梅雨明け後のお庭点検訪問

関西は梅雨が明けたら、いきなり猛暑の日々です。暑さが苦手なので、始まったばかりですが「夏よ、早く過ぎてくれー!」ってなんて毎日思ってますが、先は長いです。

今日は、梅雨前に植栽工事を行ったお宅へ様子伺いにお邪魔しました。ディアガーデンでは、お引渡し後ひと月ほど経った頃、1年後、数年後と、何回かお庭の点検にお伺いしています。

もしも状態が良くない場合でも、ひと月後ぐらいなら、すぐに手当をすれば回復する可能性は大きいです。ご自分で実際に世話をしてみて疑問に思われることも、早い段階で解決しておけば安心されると思いますし、ね。

1年後の時は、大抵春先に伺いますが、ちゃんと芽吹いているかどうかの確認です。季節が一巡して思うように育ったところ、そうでないところなど見せていただきながら修正を提案します。植物は新芽が展開する春先に水を欲しがりますので、それを伝えて水遣りの念押しをしたり、気になるところ諸々お伝えします。

数年後の時は、もうお庭全体が大きく育っている頃ですので、メンテナンスのご相談が中心。病害虫が発生しやすい頃でもあり、個々をしっかり観察させてもらいます。ご自分でメンテナンスされる場合はその方法を細かにお教えしたり、私どもにご依頼いただける場合は見積り金額のご了承後入らせていただきます。

どの時も「どうなっているかなぁ」とワクワクドキドキなんですけれど、想像以上によくなっている場合なんか感動しちゃいます。それにお客様とは、お庭以外の話も結構してて。そっちの方が長いかも?という場合も多々ありますが・・・(^m^ とっても楽しい時間です。

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さて、今回伺ったお庭の様子はというと・・・。

今年の梅雨は結構な雨量があり、またお客様がこまめに手入れをしてくださっているお陰で、木も草花もとっても順調に育っていて、まずは良いスタート切れた様子。植物それぞれがピン!と立っていて植え付け当初より一回り大きくなっていました。もうしっかり根が広がり始めているようで一安心。

あぁ、良かったです。嬉しいです。(^^*

夏場の水遣り方法を確認したり、いくつか質問にお答えしたり、数年先のこと等、色々お話出来ました。

 

花もよく咲いていました。特にこのマツムシソウがいい色で!

 

お庭でお話した後、涼しいお部屋でお茶をいただきました。お若いご夫妻ですが、ほのぼのとお幸せそうでね~。私はいつもお二人のやりとりをニマニマしつつ聞いているのです。何だかほわんとあったかい気分にさせてもらえて、ホントご馳走様です♡

それで、今回も特別なお菓子をご用意くださったのに、私ったら撮り忘れてしまいました (>_<)オーマーガー

代わりに、持参したお花を素敵に活けて下さった画像を。

 

ディスプレイガーデンの秋色アジサイがそろそろ秋色っぽくなってきたので、何本か切ってプレゼントしましたら、早速いい感じに飾って下さいました。嬉しかったです♡

 

こちらはお客様のお庭のアジサイ。シブい色になっています。インテリアが超素敵だから、何気なく飾ってもお洒落です!きっと数年後は、もっとたくさん飾れるようになります。楽しみですね。

 

この先何かお困りのときは「御庭番」のディアガーデンを思い出していただけたらと思います。

 

 

水遣りについて、プチ講座。

7月になり、庭の水遣りが本格的にスタート。

これから9月いっぱいまで、雨が降らなければ、出来れば朝と夕の2回遣っていただきたいです。それぞれの植物の様子を見ながら遣れればベストです。

作って10年以上経つディスプレイガーデンでは、苔や一年草、鉢植えには朝晩しっかりと遣りますが、その他は加減しています。出来るだけ資源と手間を節約すべく、今年は更に乾燥に強い植物を増やしました。そもそも水を遣らないでいいようなプランツデザイン、これから重要になってくるでしょう。

一般的な水遣りのタイミングについて、ですが。

草花は根が浅く、土は表面に近いほど乾きやすいので、朝夕やる方がいいというのは分かると思います。では根の大きな木の場合はどうでしょう。

水は葉の光合成に使われるので、昼間、特に暑い日にたくさん吸い上げられます。その分や蒸散で失われる水分を取り戻すためにも、夜の間にたくさん水を吸収します。水の吸収には時間がかかるので、水遣りはそれにあわせて、夕方行うとよいと思います。根の先めがけて、バケツ2,3杯はやるつもりでゆっくりたっぷりとあげて下さい。

朝は何かと忙しいですから、木は夕方。そう思えば少し気持ちがラクになりませんか?

植えつけて間もない木は、基本的にこんな風に。弱っている木、根の小さな木はその状態に合わせて。しっかり深く根を下ろした木なら、雨さえ当たればよくて、よっぽど日照りが続かない限り水遣りは必要ないです。

 

モリモリと育ってきたディアガーデンの前庭。

 

それからもひとつ。

上の画像のワタクシは突っ立って水を遣っていますが、コレ、撮影用のポーズです。実はほとんどの時間、中腰で水を遣っています。水は植物の根にかけねば意味がないため、前屈みになる方が自然なんですね。

そうやって顔を近づけ、植物を良く観て、コミュニケーションも取りましょう。植物のことを解りたいという気持ちがあれば、水遣りはきっと上達するに違いありません。

そうだ、あとホースについて。夕方にはホース内の水がお湯のようになっていますので、そのままかけないように注意してくださいね。

 

個々の状態を観察していると、こんな場面を見ることも。三尺バーベナ(バーベナ「ボナリエンシス」)の花には、蝶々がよく来ます。

 

そして、そんな風に一生懸命やった水をちゃんと枝先まで届けるには。

水は茎や幹の表面近くに通っている導管と呼ばれる細い管を通って運ばれますよね。ですから茎や幹を傷つけると、管を切ってしまったり、空気を入れることになり、水が途切れてしまいます。そうなれば、いくら根にたっぷりやっても、届かない部分が出てきます。花を活ける時、水切りをしますが、それも導管に空気を入れないためです。

なるべく茎や幹を傷つけないように育てることも大事なことです。

 

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さて、朝、家事をして水遣りを終えたら、もう汗だくです ^^;

お仕事の前に自分にも水遣り。本日は抹茶ソイラテ♡

 

小休止に。抹茶ソイラテ+お疲れさん手当のバニラアイス添え。汗が引く~。

 

水遣りの基本的なことアレコレ。参考になりましたでしょうか?

暑いので、どうせなら「水浴びだ~。」なーんて、童心に帰って楽しんでやってしまいましょう。

 

 

インテリア映えするドウダンツツジ

今週は梅雨らしくジメジメと蒸し暑い日が続いていますが、皆様どのようにお凌ぎでしょうか?

最近、というか数年前から?初夏に出回るドウダンツツジの枝をお部屋に飾って、涼を楽しんでおられる方が多いみたい。ピラッと開いた瑞々しい葉っぱ、自然な枝ぶりがとっても涼しげで大人気です。大振りな枝でも圧迫感がなく、インテリア小物ともよく合って、とっても素敵。

以前は生け花(盛り花や投げ入れ)や店舗のディスプレイ等でよく見かけましたが、パーソナルな場所でガラスの花瓶にシンプルに挿して飾ることがこんなに流行るとは。いつからかしら?

 

私もドウダンツツジの枝をダイニングに飾ってみました。部屋に自然を連れてきたような雰囲気になります。

 

葉っぱの形が可愛い♡

 

普段から部屋の中はグリーンがいっぱいなので、見栄えしそうなところは既にいろんな鉢が置いてあって、どこに飾ろうかと随分迷いましたが、思い切ってダイニングの真ん中にドーンと。

部屋の真ん中に置くと枝越しの眺めが「景色」になりますね。夏にかけてはお花を活けても長持ちしませんから、こんな緑を飾る方が向いていますよね。枝ものは特に長く楽しめてオススメです。

 

シンクからドウダン越しにリビングを見る。なんだか新鮮な眺め。

 

このドウダンツツジ、実はディスプレイガーデンから剪定してきた自前の枝です。

ドウダンツツジは紅葉する姿が大好きなので、庭を作った当初から入れていました。育て始めて12年目になります。これまでこのブログでも数えきれないほどご紹介してきました。

ディスプレイガーデンでは、北西向きの花壇に植えているため成長が遅く、ほとんど剪定はいらないのですが、蒸れを防止するのに時々透かし剪定をしています。今回は、混みあっている部分で、しかも飾れそうな枝を切ってきました。

 

事務所の入り口のところに植えたドウダンツツジ。大好きな木なのでよく見えるところに。鈴のような白い花や新緑もいいけれど、何より真っ赤に紅葉した姿が一番素敵です。

 

ドウダンツツジは造園材料としてはポピュラーな落葉低木。

日本庭園のみならず公園や洋風の庭でもマッチするので、あちらこちらで見かけます。病害虫も少なく本当に育てやすい木で四季折々の姿が楽しめます。

ですから庭をデザインするときは、大抵のお客様にオススメして、これまでもいっぱい植えてまいりました。そういえば3年前に「ドウダンツツジを部屋に飾りたいので植えて欲しい」というご依頼がありましたっけ。

そんなドウダンツツジ、植えるのにベストな場所は午前中よく日が当たるところ。私のように西日が当たる場所ですと、気を付けていないと葉が焼けてしまいます。

紅葉時期まで葉っぱをきれいに保ちたいので、水遣りに工夫をしています。ドウダンツツジに限らずですけれど、葉焼けする場合は、夕方葉水をあげてクールダウンさせてあげると被害が少なくて済みます。お試しを。

 

赤い花の咲くサラサドウダンも可愛い♡

 

庭に木があると、手入れついでに枝をパチパチ切って飾れて本当に便利です。

他に夏に飾る低木ですと、ブルーベリーなんか如何でしょう?今頃は熟す前の緑がナチュラルで可愛らしいと思います。スモークツリーはお花屋さんで見て憧れますけれど、大きくなる木なので要注意。広いお庭向きです。

インテリアで緑を楽しむ方が増えて、とってもいいことだなぁと思います。小さなスペースがあれば育てられるものも多いので、庭づくりにもぜひ挑戦していただきたいな。

 

 

秋色アジサイ-ディアガーデンの場合

梅雨になりアジサイが見頃を迎えています。今日はディアガーデンの前庭にある秋色アジサイ(マジカルシリーズ)について書きます。

これまではもっと空色っぽかったのですが、今年は紫が強く出ました。空色のままがよかったのにな…。バルコニーで鉢で育てているアジサイの色も同じような色合いになってきたので、共通してやっている肥料のせいかしら?なんて疑っています。

 

前庭の秋色アジサイ、いま(2018年6月17日)はこんな感じの色です。

 

このアジサイはライムグリーンから次第に青や紫に変化します。7月にはその色が抜けてアンティークっぽいニュアンスカラーになり、夏以降はだんだんそのニュアンス的な青が薄れていきほぼ緑に。そして晩秋の寒さにあたると赤く紅葉してきます。

秋色アジサイは蕚が肉厚で茎もしっかりしているので、このように秋まで花がしっかりしているのが特徴なんです。

「え?でも切り花の秋色アジサイは、秋口でもニュアンスカラーのままじゃなかった?」と言われる方もいらっしゃるでしょう。

そう、切り花は上手く色が維持出来ていてとってもきれいです。それはたぶんハウス栽培で、遮光調整や防風雨対策がしっかりなされているからだと思います。

普通に庭植えだとなかなかそこまで手を掛けられません。地植えのままニュアンスカラーを長く維持することは難しいと思うのですが、その代わり花数多く育てられるので、私は良しとしています。鉢植えの秋色アジサイなら、夏以降の置き場所を工夫するとニュアンスカラーを維持できるかもしれません。

 

では、花色がどんな風に変わるのか、過去の画像でご覧ください。↓↓↓

 

同じアジサイ。昨年の7月に切り戻した時の花です。青がだいぶ抜けてこんなニュアンスカラーに。この頃の色合いが一番好きです。うまくすると飾りながらドライフラワーになるかも?と毎年挑戦しています。

 

8月頃。シモツケのピンク花のむこうにチラリと見える秋色アジサイ。ほぼ緑ですが、まだ青が薄く残っていますね。

 

この株は確か2011年に植えたもの。滋賀でも秋色アジサイの苗が並び始めた頃で、ひょっとして将来需要があるかもしれない、試しに育ててみるかと植えてみました。

秋色と言うからには普通のアジサイのように7月に剪定しては意味がない、色の変化を観察をするために最初の頃は11月まで花を残しました。そしたらニュアンスカラーは秋まで残るとは限らないという事(その年の気候による)、そしてやっぱりというか、翌年の花芽がどんどん少なくなってく、という事も分かりました。なるほど、こういうもんか・・・と。

でもせめて翌年の花を増やせないかと、剪定のかわりに芽かきをしたり、肥料をたっぷりやったり、色々工夫もしましたが効果はありませんでした。アジサイは7月中にキッチリ剪定し、株のチカラを新しい花芽に集中させてこそ、翌年も立派な花が見られるのだ・・・ということを身を持って体験しました。

最近はセオリー通り剪定してしまいますので、今年もこんなに咲いています。(大きく咲かせたいのでこれでも花数を減らした方です)この前庭では、ニュアンスカラーは8月以降減っていくので、7月のアジサイを切り花として飾り、部屋で楽しむこと満足しています。これが結構長持ちするんですよ。

 

同じアジサイ。2014年10月30日に撮影したもの。このころまで株に残しておくと、寒さにあたって紅葉します。普通の庭植えだと大抵こんな風になると思う。

 

紅葉したアジサイをドライにして、アナベルと共にリースを作りました(2014年作)

 

秋色アジサイに限りませんけれど、アジサイって年によって微妙に色が違うので、それが栽培する楽しみでもあります。その場に合う高さや花のバランスも、経験を重ねるにつれ分かってきて、上手くいったときは、カナリ自己満足!

でもね、大抵の植物は花が咲くにしても年1回のことですから、庭仕事を10年やったって、その植物に関してはたった10回しか経験できないの。

だから普通は10年も同じ仕事やると、ベテランって言ってもいいと思いますが、庭づくりに関してはそうとも限らないんですよ、ね。

 

 

ディスプレイガーデンのアジサイ2018-1

5月末に薔薇の生産者さんから20本買ったモダンローズ。今週いよいよ最後の時を迎えています。毎日水を変えたり切り戻したりしていましたが、少しずつ散っていき・・・でも20日間程も楽しませてくれました。

残った3本は、花びらの端が少し茶色くなって、揺すると今にも散ってしまいそう。そっと活け直しました。

 

最後の2輪(右)は、とっても危ういので器の縁にもたれるように。バルコニーで咲いたバラとフロックスを寄せて入れました。

 

そしてこれが最後の一輪。花だけ水を張った器に浮かべました。半端な花や葉たちはいつもこうして浮かべて楽しんでいます。

 

梅雨に入りバルコニーのバラも2番花が終わました。ディスプレイガーデン次の主役はアジサイへと交代します。私は4種のアジサイを育てていて、それぞれが今しっとりと咲き進んでいます。

 

ではでは。雨の休み間に撮ったものを順に紹介いたします。

まずは野趣あふれる山アジサイから。存在感のある西洋アジサイに比べると、このアジサイは圧倒的に周りに馴染む派。それがまたいいところなのです。

 

前庭の山アジサイ「クレナイ」です。さほど大きくならない品種なので3本も植えています。白から紅に変わって行きますが、今はその途中。透明感ある赤です。

 

これは2年前の画像ですが、今の眺めとほとんど変わらないので。ここは6月だけ赤のコーナーになります。自然な赤だから気に入ってます。

バルコニーで育てているアジサイ。こちらはアジサイ専門店で買ったものなのに品種がわかりません。昨年は赤紫でしたが、土が酸化してきたのか?肥料のせいかな?今年は青みがかった紫になりました。買った当初の薄紫にしたいのだけれど。花色の調整は難しい。

 

このアジサイの花。結構大きい。可愛らしい露草色です。蕚の中央部はまだ蕾なので咲くのが楽しみです。

 

今の時期、アジサイ園やアジサイ寺へ行ってみるものいいですね。

社寺にはその場所を象徴するような花があります。いつだったか朝刊(京都新聞)を読んでいると、勧修寺(京都山科区)筑波門跡のお言葉に目が留まりました。

「花を見て癇癪を起こす人はいない。花は和みや安らぎを与えてくれる。花は無言の説法をしているわけで、それぞれが仏である。」

本当にそうだな、って感動しちゃって。ディスプレイガーデンで直向きに咲いている花の姿を毎日みるにつけ、その都度どれだけ慰めをもらっていることか。

花を見る時間が長いと、穏やかな気持ちが長く続くことになりますから、いつの日か穏やかな人になれるのでしょうか。そんな風に思ったり。

・・・そんな私が、いま一番見ている花は、テラスのアジサイ「アナベル」です。

 

アジサイは日陰でも咲いてくれる貴重な植物。モミジの樹冠の下なので、アナベルにしてはこじんまりと咲いています。

 

 

アジサイ「アナベル」が盛りです。この株は日が当たる方。綿帽子のような大きな花、今年もたくさん咲かせてくれました。

 

テラスの花壇は白い植物を多く植えており、小さいながらホワイトガーデン風です。今年はここに縦のフォルムを追加したくて、スパイク状に咲く白いトラノオ(ベロニカロンギフォリア「アルバ」)を植えたのだけれど、日照不足でひょろんひょろん。全く咲かない。やっぱダメかぁ・・・残念。

こんな風にいまだ試行錯誤、実験中です。

このテラスに白い植物を集めたのは、リビングダイニングに接しており、夜も眺める場所だから。特に美しい時間帯は、夕日が落ちてポツポツと灯りがともる頃。ブルーアワーと呼んでいますが、その時間帯は白い植物が特に神秘的に見えます。闇に同化していく植物が多い中、白だけが徐々に浮かび上がってくるからです。

そして暗くなっても、白い花だけは見えるのね。だからお勤めや学校などで家には夜しかいないようなご家庭に、ホワイトガーデンをよく提案しています。私はこうして毎夜見ているので、提案におもわず実感がこもってしまいます。

 

初夏19:00pm。何もかも青く染まる中、白い花だけがぼうっと浮かび上がります。この眺めが好き。

 

ディスプレイガーデンには、まだ秋色アジサイもあるのですが、長くなりましたので次回に書きます。

アジサイの季節は始まったばかりですが、大好きな低木なのでいつもにも増して饒舌になってしまいます。マブチ的アジサイ論、しばらくお付き合いくださいますか?

 

 

アンティークの器を花入れにー弘法市で出会った器たち

先月、京都東寺の弘法市でちょっと面白いものに出会えました。

ひとつ目は、錫で出来た「盃洗」。

お店の人の話によると、明治時代の物で「旧家の蔵からの初出し(うぶだし)で、いいもんだよ。」とのこと。この日は花入れになりそうな器を探していたのですが、これが遠目からチラッと見えた時、脚付きのスッキリとした姿がとても上品に見えて!すーっと引き寄せられたのです。

 

盃洗という器。食器として使うつもりはなくて、こうして花器やディスプレイに使っています。バルコニーで育てている薔薇「あおい」を浮かべてみました。あずき色かかったシックな色合いが古い錫と良く合う。

 

「盃洗」とは酒席で盃を洗うための水を入れる器。今はほとんど聞きませんが、昔は一つの盃で酌み交わすことにより心を通わせるという考えがありました。盃洗はそうした盃のやりとりの際に用いられたもの。高級料亭や高貴な席では、漆器に蒔絵を施した盃洗を台座に丁寧にのせ出されていたのだそうです。

でもこれは模様もなくて、本当にシンプルなところが気に入りました。初めは洋の器かなとも思ったのですが、まさか和の器とは。それだけに色々使えそうでしょ?古びた錫の感じも渋いし、値段も可愛らしかったので、迷うことなく連れて帰ってきました。

 

ふたつ目は「手あぶり火鉢」。これも花入れとか鉢カバーに使えそうだなと思って買いました。

手あぶりにしてもあまりに小さく、ストンとした形で何の装飾もないので、もしかしたら陶器かなんかの内側に入っていたパーツだったのかもしれませんね。でも、またしてもそのシンプルさがモダンに見えて。

 

手のひらサイズがかわいい真鍮の火鉢。もうかなり使われている風でいい感じに枯れてます。育てている薔薇「ディスタント・ドダムス」がとっても映えます。そろそろ薔薇の盛りも過ぎて次はシモツケやアジサイの花を挿そうかな。

 

さて、ご存じの方も多いと思うのですが、弘法市とは。

毎月21日に東寺の境内で催される骨董市のことです。骨董品だけでなくアンティーク着物、生活雑貨、植物、食品など色々なお店が所狭しとあって大変な賑わいです。外国人観光客の方も結構たくさん来られています。

 

東寺と言えば五重塔。京都のランドマークとしても有名です。弘法市の日には境内にびっしりと露店が軒を連ねます。

 

弘法大師空海さんの御膝元ですから、こちらでお商売をされている方々は嘘はつけません。

 

弘法市が開催される21日はという日は、弘法大師空海に報恩感謝する御影供という法要が行われる日だったそう。法要に人が集まり始め、茶屋が立ち、今日の市に繋がります。この時も、市で賑わう境内をゆく僧の列を見ました。これから法要がはじまるようです。

 

ワタクシ、骨董に関しては全くわかりません。でも多少興味はあって、普段は美術館で超一級品を見せてもらっては、ウットリしています。

自分のものにするとしたら、気兼ねなくどんどん使えるものがいいので、手頃な価格で、ちょっと雰囲気でてる程度のもので十分です。骨董市で色々なお店がある中、食器は今以上増やしたくないし、アンティークの着物はサイズが合わない。(大女だから!)欲しいのは、やっぱりインテリア関係に絞られます。

そんな目で見ていると、あるお店の一番奥にある壺に目が釘付けに。中国っぽい意匠で、青とチョコレート色の配色がすごーく綺麗なんです。好みとか欲しいとか、そういうんじゃなくて、ただただ綺麗だなって思いました。

お店の方に断って近くで見ると、新品みたいにピッカピカです。それが話を聞くと、ナント200年前のもの!しかも紀州「偕楽園焼」て、え?日本製?ってビックリしました。

偕楽園焼とは紀州徳川家のお庭焼きのことらしい。こうして店主さんに気軽に聞けるのも骨董市の良いところです。

 

モダンな壺。この配色からしてそんなに古いものとは思わなかったのですが・・・実は200年程前の偕楽園焼というものだそう。

 

偕楽園焼、とっても目の保養になりました。これの香炉とかあったらいいなーと思います。そうそう、今回は買うつもりのなかったので、じっくり見ていませんが、香炉はいっぱいあったなぁ。

また機会を見つけて行ってみようかしらね。

 

 

ツゲのリース

ここんとこ梅雨前の庭メンテをしています。と言っても、暑いし疲れるので、せいぜい小一時間くらい。

今回は坪庭にあるツゲの生け垣を整えました。

植えてすぐの数年は、せっかく芽吹いた新芽が害虫(クロネハイイロハマキだと思う)にやられ、残念な姿のときもありましたが、剪定をしっかりやり続けているお陰かな?最近は割といい感じです。

そんな訳で、切り取った枝もすごくきれいですから、捨てる前にアフターガーデニング。久しぶりにリースを作りました。

 

テラスのテーブルが作業台です。ちょっと切っただけで結構な量の枝。

 

新鮮な葉っぱの香り…今まで意識しなかったけれど、ツゲの葉っぱって割といい香りがします。1,2週間前は小さな白い花がたくさん咲いていて、その時も上品な香りを振りまいていましたっけ。

そういえば、12、3年前だったか?ツゲでトピアリーガーデン作ったことがあったな~。メンテナンスも請け負っていたので一生懸命刈り込みしてました。その時、屈んだ姿勢で黙々と刈っていたせいか、ぎっくり腰になっちゃって!それ以来、腰に爆弾かかえてます。

・・・そんなことを思い出しながらやってると、1つ作るつもりが2つも出来てしまいました。シンプルなリースもいいけれど、何もないのも愛想がないかなと、細いサテンのリボンだけつけました。

 

直径25cmくらいのミニリースは事務所のガラス扉に。吸盤で貼り付けています。

 

作り方はカンタン。

切り枝を何本か束にして、リースリングに置き、ワイヤーで巻きつけて固定。次の束は前の束を留めたワイヤー部分を隠すように重ねておき固定。それを何回か繰り返すだけです。

ワイヤーは予め糸巻き状にしておくこと。サイズは掌に収まる位が巻きやすくてオススメです。枝が外れないように、都度しっかりとワイヤーを引き締めるのがコツかな。

 

直径60cm程の大きい方は玄関ドアにかけました。緑だけの方が涼しげです。

 

そういえばツゲのリースを作るのは初めて。クリスマスにボール型のオーナメントを作った記憶はありますが、さて、夏はどのくらいの間きれいに飾っておけるものなのかしらね?

ツゲはこれからどんどん成長するので、虫がつかなければ、夏にもう1回は作れそうです。

常緑樹は落葉樹と違って、剪定後もしばらくシャンとしてきれいです。常緑樹には水分を奪われないよう葉っぱにワックス層があるからです。切り枝を利用して、皆様もシンプルなグリーンのリースを作ってみては如何でしょうか?

 

 

バラの生産者さんから格安でバラを買う、の巻。

前回の「スモールガーデン完成」の番外編です。

そのお庭の植木を仕入れに、お客様を誘って出掛けた日のこと。守山市内をドライブ中にすごく大きくてかっこいい温室を見かけました。グーグルマップで見ると「國枝バラ園」と出ています。バラの栽培でこんなに大きな温室を?!気になって仕方がないので、帰りにお客様の了承を得て一緒に偵察に行きました。

このあたりは昔からバラの栽培が盛んなところ。後から調べますと、この巨大な施設は、地域活性化や新たな農業モデルにもなると国の補助金を得、2017年1月完成にしたそうです。「えー!1年以上前からあったの?!何回も来てるのになんで気付かへんかったん、私」・・・思い起こせば、そういえばここんとこ別ルートで来ていて、この前は通っていなかったのでした。

 

かっこいい温室!水田の中ですごく目立っています。

 

もしかして温室を見せていただけるかしら?と恐る恐る事務所へ行ってみると、突然にも関わらず対応してくださいました。

エアーシャワーを通って入れていただいたのは、恐らくですが、出荷のために選別作業をされている部屋。生産している温室の見学は出来なくて内部の撮影は禁止。苗木のお取引もしていただけないのですが、切り花は分けて下さいました。新鮮で立派なバラを何種類も並べられて、お客様と私のテンションが一気に上がります(♡∀♡)キャー♥♥

しかも驚きの産直価格。ナント10本800円(税込)!なんです(場合によってもっと安いときもあるそうです)お花屋さんで買うと1本200~300円位はしますよね?思わず20本買っちゃいました~。おまけで3本追加して下さって、すごいボリュームの花束を抱えて帰りました。半ば強引に同行をお願いしたお客様にとっても、嬉しいハプニングだったようで、いいお土産が出来て良かったです。

 

しっかりした茎に剣弁高芯咲き花のいわゆるハイブリット・ティーローズ。スプレー咲きのはおまけです。

 

私がバルコニーで栽培している、ふわふわと揺れて可憐に咲くガーデンローズに対し、こちらは毅然と立って華やかな雰囲気です。バラを活けるときは特にですが、花の美しさにウットリしつつその香りも存分に味わいます。こんな贅沢な時間ほかにあるかしら?って思います。ダイニング用とリビング用、事務所用の3つアレンジメントが出来ました。

そうそう、バラはどの部屋を差し置いても寝室に飾らねばいけません。以前こちらに書きましたが、バラを見て香りを感じて眠ると女性性がアップするのだとか。(詳しくはコチラ

これまでベッドサイドには育てているバラを飾っていましたが、今だけは!この3つのアレンジメントの中から、その夜の気分でひとつ選んでベッドまで持っていくことにしました。いつもより華やかな眺め、眠る時も目覚めの時も幸せな気分になります。

 

白いダイニングキッチンに、シンプルに飾ってみました。

 

中心が透き通ったピンクの清潔感あるバラ。花びらに特徴があります。とっても可愛いです。葉っぱの色も黄緑でバランスいい品種、なんていうバラなんだろ?

 

リビングは華やかに。おまけにいただいたスプレー咲きのバラを加えたら豪華になりました。

 

事務所には淡いオレンジというか暖かい黄色というか、微妙な中間色のバラを。庭で摘んだ紫や白、ライムグリーンの草花を合わせました。

 

黄色のバラは庭の花とよく合う。この配色爽やかに見えて好きです。日毎に花が開いて今は直径10cmくらい。大きいです!

 

あと何日楽しめるかなぁ。また植木の仕入れに行ったとき寄って、買って来ようと思います。お客様が教えてくださったのですが、國枝バラ園さんの系列でローズ・ファームケイジのコンセプトショップ「WABARAcafe」も同じ守山市内にあるそうで、今度行ってみたいです。

和バラというひとつのブランドを作られた國枝啓司氏は、今わたしが大切に育てている「あおい」というバラの生みの親、であられたと思います。育種家さん、生産農家さん、植木の問屋さん、その他多くの方のおかげで、私は年中庭づくりや花を愛でることが出来るのです。有難いですねぇ。

 

 

庭に咲く花々や植物を飾ることの素晴らしさ 

それにしても素敵でしたねぇ、昨日の英国ロイヤルウェディング。ヘンリー王子とメーガンさんに心からお祝いを申し上げます。快晴の空の下何もかもが輝いて・・・本当に素晴らしいものを見せていただき感激しました。

ウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂に飾られたフラワーアレンジの見事なこと!女性としましては、ジバンシーのウェディングドレスにも心奪われますが、ガーデンブログなのでお花を特筆したいのです。

 

このフラワーアーチ、信じられないほど美しいです。

 

装飾を担当されたのはフィリッパ・クラドック氏。

https://www.philippacraddock.com/

彼女は事前に「主に女王の所有地とウィンザーグレートパークの植物、ブナやカバの枝やシデ、白いガーデンローズやボタン、フォックスグローブをはじめとする5月に自然に咲く花々や植物を使う予定です」と話されていました。

温室で育てられた花より、自然の花々、土地に生息する植物を使ったことが、こんなにもダイナミックでナチュラルなアレンジになったのですね。ブーケも、ヘンリー王子自らケンジントン宮殿のプライベートガーデンで白い花を摘んでフィリッパさんに託されたのだそう。うわー♡

ちょうど今月末植栽予定のお宅のテーマが「白を基調としたカッティングガーデン」なんです。お客様が白い花がお好きなので白を中心に。それに合う植物もいろいろ育てて、花が咲いたら家に飾る、そんな目的で花壇を作ります。だから私にとってこの結婚式の画像はタイムリーで、目が釘付けだったというワケ。

 

白い花といえばアジサイ「アナベル」。庭にあって良し、切り花にしても良し、ディアガーデンでも育てやすさ折り紙つきなんで、ほとんどのお客様にお勧めしています。

 

今回は、切り花として使うことを目的に栽培するので、お客様が飾られたい植物を植えることが最優先です。

植えたい植物は色々あって迷うけれど(ガーデナーなら迷って当たり前ですよね)それが実際どのように育つのか?私はそのあたりの情報をサポートしつつ、土地に合う育てやすい植物もご紹介しながら、最終的に植える植物を決定しました。

 

お客様宅での打合せ風景。インテリアや食器、ちょっとした飾り方にも抜群のセンスをお持ちの素敵なご夫婦。ここに庭の花が加わると季節感がプラスされて、更に素敵になるんだろうな~。

 

カフェに来てるみたい!お洒落なおもてなし♪有難うございます♡美味しかったです。

 

庭で育てた花は、日当たり具合や隣の植物との兼ね合いで、お店に並んだ植物とは姿かたち色合いが随分違います。でもだからこそ、より自然なアレンジメントが作れ、そのお宅らしさが出ると思います。蕾から実まで、侘びた姿のものまで、好きなタイミングで好きなだけ切れます。それに買うことを思うとだんぜん安上がりで、わざわざお店に寄る時間も手間もいりません。

なんて自然で手軽なんだ!常々、ディスプレイガーデンの植物を切って飾っているので、実感としてそう思います。虫食いの葉っぱまでもが愛おしくて、そのまま飾ったりしています。

ロイヤルウェディングのフラワーアレンジメントも庭の花、自然の植物を多く使っておられたと先に書きました。今後こういう風に庭と関わることが流行るといいな。

 

 

端午の室礼-2018

GW、今年は近場でゆっくり過ごしています。来週以降色々と予定があるので、今のうちに体を休めておこうかと。

 

みどりの日の朝、ディスプレイガーデンのもみじが冴え冴えと青く。

 

古美術・茶道具「上原永山堂」さんのショーウィンドウ。毎月変わるおしつらえを楽しみに拝見しています。端午の節句に因んだお軸の前にはシンプルに活けられたアマドコロ。

 

今日は部屋を片づけて、端午の節句の室礼をしました。うちには小さな男の子はいないので大人のための室礼です。大人のためにすることと言えば「邪気祓い」「厄祓い」ですね。祓ってくださいと祈ります。

医療がこれだけ発達した現代でも病は気からといいます。心の中までお薬やメスは入れられませんから。いくら名医の手に委ねるとしても、大切な誰かや自分のためなら祈らずにはいられません。私の出来ることって小さいな・・・そう思いつつも、最後、拠り所となるものは「祈り(禱り)」なんですよね。

年行事の室礼で、節目節目で邪気払いをする。これで大丈夫と気持ちのリセットをして前を向く。それが私の年中行事との向き合い方です。

 

薬玉を玄関に飾り住まいの厄祓い。ヨモギの一種であるアルテミシアと、花菖蒲の葉を五色の組紐に結わえて。

 

端午の節句の邪気払いには「薬玉」を掛けるのが習わしです。平安時代からある風習で、かの源氏物語や枕草子にも記述が残っています。

本式の薬玉は、麝香、沈香、丁子など種々の香料を玉にして錦の袋に入れ、菖蒲や蓬など添えて、五色の糸を長く垂らしたもの。私は沈香とディスプレイガーデンで育てている植物で作ってみました。

最初、ヨモギを摘みに行こうかと思っていたのですが、そういえば今年植えたアルテミシアって西洋ヨモギの一種だったと気が付いて、剪定も兼ねて切ってきました。菖蒲は蒲(ガマ)ですから、本当言うと花菖蒲とは全く違う植物。だからこれはモドキです。菖蒲に花菖蒲、アヤメに杜若・・・ややこしい植物ですな。

 

手前のシルバーリーフがアルテミシア「ルドビシアナ」。遠目からも目立つ葉色です。放置すると1m近くまで伸びるそうですが、周年剪定可能ですから、好きな大きさに出来るところがいい。線が細く圧迫感もないし気に入っています。

 

菖蒲の代用で、庭の花菖蒲の葉を活けました。ベニシダも庭から採ってきて、足元に短く添えたらまるで庭の風景を切り取ったみたいになりました。

 

室礼を整え終わると電話が。

「蓬餅作ったけど、食べる?」

「わー、嬉しい!いただきます♡」

10分後、粒あんがたっぷり入ったやわやわの蓬餅が届けられたのです(*^ ^*) ヨモギ、ヨモギ、とずっと思っていたから引き寄せたんでしょうか?なーんて、都合のいい解釈。そんなことより、思い出していただけたのが有難くて。H様、いつも気にかけていただいて本当に有難うございます。

 

ほろ苦い春の味。もっちりぎっしり、本当に美味しい♡こんなん作るの憧れます。

 

柏餅はもういいかなー。いや、やっぱり5月に食べるものだしなー、などと迷っています。

まだ食べるか?!ってツッコミ入りそう(汗