庭仕事の前に 

日本は季節の変わり目に雨がよく降ります。それぞれに名前が付く程で、春に降る雨は「春雨」「春霖」「菜種梅雨」「催花雨」「桜雨」「穀雨」などと呼んだりします。大地を潤し、芽吹き始めた草木を育てる雨です。

そんなことを意識して庭に出て見ると、確かに雨の後は、一段と植物の勢いが増しているように思います。

長らく沈黙を保っていたディスプレイガーデンがいよいよ動き出しました。

 

ギボウシの芽、アジサイの芽が勢いよくふきだして。

 

ドウダンツツジの花が鈴なりに咲いています。背後に見える若葉はアオキ。

 

昨年のうちに植栽の配置替えをして、枯れ枝や落ち葉も取り除き、寒肥も施していたワタクシ。春を迎える準備はほぼ整っており、今のところまだ庭仕事という程の作業はありません。

同じように芽吹き始めた雑草たちを取り除く位かなぁ。今なら表土を掻くだけで抜けるので楽チンです。とは言え、全部抜くのではなく、個人的に好きな雑草は残しています。例えばスミレとかヒナゲシは、庭の前を通る歩道にポツポツ咲くように、敢えて抜かずにそのままにしています。

この歩道には、庭で育っているオキザリスがいつのまにか繁殖して、残した雑草と混じって、庭の景色の延長のようになってきました。

5月にオキザリスの花が咲いたらUPしますね。

 

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庭仕事ですることがない今のうちに、窓ガラスを拭いたり、テラスのガーデンファニチャーやタイルを洗ったり、しようと思います。

新緑を部屋から眺めたときに、きれいに見えるように。

テラスONシーズンに向けて、いつでも気持ちよく使えるように。

 

拭きたての窓ガラス越しにテラスを見る。冬の間物置に仕舞っておいた散水ホースもスタンバイ。

 

窓ガラスは雑巾で二度拭きするだけです。ついでに窓枠と網戸も拭きます。しょっちゅう拭くのでそんなに汚れがたまっていないし、無駄に精魂こめてピカピカにはしません。疲れちゃうもんね。

窓ガラスはテキトーにいつもきれい。それがディアガーデン流。

 

 

桜の季節を堪能

いつの頃からでしょう。桜が咲くのをこんなにも楽しみにするようになったのは。

子供の頃は、特別な気持ちで桜を愛でた記憶がありません。たぶん20代でも、結婚するまでは、今ほど感慨深く見ることはなかったような。それが年を重ねるごとに、桜、桜、あぁ桜。春になると、この花を一体何度愛でることでしょうか。

思うに、花をただただ眺めるだけ、という行為は大人でないと出来ないかもしれません。子供はきっと飽きちゃうもんね。

 

 

お花見といっても、私の場合、大抵は一人花見なので、何にも持たず見物することが多いです。家族と一緒の時でも、せいぜいが缶ビールと軽いおつまみ程度かな。

そういえば、こんな話を読んだことがあります。

篠田桃紅さんの著書「桃紅105歳好きなものと生きる」にある江戸時代の富める町人の豪勢なお花見についての一文。

彼らは五段の重箱を下げてお花見に出かけていました。そして桜の木の枝から枝へ紐を渡して、着て行った贅沢な羽織や打掛をかけて、その中で酒盛りをしたそうです。贅沢な着物と絢爛たる美しい桜、それが当時のお花見の風情でした。外を歩く人々は、その贅沢さに目を奪われ、隙間からお重に盛られた料理を覗き見たに違いありません。

一夕の夢物語として、彼らは消えてしまうことにお金を遣うことを惜しまなかったようです。ばかばかしくてもったいないと言えばそれまでですが、そういうことを面白がり、優雅に楽しんでいました。

桃紅さんは言います。「文化と言うのは、ばかばかしさから生まれます。今の人は優雅な楽しみ方をしているでしょうか」

うーーーん。私のお花見に優雅さは欠片もないけれど、あんたは虫か!という程のばかばかしさで、花を追いかけているのは間違いないな(^^;

 

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お花見今季3回目は、高島市の海津大崎へ。

こちらは桜の名所100選に選ばれた県内でも有名なお花見スポットなんですよ。ウチからは車で1時間半ほどかかり、桜の時期はかなり混雑するらしく、これまでなかなか行く機会がありませんでした。

今回は、夫がたまたま平日に休みが取れて、空いてるんじゃない?と予想して、行ってみようとなったのでした。

 

滋賀県高島市にある海津大崎。琵琶湖に突き出した岬で観光船の発着場もあります。

 

同じ琵琶湖ですが、湖北の方が水が澄んでいます。

 

予想通り車の渋滞もなく駐車もできました。

晴れたのは良かったけれど、花冷え。結構風が冷たくてー!やはり湖北(琵琶湖の北側のことをこう呼んでいます)はまだ寒かった。

それだけにまだ花が結構残っていて、満開から一歩だけ進んだくらい?満開といってもいい感じで、道いっぱいに枝を伸ばしてトンネルになっているところが素晴らしかったです。湖と桜の景色も評判通り。とても美しくてウットリ。

いくつか画像をお楽しみください♡

 

琵琶湖岸に沿って約4kmにわたりソメイヨシノが咲き誇ります。

 

陸では桜のトンネル、そして湖からも楽しめる特別な場所。

 

そんな桜の名残りをウチでも楽しみたくて、お土産に桜餅と桜の塩漬けを買って帰りました。

桜の塩漬けは、まずは桜茶に。茶碗の中でふわっと花開いて、またまたお花見が出来ます。

 

晩ごはんのあとは、桜茶と一緒に桜餅をいただきました。桜茶は桜の塩漬けをサッと洗ってから白湯を注ぐだけ。桜の香りとほんのり塩味を感じます。

 

桜の塩漬けって、7分から8分咲きの八重桜で作るんですってね。だからこんなにきれいに色が残るんでしょうか。

つづいて作ったのはあんぱんです。

見た目も可愛いし、甘い餡と塩味がマッチして美味しく焼けました(^m^*

 

 

桜の塩漬けを使って、あんぱんを焼きました。半分はクリームぱんです。

 

休日の朝ごはんにいただきました。

 

桜の塩漬けはまだたくさんあるので、次は「桜おこわ」を焚いてみようと思ってます。

関西の桜はもう見頃を過ぎつつありますが、私のお花見は食卓でまだ続きます。

 

 

仁々木守山店様の造園工事

前回に引き続き、今週完工したばかりの和菓子店「仁々木守山店」様の造園改修工事について書きます。

先日は庭のポイントとなる景石について書きました。本日はBefore&Afterを中心にご紹介します。

 

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まずはBeforeから。

 

改修前。色々な木が植えられて生い茂っていました。育ち方に偏りがあり枯れかけた木も。

 

改装前の花壇。近づいて見ると、雑然とした印象は否めない。

 

改修工事は躯体はそのままで意匠を変えるというコンセプトで進められました。あとは、ほとんどお任せで設計させていただいたのですが、

  1. モミジは残したいのと、使える木は使ってほしい。
  2. 外から店内の様子が見えるようにしてほしい。

というご希望がありました。

それをふまえ、モミジで骨格作り、花壇の中ほどに空間を大きくとるデザインをお勧めしました。

モミジ以外では、アセビやユキヤナギ、ヒイラギが元気に育っていましたので、慎重に掘り取り、十分改良した土壌に移植。すると、これまで埋もれていたこれらの低木達が、見違えるように輝きました。

 

改装後の花壇。よく成長している植物だけを選び、そこに新たな植物や景石を足してデザイン。花壇中ほどに空間を設け店内がよく見えるようにスッキリまとめました。建物も和モダンでとっても素敵に。

 

店側から改装後の花壇を見る。元はコンクリートの部分に敷石と化粧砂利で庭のように演出。花壇と一体感を持たせた。

 

配置しなおしたことで、既存の植物の存在感がUP。お客様も「こんな植物ここにあったっけ?」とびっくりされる程。

 

低木以外では、季節ごとに咲く草花をたくさん植えました。和菓子店なので自然な雰囲気の山野草が中心です。ホタルブクロ、野州ハナゼキショウ、カワラナデシコなどに加え、地元滋賀県の伊吹山由来の伊吹ジャコウソウなるハーブも植えました。これは和製タイムと呼ばれ、とてもいい香りがします。

香りといえば、ギボウシでも香る花が咲く種類のものや、秋に香るフジバカマも植えています。実のなるもの、葉っぱのそよぐもの、などなど、これからどんどん成長し茂っていく予定です。

落ち着いた雰囲気にまとめつつも、訪れるたび新しい発見があるような。そんな植栽デザインなんですよ。

 

改装後。看板が付く予定の場所にシンボリックな花壇を新設。入口を目立たせる効果も出たと思います。

 

さて、こちらのお店、新装開店は本日4月13日(土曜日)です。

お近くにお越しの際は、是非一度お運びください。

 

 

お花見日和、作庭日和

関西の桜もようやく見頃を迎えました・・・が、今日は雨。

ワタクシ、今期はまだ地元の桜しか愛でておらず、花散らしの雨にならないことを祈ります。

 

近江八幡市の観光スポット「八幡堀」の桜も満開。私は観光客のいない早朝か夕暮れの時間帯を狙って行きます。

 

八幡堀のソメイヨシノ。毎年見てるけど、毎年ウットリ。

 

日曜日に近所の公園でお花見ランチしました。ここは家族連れで賑わっています。

 

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さて、そんな満開の桜に後ろ髪をひかれながら向かった先は、造園工事の現場。和菓子店「仁々木」様の守山店です。1月の祇園本店に続きこちらもリニューアルされ、それ合わせて植栽も変えることになりました。ディアガーデンに再びご依頼いただき有難いことです。

(祇園本店様の造園工事 詳しくは→コチラ)

 

守山店様のリニューアルの方針は、躯体はそのままで意匠を変えようというもの。庭も同じように、

1.元々あった花壇のベースを生かしつつ植栽デザインを変える。

2.花壇をひとつ追加する。

といった工事内容となりました。

 

建築の外装工事がほぼ完了し造園工事開始。はじめに不要な植物を撤去し土を改良。それから石を据え木を植えます。ユンボ(正式には「バックホウ」という)を使って効率よく進めます。

 

今回のデザインは、いや今回も?景石をポイントに使いました。私の設計では、和洋問わず、わりと石を使います。

石って時間の塊のようなもの。その存在感はどんな庭にあっても確かで、これほど植物に合う素材はないでしょう。メンテナンスフリーなところも良くて、お手入れに時間が取れない方には、枯山水のような石を使った庭はピッタリだと思います。モダンにもナチュラルにもデザイン次第です。

 

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景石は、前もってパートナーの造園屋さんや材料屋さんで選んでおきます。

場に合う大きさ・形で、デザインする雰囲気に合う色・風合いの石を探します。でも大抵無造作に積んであるので、せいぜい2面くらいしか見えません。小さな石なら手で動かせますが、ある程度大きな石を選ぶ際、いちいち重機で吊って見せてもらう訳にもいきませんしね。裏側がどんな風になっているのかは、想像するしかないんです。

とはいえ、想像を大きくハズすこともありません。想像と違っていても、その石なりに良いところが必ずあるので、それを生かすのが一番。何も困ることはないし、一つで足りなきゃ、もう一つ添えるとか、植物を添えるとか、すればいい話です。そういう臨機応変な気持ちというか、切り替えの発想を持っていないと、石など据えられない。

・・・なんて偉そうに書いてますが、私の言葉ではありません。そう教えてもらったんです。

 

パートナーの造園屋さんの土場で景石選び。ゴロゴロと無造作に積んである山を登り、目当ての石を探します。緑のテープでマーキングしてあるのが今度使う石です。

 

今回、パートナーの造園屋さんのアドバイスをもらいつつ選んだ石、一番目立つところに据えようとした石が、想像を超えた石でした。自然にできた窪みが、水鉢のようになっており、うまい具合に水を張れるのです。

自然石手水鉢といっても、普通は人工的に水穴を掘ったものが多く、こういった自然の力により穴が掘れたもの、一切加工してないものは、探すのに苦労します。それがたまたま選んだ中にあったという訳です。

土場で選んでいるときは、下向きになっていたのか?そういう窪みには全く気づきませんでした~(^^;

 

自然に出来た穴にうまく水が張れるように据えました。雨が降った後、水を打った後に出来る水面が、庭に趣を与えてくれます。

 

そんなハプニングがありつつ、お天気にも恵まれて、気持ち良く楽しく作らせてもらいました。

次回に続きます。

 

 

花冷えの朝、届いていた贈り物

昨日に続き今朝も花冷えの朝。起き抜けにテラスを見ると、雪が薄っすらと積もっていました。

 

6時前くらいのテラスの様子。さむっ(・_・;)

 

前庭で満開のニオイスミレにも雪。

 

ここ近江八幡市で4月に積もるのは珍しい。でも霜でなくてまだ良かったな。

寒気の影響で大気の温度がマイナス10℃になっても、積雪が1cmでもあると、地表の温度は0℃かマイナス1℃程度。植物は雪のお布団で守られます。雪ではなく霜柱が立つと、小さな苗は根こそぎ持ちあげられてしまうこともあるほど。せっかく春を迎えたのに霜柱で枯れてしまうのはとてもショックですよね。

そんなことを思いながら、朝の支度を済ませ、しばらくしてまたテラスを見ると。

モミジの枝に無数についた雫に朝日が当たって、眩しいくらいに輝いていました。

 

芽吹き始めたモミジの枝先に宝石のような雫が輝いています。

 

部屋の中から見て、ちょうど朝日が昇るとこら辺に植えてあるから、今朝のように雫があると、ものすごく光ります。それが、あたかもダイヤモンドを枝いっぱいに飾ったみたいなんですよ。こんなに一杯のダイヤってね、ありえないでしょ。

なーんて想像したりして。私はいつも雨上がりの朝に、こうした豪勢な気分を味わっています。

でももしも、本当のダイヤを飾ると、きっと同じような眺めにはなるだろうけど、物騒で仕方がない。小市民な私としては、落ち着いて眺めていられません。だからいつの間にか消える雫がやっぱりいいわ。

 

朝日に照らされてキラキラ。あぁなんてきれいなんだろ。

 

自然からの美しい贈り物は、あちこちに用意されていて、それに気付いた者だけが受け取れるようになっています。

思いがけないタイミングで、美しいものを受け取ると、ただ純粋に感動してしまいますよね。感動って、大人になるとなかなかないから、それこそがかけがえのないこと。美しいものだと思うの。

誰に遠慮しなくてもいい庭は、一番身近な小さな自然です。贈り物に気づく手っ取り早い場所なのかも。

 

 

新元号「令和」に寄せて

東京では満開の桜のもと、晴れやかに新元号「令和(れいわ)」が発表されましたね。

平成が発表されたときは、昭和天皇の崩御すぐ後で慌ただしい印象がありましたが、この度は待ち遠しくワクワクする気持ちでおりました。

令和と聞いて、私の第一印象は「なんて品の良い響き。文字の見た目もかっこええやーん(^^」でした。予想で、ローマ字で書くときに「R」はないだろう、なんて勝手に思っていたので意外に感じました。って平成のときも意外って思ったけど。

事前に伝えられていたように、中国の古典ではなく日本の古典「万葉集」からの引用とのこと。「令」という文字が元号に使われたのは初めてで、一方「和」という文字は日本人にとって馴染み深いもの。そのあたりにも深い意味がありそうです。

引用された序文には、「初春」「風」「梅」「蘭」などの文字もあり、日本の自然の美しさ、穏やかで雅な雰囲気も感じられます。花の名前が2つ入っていることから、国民それぞれが花を大きく咲かせられる日本国でありたい、そんな願いも込められていると安倍総理が説明されていました。

花を咲かせる、って実際に色々な植物を見ていると、簡単なことじゃないけれど、ね。それでも自分のいる場所を受け入れて、そこで出来ることを迷わず真っ直ぐやっていくことかなぁと思います。

 

花見といえば、今は桜ですが、奈良時代は梅。万葉集では梅の歌が桜の倍以上もあるそうです。梅といえば「花の兄」。端正な花の形、年を経る毎に風格を増す枝ぶり、上品な香り、一年のはじまりに合わせて咲き始める梅は、全てにおいて優れた花の長兄。

 

改元といいますと、大昔は災害や戦乱、疫病や飢饉などの出来事を断ち切るために行われることもありました。今の時代を生きる私達は、それは摩訶不思議なことと映りますが、何度も行われたところを見ると、元号が改まることって、実は相当の力があるんじゃないかしら。

日本国民全員がこの「令和」という元号のもと、過去に区切りをつけ、新たな気持ちで生活を始めると、それは間違いなく日本独自の時代の区切りとなり流れとなる・・・そういうことなのかぁと思います。

生きている内にそんな歴史的瞬間に2回も立ち会えるなんて。

あぁ、なんだか5月が待ち遠しいですね。