の方にディアガーデンを訪ねていただけたらと計画中です。コミュニケーションの土台作り、です。

まずは季節ごとに何かお知らせ出来ればと思います。