避暑地で庭めぐりー3

前々回前回に続き、先月末に行った避暑地(信州・安曇野)への旅行について書いてます。最終回は個人的にパワースポットだと思ってる美術館について。

美術館は美しいものが揃っています。アートはもちろん、建築や周りの景観が素晴らしいし、なにより静かです。他府県の素敵な美術館めぐりは私の旅行には欠かせないもの。そのあたりはツレ(夫)も理解してくれているみたい。

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安曇野には「安曇野アートライン」とい名前の通りがあるくらい大小19もの美術館が立ち並んでいます。その中で一番行きたかったのは絵本作家いわさきちひろさんの「ちひろ美術館」です。

 

広大な敷地。アルプスの山を背景にちひろ美術館が建っています。素晴らしい景観ですね。

 

上の画像を解説しますと・・・

駐車場から望む美術館は、小さな池越しに、芝生の小高い丘の上にあります。背景は雄大な北アルプスです。建築家・内藤廣氏による山並みを模したような建物は、その景色の中にそっと馴染ませるように建てられています。周囲に53,500㎡もの公園が広がり本当に贅沢な空間です。曲がりくねった道はどこか牧歌的な雰囲気が漂っていました。

近かったら入り浸ってそうなところです(^^*

ただこの日は台風が接近中で、画像でもお分かりのように、雨が降ったりやんだりしていまして、散策にはあまり向かない日でした。実際は写真で見るよりもだいぶ明るいのですが、どうも暗く映ってしまいます。

 

芝生の庭には、チェコの絵本作家さんデザインの石のオブジェ。カッコいいです。

 

切妻の引き締まった外観。

 

幼い頃、きっと誰もが一度は手にしたことがあると思う、いわさきちひろさんの絵本。素朴で柔らかなタッチや澄んだ色使いで描かれた子供たちは、いつみても心が和みます。

でもその絵は戦争がきっかけに生まれたのでした。だから彼女の絵は平和への祈りに満ちています。そして日常の何気ない幸せがいかに大切か、そんなことも訴えかけているようでした。子供が子供らしくいられる世界、そういう世界を大人がしっかり作らねばなりませんね。

ちひろさん以外のアーティストさんの絵本や展示もたくさん。戦争をテーマにした絵はちょっと子供には酷かもしれない程恐ろしい絵でしたが、そういうのも見てどう考えるかが大事なんですよね、きっと。絵本には残酷な話もよくあって、そういう話は細かいところは覚えていないけれど、感覚的なところで覚えているものです。

 

今年はちょうどちひろさん生誕100年にあたるそうで「LIFE」という企画展が催されていました。ちひろの絵にもよく登場する帽子がテーマのようです。展示室は撮影禁止ですが、ホールや廊下、外部空間は撮影出来ましたのでご覧ください。

とってもファンタジーでしたよ~(^m^*

 

企画展の展示。トラフ建築設計事務所さんの「空気の器」に色を付け、帽子の形にアレンジして飾ってあります。

 

ロビーに飾られた空気の器の原型。広げ方しだいでこんな形にもなって、しかも白だとまた雰囲気が違います。ふわふわと揺らいで雲のようでもありアートでもあり。

 

帽子の部屋。ここで子供向けワークショップが開催されていました。生き生きと楽しそうでした。

 

子供用の机やイスがそこかしこに。 絵本の美術館ですし、この日は夏休みともあって、子供たちがたくさん。子供たちがいて完成する空間ですね。

 

かっこいいデッキチェアの向こうに見えるのは、ブルーサルビアの花畑です。ブルーサルビアはどこでも買えます。寒さに弱いので通常は1年草扱い。

 

小さいころ読んだ絵本もちゃんとあって、すっかりちひろワールドに魅了された私達。ミュージアムショップで珍しくポスターを買いました。ポスターだけだと買わないところですが、ちゃんとマットがついていて、しかも測った訳でもないのに、手持ちのフレームにぴったりはまりそうな気がして、いいかも!と2枚も買っちゃいました。

家に戻って早速合わせて見ましたら、本当にドンピシャで!自分でもビックリ。やるやん!私って、久しぶりに自分を褒めてあげました。

 

「緑の風の中なかで~In the Fresh Green Wind~(1973年作)」夏らしい絵でしょ?色合いがすごーく綺麗です。少女が緑になった秋色アジサイの向こうに佇んでいる風に飾っています。

 

緑の少女の絵は私好みで、もう一枚は夫が好きな絵です。それは冬っぽいので、また時期が来たらブログに掲載するかもしれません。

そして、もう一つ買ったのは「空気の器」。今の所モビールみたいにして飾っていますが、そのうち器として飾るかも。面白いオブジェで、うまく考えられているなぁと思います。

 

薄いけれど意外としっかりしている紙で出来ています。全体に円周にそって細かな切れ込みが入っていて、真ん中の平らな部分を底として固定しながら少しずつ引っ張り上げると網のような模様が出現。見えるかな?七夕の飾りでこんなのありましたよね?

 

ちひろ美術館、想像以上に素敵でした。晩秋の紅葉のころにもう一度訪ねられたら最高だろうなぁ。

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さて、今回の旅の宿は・・・。

立山や安曇野に近い温泉旅館の「界 アルプス」さんにお世話になりました。温泉に浸かって、まったり癒されるのも旅の目的のひとつなので、界さんはもう我が家の定宿的存在。最近は施設も増えたので、便利に使われせてもらってます。

こちらの建物、特徴的だったのは「雁木造り」です。雪深い地域の商店街などで見られる屋根付き歩道のことで、今で言うアーケード。私は新潟でのお仕事で初めてこの存在を知りました。それが信州にもあるんだなぁって。確かに便利だし建築と一体になっていると趣があります。

新潟の上越には江戸時代から既にあったらしい。私が関わったお仕事は、そんな伝統的な雁木造りを取り入れた素敵な施設のランドスケープです。またお許しが出たらいつかこのサイトでも公開したいと思います。

 

駐車場からの界アルプス全景。景観を壊さないように?2階建てと低く抑えたモダン和風の建物。各棟が雪よけの雁木(がんぎ)で繋がれています。

 

小川のあるテラスがありました。暑いけれど樹は青々茂って元気そうでした。ここで湯上りにラムネやアイスをいただきつつ夕涼み。

 

図書館のようなラウンジ。コーヒー美味しかったです。ここはどこの界さんにもあるスペースで個人的にお気に入りスペースです。

 

信州っぽい演出の囲炉裏端。杏のピューレがかかったかき氷、果肉感たっぷりで美味しかったなぁ。夜は冷酒がふるまわれたのですが、お腹いっぱいで一杯しかいただけなかった。勿体ない事をしました~^^; 朝はかまどで焚いたおかゆもいだたける。これらは宿泊料に込みですので何度でもいただける。でも常にお腹いっぱいなので入らないーっ(>_<)

 

お部屋のリビングスペース。和のような和でないような独自のインテリア。地元の作家さんの作品がそこかしこにあってちょっとしたギャラリーのようにも見えます。備え付けのシャワーがレインシャワーでした♪

 

作家さんの茶器も雰囲気合わせてあって素敵でした。

 

きれいなお月さんが格子に映えてます。

 

台風が来なければ、松本市内も散策したかったのですが、何の備えもせず出て来てしまったし、前代未聞の台風だとか言うし~。早めに帰路につかざるを得ませんでした。

美味しいものや庭めぐり以外の観光など、話は尽きませんが、そろそろ締めたいと思います。そのうち自分用に買ったおやつがちょいちょい登場するかもしれません。

 

 

避暑地で庭めぐり-2

苦手な夏の楽しみは、避暑地でまったり過ごすバカンス。大抵は山へ出掛け、清々しい空気や温泉などで山の気をたっぷりもらい、英気を養って帰ってきます。

そんな夏旅、今年は信州・安曇野へ。

前回のブログはお庭探訪記でしたが、今回は「立山黒部アルペンルートハイキング」。標高2316mまで登ってきましたー!って言っても、バスとロープウェイがありますし、ルートを制覇するまでには至らなかったので(全制覇には2日はかかる)、なんちゃってハイキングなんですけれど。

アルペンルート散策には色々なコースがありますが、今回は夫が見たいという黒部ダム(黒部川第四発電所、通称くろよん)をメインに、黒部平・大観峰までのコースです。

36℃の滋賀県とは違って、くろよんへのトンネル内はなんと16℃!大観峰テラスは冷房の効いた部屋にいるみたいに快適でした。湧水も冷たくて美味しくて、ホント生き返る心地でした。

 

ダムで堰き止められて出来た黒部湖。

 

黒部ダム。堰堤の上を歩くのはとってもいい気分。人が米粒程にしか見えません。

 

毎秒10t以上の観光放水は大迫力でした。快晴なので虹もクッキリ見えて。

 

構造物と雄大な自然との対比。圧巻の眺めです。

 

これまでダム自体に何の思い入れもなかったのですが、環境負荷のこと、171名もの犠牲者が出る程の難工事だったこと、そんな歴史を思うと、短絡的に楽しんでばかりはいられませんでした。

しかしここで多くの電力がまかなわれているのは事実で、原発に比べるとまだ受け入れられるもの。東日本大震災の原発事故後は、更に水力発電が見直され、くろよんは電力供給を補う“柱”的な存在となっているのだそう。

半世紀経ち、環境が寄り添って、人工物感はだいぶ和らいで見えたのは気のせいかしら。

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さて、車窓越しや歩いている途中に山肌を見ていると、こんなに標高の高い乾燥した場所にも関わらず、可憐に花が咲いています。

この時多く見られたのは「ヨツバヒヨドリ」です。山にいる時は花や葉っぱが似ているのでフジバカマかと思っていましたが、草丈が1m以上もあり花も大きい。戻ってから調べてみると、同じフジバカマ属ではありましたが、ちょっと違っていました。

ヨツバヒヨドリ・・・可愛い名前です。日本の山地で良く見られる植物のようです。フジバカマのような香りはさほど感じませんでした。

 

黒部平から大観峰まではロープウェイに乗って。天空の庭に咲く高山植物「ヨツバヒヨドリ」(手前)

 

上の画像で、山肌に白い部分が見えますでしょ?あれ、下から見ていたら、てっきり雪が残っているのかと思っていました。でも近くで見ると結構分厚いコンクリートの塊でした。

植物がなく砂礫状になっている場所にありました。土砂崩れや表土浸食を防ぐためかしらね。さすがに真夏に雪はないか・・・(^^;

 

黄色い花は「イワオトギリ」

 

紫の花は「タテヤマウツボグサ」。黄色い花は「寒地コウゾリナ」かな?合ってる?黄色が濃い。光り輝く黄色って感じでした。

 

山肌にへばりつくように育っているミヤマシシウド。花は直径20~30cmもあり大きいです。

 

ミヤマシシウドらしき花。大きいし、がっちりしてます。たくましい。

 

この辺りの高山植物の名前には、普段私達がよく見る植物の名前の頭に「深山」とか「立山」とか付いているものも多い。私が見た印象では、花は似ているけれど大きめで、天高くギュイーンと茎を伸ばしている感じでした。

一般的に高山植物というと岩場に張り付いているイメージですが、こんな感じで大型化し立派な姿になるのは、高山とはいえまだ土もあり、冬以外は比較的穏やかな環境のおかげでしょう。冬が早いため、芽吹いたらとにかく急いで成長。その結果密度も高くなるため、もっともっとと伸びていったのではないかと思います。

標高のより高い場所は、凍結融解作用を受けるので、常に砂礫が移動しています。強風や日照り、乾燥といった苛酷な環境の中、植物はどうしても地上は小さく低く育たざるをえません、そのかわり地下の根は大きくなります。

植物の姿って本当に環境にうまく適応しています。一見不思議な姿かたちをしていても、よくよく調べるとなるほどなぁって納得します。植物は自力では動けないため長い年月をかけて、自分を変化させていくのね。周りに文句ばっかり言って自分を変えないのは、この地球上では「不適応者」で自滅するかも~、なんて考えたりします。

私は植物について、こんな風に細かく知ることがとても好きです。理屈っぽい性格だからね。でも知れば無理のないプランツデザインが出来ますし、うまく育てることも出来ます。

調べたり文献を読んだりしている途中で、とても感動することもあって、そういう話はお客様にもよくお伝えします。言葉で話さなければただの「モノ」みたく思われがちですが、植物は人とは違うコミュニケーション方法を取っているだけです。高度すぎて鈍感な人間がわからないんですよ。

 

標高2300mの雲上テラス。こんな高いところでデッキチェアに座って寛げます。背景すごすぎ。

 

後立山連峰。さっきまで居た黒部湖があんなに小さく見える~。

 

珍しい植物を実際に見られて楽しかったです。画面でなく自分の目で見ると全然違います。ま、どんな時に役に立つかは謎ですけれどwww。

時間が許されればもっと上へ行き小さな高山植物とかライチョウとか?!見て見たかったな。でも別の日ですが偶然ニホンザルを見ましたよ。山道を車で走っている時、道路脇にひょっこり出てきていたの。滋賀でも山奥に行くと出会うこともあるけれど、久しぶりなのでビックリしました。

 

避暑地で庭めぐり、まだ続きます。

 

 

避暑地で庭めぐりー1

先週は、2日間の県外出張のあとお休みをいただき避暑地へ。長野県立山~安曇野周辺で、束の間のバカンスを楽しんでまいりました。台風接近のため、予定を少し切り上げて戻ってきたものの、しばらく事務所を留守にしていたので、ブログも長いこと滞ってしまいました。

色々書こうとしていたことがあったのですが、とりあえず旬のネタ、旅先での庭めぐりのことを数回に分けてお届けします。

プライベートな旅行でも、素敵な庭や景観、有名な公園や美術館などの施設は必ず訪れるようにしています。色々な庭を見ておくことは、仕事上欠かせませんが、昔から私にとってリラックスするものといえば、緑の景観、アートやかっこいい建築 なのです。

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さて、最初は「LaCASTAナチュラル ヒーリング ガーデン」について。

こちらは、オーガニック植物を活かしたナチュラル化粧品「ラ・カスタ」を製造及び販売をされているアルペンローゼ(株)様の工場に併設されたお庭です。4月下旬から11月上旬の期間限定で公開されており、入園には事前予約が必要です。

作庭されてから10数年経つとのことで成長した木々、自然感たっぷりのメドウ、そしてガーデナーによってきめ細かなお手入れをされた花壇、それぞれがバランスよく配置され、とっても癒されるお庭でしたよ。

マブチ目線で素敵だなと思った点についてや、選りすぐりの画像をお楽しみいただければと思います。

 

エントランス。ブランドのロゴがデザインされたアイアンのゲートがふわりと開いています。

 

ドアを飾るハンギングバスケットの完成度の高さ。これを見るだけで、庭への期待は裏切られないと確信。

 

訪ねたのは最終受付時間ギリギリの16時前。ちょうどいい時間帯に着くことが出来ました。

というのも、庭が素敵に見える時間帯は早朝か夕方。朝夕の斜めからの光が美しく植物を照らしてくれ、庭が魔法がかって見える時間帯なのです。夏場は特に、日中は暑すぎて、見て回るだけで疲れるということもありますし、早朝は入園できませんので、夕方がベストでした。

それに閉園前でたまたまでしょうか。ガーデナーさん達以外は誰もおらず、貸切状態で回ることができラッキーでした。ちょうど水撒きが始まる時間帯で、濡れた葉からは香りが一層強く放たれていましたよ。

 

淡いレモンイエローのジニア。夏の草花たちの最盛期です。

 

信州っぽい!白樺の林。小道の脇には桔梗や鬼百合が咲き乱れて。

 

ファクトリー前のメインガーデン。水色に見えているのはプールで、その周りに季節の花々を集めたボーダー花壇とよく手入れされた芝があります。

 

夏らしいホットカラー

 

こちらはシーズンガーデン。ホットカラーから徐々に涼しげな青と白のコーデに変わって。

 

ラ・カスタの製品にも使われているエキナセアはこの庭のシンボルフラワーなんだそう。免疫力を高めるハーブとされ、健康食品や治療薬、ハーブティーに使われます。

 

はじめて見たお花フロックスの「クリームブリュレ」という品種。落ち着いた花色。

 

ディアガーデンでも育てていたり、お客様のお庭にも植えた植物がいくつかありました。

バーベナ「ボナリエンシス」やアジサイ「アナベル」、グラス「パープルファウンテン」、ジニア各種、サルビア・ネモローサ「カラドンナ」、トラノオ、スカビオサ、エキナセア、ルドベキア、などなど。

これらは丈夫で育てやすく、花壇のアクセントとなったり雰囲気を作ってくれたりするのでオススメです。

花々の咲き乱れるボーダー花壇も見事でしたが、私が惹かれるのは半分自然にかえりつつあるメドウガーデンや、大きく育った低木たちの群生。自分でもこんな風な景色が作れたらなぁと思います。

 

グラスの一部を刈りこんだ小道がナチュラルでいい感じ。広い芝生があれば、一部分このようにしても素敵。

 

ハマナスの実。とっても美味しそうなオレンジ色でした。花にも負けない鮮やかさ。

 

だんだん日が傾いてきて、素敵な光が差し始めました。

 

なんて綺麗なオレンジの光!

 

花々に触れ、その姿や木漏れ日を愛で、植物の香りを感じ、鳥のさえずりや水音、葉擦れの音を聞き、喉が乾いたら清らかな湧水も飲めるという、まさに五感で癒されるお庭。

こういう風にお庭を保つには、本当にしっかりとした理念が必要です。会社のトップからメンテナンス方々までが同じ意識で維持管理に向き合う必要があります。ガーデナーさんに少しお話を伺うことが出来ましたが、かなり細かな作業まで手抜かりなくされているようでびっくりしました。さすがプロです。

入園料は大人1,000円となっていますが、恐らくそれだけで維持管理費用が賄われているとは思えません。だから余計にアルペンローゼ社の植物に対する強い思いを感じられました。「植物が持つ生命力と癒し」を実際に体感してもらいたいというサービス精神、更には植物由来の自社製品への自信も感じました。

庭を作ることは出来ても、美しく維持管理し、何年も続けて庭を成長させていくこと。それを、人に見てもらって満足していただけるレベルでやるのは大変なことです。建物のように掃除すればいい、美しく整えればいいだけでなくて、生き物だから、育てないといけない。しかもこの異常気象の中で、です。理想や理念なしには決して出来ない仕事で、大変なことが十分すぎる程わかるからこそ、それを目の当たりにしたとき感動するし、そんな一生懸命さは人だけでは決して作れない風景を作り出すと思います。

個人邸での庭づくりが縮小していく中で、植物の癒しを求めようとすると、やはり頼りになるのは公共の緑や庭になるかと思います。こういう癒しの庭がひとつでも多く残ることを祈ります。

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次回は大いなる自然の景色と宿の素敵な場面、等々書きたいと思います。

 

 

青葉狩りの名所とは 

緑の美しいこの頃は最も庭で過ごしやすい時期ではないでしょうか。年にもよりますが、暑くもなく寒くもなく湿気も少ない、そして蚊もいません。木漏れ日がキラキラとして、それはそれは心地いい眩しさ。

新緑は古来「青葉」と呼ばれました。桜びいきの西行が「時鳥 きく折にこそ夏山の 青葉は花におとらざりけれ」と歌ったほど新緑は美しいものです。江戸の俳人・山口素堂の有名な句「目に青葉、山ほととぎす、初鰹」にも新緑が取り上げられていますね。

では新緑を見に行くとしたら?紅葉狩りの名所が「青葉狩り」の名所、ではないでしょうか。紅葉のときほど人で溢れていないのでオススメです。ディスプレイガーデンで毎日青葉を堪能している私ですが「狩り」というからには、もっと多くの青葉を見たい。

そんな願望が叶ったのは、ちょうど香道体験に伺う予定の教林坊さんで。ディアガーデンと同じ近江八幡市にあるお寺で、車なら15~20分程度で着きます。前回訪ねた頃は、紅葉が本当に見事でしたから青葉も素晴らしいに違いない。(そのときの様子はインスタグラムにだけUPしたんだっけ→コチラ。フォローよろしくお願いいたします♡)

赤に彩られていたときも美しかったけれど、新緑の清々しさはまた一段と美しい。お寺や神社のモミジはゆうに御堂の高さを超える程大きく育っているので迫力があります。

 

茅葺の門。半年ぶりの教林坊は青々として。

 

本堂。画面手前には池の庭。その間に岩屋があり聖徳太子御作の石仏・赤川観音様がまつられています。

 

モミジは変にいじらない方がいい木。元々自然樹形が美しい木ですから、職人さんもあまり切りたくないと言います。枝先の柔らかさがモミジの美しさのツボかなぁと思いますし。

とはいえモミジは樹勢が強い。小さな庭ではある程度剪定が必要です。今頃ですと、切ったところからすぐ新芽や脇芽が噴き出て、それがどんどん伸びるので、枝先で切らないことです。私も以前自分で何気に切って「噴き出してビヨーン」を体験しました。

失敗がないのはやはり落葉期に根本から。それと成長力にあった剪定が大事なので切り過ぎないこと、でしょうか。

このお庭のような青天井を作るには、広い場所と年月が必要で・・・溜息がでますね。そして目を落とすと足元に広がる苔。石にもびっしり。あたり一面緑一色。そこにいる自分ですら緑に染まるのでは、と思う程です。

苔が美しいと秋の紅葉の折、色の対比が極まります。紅葉の美しさを密かに引き立てているのが実は苔なんですね。

 

木漏れ日が苔にはちょうどいい。近くに沢が流れており適度な湿気があるので、これまた青々とよく育って美しい。

 

教林坊さんは聖徳太子によって創建されたと伝わる由緒正しいお寺。お庭には巨石が多く、小堀遠州作の庭とも言われ水琴窟もあります。

そんなすごい歴史あるお寺ですが、昭和50年ごろ一時無人となったことがあります。庭園は村人達によって手入れされていたそうですが、かなり閑散としていたよう。でもそれが幸か不幸か?その間、木々は思い思いに育ち、苔も更に拡大して全てが覆われたのでは?とも想像します。

復興のご苦労はいかばかりかと思いますが、自然の手に委ねた経緯はそのまま、こちらの庭の個性となっていると感じます。

 

香道体験はこの書院で。

 

次回は香道体験について書きます。

 

母の日に母と過ごす有難み 

13日の母の日に合わせて兵庫県へ帰省しました。ここからは9割ハイウェイ走行で2時間ちょい、いつでも行けそうなのに、その前後のスケジュール調整やバタバタが面倒で、ふと気付くと数か月も足が遠のいています。親不孝な娘です。

帰省すると、母と食事したり、好きな花や器を見に出掛けたり。また家の中の諸々を手伝ったりしていると、ホントあっという間に数日経ってしまう。お蔭様で健やかにいてくれて逆に私を気遣ってくれる母、健康法とか食べ物とかいいものがあったらすぐ教えてくれます。でもあと何回こうして合って話が出来るのだろうかと。計算するとその少なさに愕然とします。

滋賀に戻るとき、私を見送る母がバックミラーにどんどん小さくなっていく。そのときが一番切なくて。またすぐに帰ってこよう、そうしっかりと思うのにすぐ時が流れます。あぁ。

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今回はまず神戸で働いている姪の顔を見てから実家へ。一緒に新神戸駅近くのホテルでランチして旧居留地でお買い物など楽しみました。

若いときはよく遊びに行っていた神戸の街、久しぶりにブラブラ出来て嬉しかったなぁ。変わらないところ変わったところなど見るにつけ感慨深くて。

またいつものごとく沢山撮りましたので、ほんの一部ですが、皆様も観光気分で画像をご覧ください♪

 

ランチまで少し時間があったので、新神戸駅から徒歩10分位のところにある布引の滝へ散歩。これは雌滝です。更に上流には夫婦滝、雄滝があります。新緑と水しぶきが清々しい。

 

神戸のお洒落スポットのひとつ、旧居留地。街並みがとても素敵なんです。建物はそう変わらないけれど、入る店舗や雰囲気が洗練されていました。

 

懐かしの神戸大丸。回廊も雰囲気あって。

 

買い物の後、上の画像のカフェで一休み。夕方でテラス席が少し肌寒かったので中へ入りました。外の景色が神戸やわ~。街路樹が延び延びとして、これって管理方針がいいんです。こんな風になぜ近江八幡市では出来ないのか!いつも残念に思います。

 

実家へ着いてからは母やもう一人の姪っ子、それから(私の)弟たちともいっぱい話して飲んで、そしてお出掛け。

姪っ子ばかり出てきて彼女のお母さんが登場しないのはもう亡くなったからです。姪たちにとって母の日は辛い日でしょう。買ってあげたい品、してあげたいことは沢山あるでしょうにね。

そんなことで私としてはこの姪っ子ちゃん達がいつも気がかりなの。でも彼女たちはもう大人になったから、そんなおばちゃんのお節介は要らないのかもしれません。今はお化粧やお洒落の話が出来るようになって、ランチや遊び相手です。

 

2年前に出来たグランピング施設「ネスタリゾート神戸」へ。ここはホテルの前庭でお花いっぱいです。神戸とついているけれど三木市にあるのよね。神戸とつける方が聞こえがいいから?昔は「グリーンピア三木」でした。あれがこう変わったかぁ。

 

グランピング用の施設。

 

可愛らしくてお人形さんみたいな姪っ子ちゃん。自慢したいくらい美形なの。若い人と花は合いますね~。左の幹しかないのはユッカのような木。ここの気候に合わないのか芽だしが不安。リゾートの雰囲気を出したくて植えたのかな?勉強になります。

 

ネスタリゾート神戸はまだ工事中のところもあり、まだまだ拡大しそう。緑いっぱいで管理にもお金がかかってます。伺ったのは土曜日でしたのに、駐車場はガラガラ。ホテルのランチは盛況でしたが、老婆心ながら先行きがちょっと心配・・・なんて。ここは残ってほしいです。

次は、春にいつも見に行く播磨中央公園のバラ園、そして篠山市へ立杭焼き(器)を見に。母との定番デートコースです。

 

ピンクのフリルが美しい「マチルダ」。このバラ園は水辺もあり整形式庭園のお手本のよう。バラアイスが美味しいです。

 

篠山市の「archipelago」さん。最近どんどんお洒落なお店が出来ているみたい!こちらはクラフト&ライフツールのお店です。周囲はフツーの田舎なのにここだけイキナリお洒落なのにビックリ。

 

作家さんの企画展。

 

ディスプレイの参考になります。小さな緑は和の雰囲気。

 

実は陶芸家・和田麻美子さんの壺目当てで訪ねてきたの。モダンで静かな佇まいにキュン。彼女の作品、集め始めました。

 

連れて帰ってきた品をさっそく飾ってみました。和田麻美子さんの壺と神戸大丸「Sarah Grace」さん(関西初出店)で買った器、そしてディアガーデンのエゴノキの花です。

 

気候が良い時期ですからいつもよりお出掛けが増えました。今回ご紹介した兵庫県南東部は穏やかさとお洒落感が合わさったいいところ。お出掛けの参考になりましたでしょうか。同じ関西でも滋賀県とは言葉使いも気候も違うんですよ。

母いわく「欲しいものはもう何にもない。どこ行きたいって聞かれてもわからへん。でも連れってもらったところが時々テレビに流れたり、写真みたりしたら、あぁここ律子と行ったなぁ、あそこも行ったなぁ、って思い出すねん」

私もそうよ、お母さん。

これから先も楽しい時間を出来るだけ共有したい。そして母の小さな変化に気づける娘でありたい。仕事も大事ですが、母と過ごす時間は限られているので、やっぱりそれ以上に大事にしたいです。母の身体の調子に合わせて、これからも思い出づくり、たくさんしたいなと思います。

 

 

施工監理の現場から-後編

前回の続きで、ディアガーデンが設計監理をしているお庭の現場から。

こちらのお庭では色々な年齢層の方が思い思いに楽しめるような仕掛けを作りました。そして植物ばかりでなく、石のある庭の良さも肌で感じていただきたいという思いもあって、一部の築山に石をゴロゴロッと埋めてみました。

石のある景色はモダンな建物にもよく合います。

 

選ばせてもらった景石を据えたところ。無造作に転がして。

 

ここは県外。地元ではないので普段どんな石がよく使われているのか知りません。見学兼ねて据える石を選びに、小一時間ほど現場を離れて、施工を担当して下さっている造園屋さんの土場へ伺いました。

土場は現場から車で10分くらいのところ。大きなユニックのついたトラックに乗せてもらいました。目線が普通車に比べてかなり高いので気持ちいいんです。まだ咲き残る桜や綺麗な山並みを遠くに見ながら往復しました。

前日の2日間は雨や風が強かったのですが、この日は快晴。まだ雪の残る山、妙高山というそうですが雄大な姿に感動。その山肌に見える雪形「跳ね馬」が有名だと伺いました。この形の見え方が農耕作業の目安とされたそうです。

「どこらへんいるんですか?」「あの頂の左下の方」「わかりませーん(+_+)」絵で描いてもらってようやくわかりました。世話が焼けます。

でも一旦見えると、今度はもう跳ね馬にしか見えないのが不思議ね。ちょうどフェラーリ社のマークのような形でしたよ。↓↓↓

 

妙高山の山肌に現れる馬の模様は春の風物詩だそう。白い丸の中に注目。前足を跳ね上げている馬の横姿がお分かり頂けるでしょうか?

 

土場ではこの近郊で採れる石をじっくり観察。見慣れない溶岩石もよく使うとお聞きしました。

社長さんに「どれでも好きなの持ってっていいよ。」っておっしゃっていただいて!まぁ、バカでかい石は据えるつもりがなかったし、搬入の手間とかも考えて、そこは一応気を使いつつ。でも本当に好きなの選ばせてもらって、職人さんたちと一緒に据えました。(一番大きい石を撮りそこなった泣)

石を据えるって正解がないから、何度やっても楽しいです。

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まだ造作工事が残っていますが、しっかり作っていただけそうです。現場の職人の皆様、どうかあと少し頑張ってください!

3日間だけ共に働かせてもらったのですが、楽しく作庭できたことに感謝です。女性の職人さんとも初めて一緒に作りました。きびきびと動かれて技を発揮、きれいでかっこよくてね!こんな方どんどん増えるといいなって思いました。

 

もうすぐ完成しますが、本当の完成はまだ数年先です。季節が何回か巡って、木が根付いて草花が広がって・・・都度足したり引いたりしながらバランスを整えていくことが大事になります。できるだけ省メンテナンスの庭をデザインしたつもりですが、これだけ広いと何もしないわけにはいきません。

お引き渡しが済んだから終わりではなく、関わらせてもらえる限り、よい庭になるように力を尽くしたいと思います。

 

 

庭探訪&お花見散歩2018-京都編

染井吉野がだいぶ散って、次の見頃は枝垂れ桜かなと平安神宮へ行ってきました。こちらは紅枝垂れ桜の名所なのです。今年のお花見散歩はこれが最後になりそう。庭探訪も兼ねてじっくり味わってまいりました。

画像多めです♡

 

平安神宮の桜は、これまで夜のイベント「紅枝垂れコンサート」でライトアップされたところを何度も見ています。でも明るいうちに見たことはなかったのよね。

私の場合、庭探訪は最初は先入観なしに見ます。気に入った庭なら、それからその背景を詳しく調べて改めて見ます。そして季節や時間を変えて見る、誰かと一緒に見る、また違う人と見る、等々シチュエーションを変えて何度も一つの庭に向き合います。その時々で見方感じ方が変わって面白いんです。庭はそうやって味わうものなんだって実感しています。

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この日天気は快晴。午前中寺町での用を済まし、そこからゆっくり散歩しながら岡崎界隈へ。薄いカーデを羽織っていたのですがもう暑くて暑くて!ワンピ一枚でもまだ暑い。植物たちもさぞ驚いていることでしょう。

 

途中、三条大橋からの眺め。桜とベニカナメモチ(デカイ!)や柳の若葉のコントラストを楽しめます。川面がキラキラ、暑いくらいの陽気です。

 

岡崎に着くとちょうどお昼どきだったので食事をとってからお庭を見ることに。平安神宮そばの京料理「六盛」さんに伺いました。

 

 

六盛さんは岡崎で気軽に京料理を楽しみたい方にオススメのお店です。ブラリと入ってもたぶんお席はありそうですが、週末と夜は予約必須です。

「手をけ弁当」が有名なので是非。人間国宝の中川清司氏作という美しい手桶に、四季折々の食材が様々な味付けで盛り込まれています。食材それぞれのお味は間違いなくどれも本当に美味しかったです。口に運ぶたびに「♪」でした。これに一、二品追加も可能で、お酒と共に楽しむことも出来ます。お弁当なのですぐ運ばれてくるところがいいです。

六盛さんはスフレも有名。以前は本店近くの別店舗で出されていましたが今は閉鎖され本店のみです。一度食べたことがあって、そのときは考えられない位待たされた苦い思い出が。この日も結構並ばれていました。

スフレは一度で十分ですが、手をけ弁当の方は別の季節にまた戴きたいなと思いました。

 

名物の手桶弁当。美しい盛り付けでテンション上がる~!ご飯ものは春なので筍の炊き込み。

 

さてお腹も満たされたところで平安神宮へ。こちらは明治28年創建なので比較的新しい神社といえます。そのお庭「神苑」は3つの池を中心とした池泉回遊式庭園です。

 

観光客で賑わう平安神宮。竜宮城を彷彿させる建物の奥に、お目当ての紅枝垂れの咲く神苑があります。

 

 

歴史的建造物に付随する庭は、池泉回遊式か枯山水式かのどちらかで大抵重厚な雰囲気ですよね。でも平安神宮は新しい神社なので、お庭も古めかしさはさほど感じません。

景色を積極的に楽しもうとしているような、今でいうアミューズメントパーク的なところが感じられます。

 

アミューズメントパーク的な部分その1.臥龍橋(がりゅうきょう)。この石は秀吉の時代三条・五条大橋の橋桁と橋脚に使われていた歴史ある石。池の中をポンポンと渡っていくのは楽しそう。でも通行禁止になってた(>_<)

 

アミューズメントパーク的な部分その2.泰平閣(画像奥の建物)。京都御所から移築されたもので、池の中を渡る橋に屋根が付いています。ここに座って池や桜をゆっくりと眺めていると本当に気持ちいい。池の中からの視点を作ったところが贅沢。

 

平安神宮の庭を造ったのは作庭家7代目小川治兵衛。彼はもともと普通の庭師でしたが、山縣有朋のお抱え庭師になったことで運命が変わります。有朋の京都の別荘「無鄰庵」で二人のパートナーシップが確立され、名声が広がり、この界隈にある別荘地を買ったセレブリティの間で人気沸騰、そして平安神宮も手掛け、多くの公共造園に携わっていく。

斬新な庭のアイデアは施主の有朋だったのですが、それを具現化したのは小川治兵衛の手腕によるもの。「有朋はん、またえらい無茶ぶりしはって・・・w」なんて言いながら、さてどう作ろうか?!一生懸命な治兵衛さんを勝手に想像しています。普通の庭師が著名な作庭家になっていく、そんなドラマを想像するだけでワクワクしてきます。

お施主様に恵まれること、それは運命もあるけれど、やっぱり実力の内ですよね。ひとつひとつのお仕事に最善を尽くすこと、お施主様に喜んでいだだけるように。目の前の仕事を楽しみながら鍛錬を積み重ねた先に、色々なチャンスが巡ってくるのかもしれません。頑張ろう!

 

桜は約150本のベニシダレザクラをはじめ、ソメイヨシノ、ヒガンザクラなど約20 品種・約300本も植えられています。治兵衛の「春を京都らしく華やかに盛り上げるんや!」という思いが伝わってくるようです。

 

降るように咲く枝垂れ桜。別世界に来たみたいです。

 

 

 

毎年見頃の時期に夜桜コンサートが催されます。今年は5日~8日です。これは以前観たときのもの。昼と違って妖艶な雰囲気。夢か現か?!わからなくなります。

 

花散らしの雨が降りそうです。景色一転、これからは新緑を愛でることといたしましょう。

 

お花見散歩2018-大阪編

昨日は夫とフィギュアスケートのイベントへ。大阪RACTABドームで開催の「STARS ON ICE JAPAN TOUR 2018」を見に行ってきました。オリンピックや世界選手権などのメダリストを中心に今を時めくトップスケーターによるアイスショーで、本当に見応えありました。

 

宇宙船が降り立ったような形のRACTABドーム。ここにメダリスト達が勢ぞろい!

 

アイスショーを見るのは2度目。生で見ると選手の皆さんはますます細くて綺麗なんです♡4回転の迫力も画面で見るのとは違って興奮しました。

個人的には昌磨クンのキレッキレの演技が見られて嬉しかったです。彼の得意技「クリムキンイーグル」も生で見られました♪平昌オリンピック金銀銅の美女メダリストが一緒に踊った場面は、その美しさにウットリ。女神の化身のようでした。信成くんが登場したときは、大阪が彼の地元なこともあり?大歓声が起こりました。現役時代よりもいい演技だったようなw。プルシェンコさんはさすが大人の貫録で、会場の全ての女性を魅了していました。ペアやダンスのアクロバティックな演技は本当に見応えありましたし、あっという間の2時間。

大満足で会場を後にし、折角桜の時期に大阪まで来たのだからと、途中下車して大阪城公園でお花見散歩をしました。

 

大阪城ーーーっ!平成の大改修後10年経ちますが、金箔が遠目から見てもすごく光ってます。

 

桜はお堀の周りやお城の近くにたーくさん植えられていて、木の下は家族連れや若いグループでいっぱい。写していないけれど土曜日とあって、ものすごい人出でした。外国人観光客も増えましたね。桜は今や重要な観光資源となりました。普段、植物や樹木に関心のない方でも、桜が咲くと無関心ではいられない不思議。

その桜のウンチク。桜の品種は、実は国内だけでも600品種以上も確認されていますが、今見られる桜の8割方が染井吉野(ソメイヨシノ)だそうです。花はピンクや白だけと思いがちですが、薄黄色の「ウコン桜」、淡緑色の「御衣黄」などもあります。

公共的な場所では染井吉野に偏った植栽が多く、ピンク一色。統一感はあるけれど、何か面白みに欠けると思うのは私だけでしょうか。他の品種を混ぜるともっと長い期間お花見が楽しめるのですが。一気に咲いて潔く一気に散って終わる・・・という桜のイメージを演出したいからかな?それとも、桜といえば染井吉野、他所もそうだし、うちもそれでいい!ってな感じで深く考えていないのでしょうか?

私がいま関わっている会社様の広いお庭には、染井吉野の他に「江戸彼岸」という桜を植えさせてもらいました。これは原種のひとつで、お彼岸の頃に咲くのでそう呼ばれています。周りの桜よりひとあし早く先駆けて咲いて、しかも長寿です。そんな江戸彼岸桜の特質を会社様の発展に重ねてご提案しました。

 

それにしても、今年のお花見はお天気に恵まれますね。空がきれいだと花色が明るく見えるから更に感動します。以下、My best shotです。

お城と桜ってやっぱ合う!(^^*

 

 

 

大阪に行くといつも人の多さに疲れます。特に駅と電車の中。お花見帰りの人だけでもすごいのに、間が悪くというか、近くの城ホールでアイドルのコンサートがあったので、更に人が増えてエライことになっていました。改札をカードで通る人がほとんどだから、昔に比べるとスムーズにはなったのだろうけれども。駅の階段で事故がおこらなくてよかったです。

地元に帰ると、ブルームーンの満月の下、満開の桜が静かに佇んでいました。近江八幡は静かで人が少なくて落ち着く~。

今日から4月。桜の花のパワーをもらって、お仕事頑張ります。まだ桜の咲いているうちはお花見散歩したいなと思っています。

 

現地調査、からの、盆梅展 

今度お仕事させていただくお宅へ現地調査に行ってきました。こちらのお宅は湖北にありますので、除けられた雪が塊になってまだ残っていました。

滋賀県でも北の方の地域を湖北というのですが、たくさん雪が降ります。2月でも日によって真っ白な時もあり、調査どころではありません。南の方(湖南)とは全然違うのね。ちなみにディアガーデンは湖東で中途半端に降ります。湖西という地域も当然あって、こちらは京都との県境にある高い山に近いので雪+風も強いところ。字を見ても分かる通り、琵琶湖のどの方角にあるのかで地域が大きく4つに分かれています。こういう呼び方は実際住んでみないとわかりませんよね。

 

さて、現場では一度見ただけではとても覚えきれないので、念のため写真を撮らせてもらいますが、最近は必ず動画でも残すようにしています。撮影は全てスマホ。完成写真は綺麗に残したいので一眼のデジカメも使ったりしますが、普段は専らスマホ頼りです。

プランニングの際、しょっちゅう再生して、高さとか位置関係の細かいところを確認しています。

 

現場撮影の動画画面。私も写ってるよw。(※スクショなので再生しません)

 

こちらはとてもやりがいがありそうなお宅。スッキリと暮らしやすく、植物もお手入れしやすくして差し上げたいです。気に入っていただけるよう頑張ります。

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久しぶりの湖北。現場近くで梅の盆栽展が見られるということで、ちょっと寄り道して春を感じてまいりました。

 

立派な建物と立派な梅の盆栽!額に「慶雲館」と書いてあります。この館は明治天皇行幸の際に建てられた迎賓館で130年の歴史があります。

 

庭や畑の梅はどちらかと言うと枝がツンと立っているような硬い印象がありますが、盆栽の梅の枝はどこまでも柔らかい。小さな根っこ、大きく割れて枯れたような幹から、このようなふっくらとした花が咲くなんて驚きです。その対比を敢えて表現しておられるのでしょうか。見応えあります。

世話をされている方の愛情と技術もさることながら、数百年を経てなお生きようとする梅たち、なかには樹齢400年という古木もあるらしく、その生命力の凄さに恐れ入るばかりです。

 

種類によって少しずつ香りが違う。どれも本当に風雅でいい香り。

 

室内で風が流れないため、香りがより一層立ち込めています。身体の中に美しい梅の香りを満たせば、なんとなく浄化されたようなすっきり感。私の場合、こういうことを、常々行わなければなりません。色々な植物を身体全部で感じたい。でないと伝えられないもの。何より精神衛生上、とても大切な時間でもあります。

今の時期、日本各地で盆梅展が催されていると思います。春を感じに是非お出かけください。おすすめです!

こちら、長浜盆梅展は3月11日までです。

 

 

景石選び。石の魅力とは  

来月造園工事予定の現場に入れる景石を選んできました。今ある木を整理して坪庭を作ります。

お客様のお好みを元に、その場に合う大きさや雰囲気の石を探します。まずは中心となる石を決めて、添えとなる石(バランスを取る石)、その周りの石など、次々と見ていきます。パートナーの造園会社様と一緒に、あーでもない、こーでもない、とか言いながら、石を見るのはとても楽しいです。

私はいつもパートナーの土場や、石材の問屋さんで見させてもらいます。大抵、産地ごとに分けてざっくりと積まれてあるので、石の上を登ったり下りたりしながら探していきますが、その山がね、結構高いの。

こういうときの為にも、日頃から、足腰や体幹を鍛えておかないと! です。男性は当たり前にひょいひょいと登って行ってしまうので、戸惑っていたら置いて行かれちゃう((+_+)) もともと高いとこは好きだけど、こんな場面で万が一にもオンナが出ようものなら「アホか」と思われます。心の中では「ひえーっ。怪我しないようにしなきゃ。」って思いつつも、何食わぬ顔してついていくマブチです。

 

ものすごい巨石から坪庭に合う小ぶりの石まで、色々あります。

 

色々な石を見ていると、これはこういう場面に合うんじゃないか?こうして使うとカッコいいだろうな、という話で盛り上がります。もしも使える機会に遭遇した場合、すぐ提案が出来ますから、見ておくだけでも勉強になります。

出来たてホヤホヤの庭でも、石があると、重みが出るというか、地に馴染んだ眺めになるように思います。植物を植える時は、石に添わせるように植えられるので、自然の景色に近くなり、更に馴染んで見えますね。それが庭に石を入れる魅力だと思います。生き物ではないけれど、何か特別な意志を持っているように感じることも。風雪にさらされながら、同じ場所でじっと佇んでいる様子に、色々な思いを重ねる方も多いのではないでしょうか。

石に魅力を感じ、遥々運び入れて自分のものにしたと思っても、石の命の方が上回るので、私達は石の前を通過しただけに過ぎません。時間の単位が違う。石と人との関係って不思議ですね。自然の中で、お庭探訪で、石の配置、使われ方など見るにつけ、そう思ってしまいます。

 

ライフワークの滝めぐりにて。滝のある庭を造らせてもらうことなどあるのかしら?わからないけれど、興味深く観察します。滝も見るけれど、転がっている石を見てる。動く水に対して動かない石。ここで人は部外者。ただ圧倒されるのみ。

 

「ウェスティン都ホテル京都」の裏には植冶さんの回遊式庭園が広がっています。置かれたものなのか、そこにもとからあったものなのか、わからないほど馴染んでいる石。人が作った庭ですが、自然にかえりつつあるようで。

 

島根県の足立美術館の庭園。借景の山とのつながりが見事です。きれい過ぎて(人工的過ぎて)若干すましている感じはしますけれど。この威厳ある石がなければ、これほどの眺めはない。

 

智積院の坪庭。ほんのわずかな空間ですが、石組みがあることで、庭として成立しています。

 

重森三玲庭園美術館にて。石がにょきにょき立っているのが特徴です。(←この言い方!怒られるわ^^;)とにかくいっぱいいるから、石同士お話しているみたいやわぁと思いながら座敷から眺めていました。人が違えば全然違って見える。それが面白い。

 

小さいけれど飛び石に使う石にもこだわりたいところです。石の上に置いてある可愛いものは「関守石」といいます。「ここから先の立ち入りはご遠慮ください」とさり気なく伝えるもの。立ち入り禁止の看板を立てては雰囲気丸潰れ。こっちの方がよろしおすなぁ。

 

石って面白いですね~。いいですね~。

坪庭が完成して、お客様の許可が出たら、ブログでご紹介出来ると思います。素敵な眺めが出来るよう、パートナーの造園会社さんと共に、一生懸命頑張ります。