秋、夕映えの庭で

ディスプレイガーデンの様子を投稿するのは久しぶりです。

前回は処暑のころでしたからひと月ぶり。でも昨年の今頃も同じような庭で、同じような植物を眺めて、同じような画像をUPしていたのですから、変わり映えないっちゃないのだけれど。

コロナ禍、人間界の変わりぶりを照らし合わせると、逆にこの変わり映えのなさが心に響くというか、平穏を感じるのです。今年ほど庭に慰められた年はなかったかもしれません。

 

ミューレンベルギア「カピラリス」の穂が上がり始めました。煙るような赤い穂が秋らしい。来年はもっと増やそう。

 

変わり映えしないけれど、そういえば、小さな事件もありました。

記録的に長かった今年の梅雨。低温が続いたためか、例年お彼岸以降に咲いていたシュウメイギクが、梅雨明け直後にたくさん蕾をつけ始め、お盆の頃には咲こうとしていました。

「前からこんなんだったけ?」物忘れの天才なので自信がありませんが、たぶんこんなこと初めてです。それでどうなるのか見ていたら、そのままピタリと成長が止まって夏を越し、結局、例年通りに咲き始めました。

本当に取るに足らないことかもしれませんが、シュウメイギクの適応力を見たような気がしました。暑い最中、きゅっと結んだ蕾が「まだまだ、まだまだ!」って耐えている感じして健気でした。

 

「帳尻あわせましたよ」って顔で?いつもの時期に蕾をほころばせたシュウメイギク。この夏をどんな思いで乗り越えたのでしょう?

 

この前庭は北西に向いているため、北風に晒されるし、建物の影にはなるし、西日もガンガンに当たります。本当に言うと、庭作りには一番避けたい環境で、時々泣きたくなりますけれど、夕暮れ時に眺めていると、そんな不満も帳消しに。

夕日の赤いような黄色いような温かい色に包まれた眺めがちょっと自慢。白い外壁さえも暖色に染まって、特に秋は・・・とても情緒があるのです。

「秋の日は釣瓶落とし」と比喩があるように、あっという間に暮れてしまうから、それはそれは短いショーです。なかなか見てはもらえません。ですので、今日の画像は夕暮れ時に撮影して、私が見ている雰囲気を再現してみました。

 

ヤブランやユーパトリュウム「チョコラータ」はいつも通りに咲いてくれました。野の花のような佇まいが気に入っています

 

日暮れて肌寒く感じるころ、庭にほのかな灯りがあると素敵です。

 

皆様のお庭も光の具合で見違える瞬間があると思います。心を込めて育てているからこそ通じ合える瞬間もきっとあるでしょう。

庭のある暮らしを贅沢に感じるのは、庭の広さでも立派な造作でもなく、そういう瞬間を感じることだと思うのね。

 

 

モダンなモルタル製ボウル

新しく誂えたモダンなモルタル製のボウル。

無機質で静かな佇まいがとても気にっています。

 

 

何かを盛ってもいいし、そのままでもオブジェになります。

直径30cmほど、持つとずっしりとしていますが過剰に重くもなく、丁度いい大きさです。

 

事務所のカウンターに飾りました。

 

すべすべの肌、でもピンホールや色むらなどもあって、それがいい味になっています。

 

実はこれ、連休中に夫と一緒に作りました。というか、私は口で言うだけで、作業したのはほとんど夫です。

現場で使わなかったセメントの小袋(4kg)、そのまま物置きに放置してると、そのうち袋が劣化して変に固まってしまいそう。処分したくて、時間が出来たら何か作るつもりだったのが、ようやくです。

 

型枠になる大小のプラスティックボウルを用意。セメントを練るバケツは後始末しやすいようにビニール袋で覆っておく。

 

材料は手近で揃うものばかりで工程もシンプル。意外と簡単に出来ます。

まずは型枠。お気づきでしょうか?このボウルの型枠、実は洗面器です。ダイソーで買いました。1回打設したら多分もう使えないかも。だから100均で十分かなと。

最初はキッチン用のボウルがいいと思っていましたが、実際に見ると、注ぎ口がついていたりと変に工夫されていて使えません。プレーンなデザインでセメント4kgが使い切れるちょうどいい大きさ、しかもサイズ違いがあるのが、洗面器だったという訳です。

本当言うと、もうちょっと円錐に近いシュッとした型が良かったのだけれど、そんな都合良く手に入りませんよね〜。

 

ボウルの裏面に少しだけ台が付いていました。この形が残るのが嫌でサンダーで削り取っているところ。

 

上手く型が外れないと、割れたり表面が荒れたりします。

今回は念のため、型枠の表面に離型剤としてチェーン専用の潤滑油(CRE 「チェーンルブ」)を薄く塗っておきました。青い色をしていますが、仕上がりに影響はありません。

結論から言うと、気持ちいくらいスムーズに脱型出来まして、もしかしたら離型剤がなくても外れたような気もします。

 

セメントを練る。配合の目安は袋に書かれてあります。今回は4㎏に対して水900cc入れました。若干シャバシャバ気味。手が荒れるので必ずビニール手袋着用して。

 

大きな方の型にセメントを流し込み、小さな方の型で挟む。圧で浮いてくるので砂利で重石をします。置いたときに安定するよう底は厚めにしつつ芯を合わせて据えるのがちょっと難しい。

 

1日経って脱型。するんと型が外れて気持ちいい。芯があまりズレていなくてホッとしました。このあと縁のガタガタとざらつきをサンダーで整え、少し乾かして完成です。

 

ガーデンデザイナーが鉢じゃなくて何故ボウルを作るの?と言われそうですが。

セメント系の鉢は、アルカリ中和処理も必要で多少手間がかかります。それに、お洒落な既製品がたくさん出回っていますから、敢えて作る意味がないように思いまして。その点、セメント系のインテリアボウルはあまり見かけないなーと思って。

 

画像ではドライフラワーを置いています。エアープランツや(直接ふれないようにして)苔玉を置いてもカッコいい。季節の室礼などにも利用できそう。

 

 

 

ブロンズ製道具の検証スタート

毎年、秋になるとディスプレイガーデンの宿根草再編を行います。

昨今の日本の気象を鑑みると、特に草花は、秋に植えるのが良いと思っています。

春に植えても、庭の鑑賞時期は梅雨までと、僅かな期間しかありません。この頃の夏の気候があまりに厳しいため、それ以降、植物は美しくならなくなりました。それに肝心の庭の主、人間が、長く庭で過ごせない状況になってしまっています。

ですから、新しく草花を植えるのなら秋がおすすめ。冬までに根をある程度育て、春の早い時期から芽吹かせるようにすると、少しでも長く鑑賞できます。

さて、ディスプレイガーデン。今年の生育状況を振り返り、良かったもの、例えばフウロ草「ブルーサンライズ」やレンゲショウマを増やしたい。上手く育っていないものは移植です。前庭は、苔の修繕を。それから2m程の低木を1本追加するにあたって、既存の植物の移植もあり。

実際、全てをやるか分かりませんが、思いついただけの作業でも、なかなか大変です。

 

事務所での私の定位置。この窓から見える景色が急変しています。住宅が建ち始め、歩道を歩く人が増えました。目の端にチラチラと動くものが入るので集中できないのです。低木で窓の下半分をカバーしようと思います。

 

草花の移植に当たり、今年は新しいツールを試します。

それはブロンズ製の移植ごて。本当はシャベル(関東でいうスコップ)も導入したかったのですが、残念ながら在庫切れで買えなくて、とりあえず小さな鍬を。これは雑草取りや狭い範囲の土を均すのに使います。

 

銅製の移植ごてと小さめの鍬を導入しました。機能性がありながら、飾っておきたいくらいエレガント。ハンドルはブナ材で出来ており手によく馴染みます。エイジングも素敵になりそう。

 

銅は土壌の水分バランスを整え、植物の光合成を促し、病気や寄生虫に対する抵抗力を高めます。銅の園芸道具を使用すると、道具から銅が微量に流出し、自然に土壌改良を行うというのです。

鋼鉄製の鋤が土壌の水分やエネルギーポテンシャルや栄養に満ちた微細エネルギーを損なう一方、銅製の鋤は土壌に多くの水分を保持する能力があり、成長が促進され土壌の肥沃さが高まります。

これは私の愛読書「自然は流動する」の中で、何度も読んでいた話。読んで知っているだけでは意味がないと思って、銅製の道具を探すのですが、ほとんど見かけません。そうこうしているうちに、探すことを忘れてしまいました。

 

オーストリアからの輸入品PKSのブロンズツール。残念ながら日本ではこのようなものは見かけません。

 

それが今回、あるきっかけがあり、PKSのツールを購入できました。これで実際に自分で検証してみよう。

検証といっても、データを取るわけではなくて、総合的な印象や植物や土の状態の良し悪しと言ったことになろうとは思いますが、入手ルート含め、また改めてブログでお伝えしたいと思います。

今日のところはチラリと前振り。

 

 

withコロナ初の展覧会へーMIHO MUSEUM

コロナ禍、長らく自粛していました美術館通いを再開しました。

美術館は私にとって「癒し&パワースポット」的存在。美しいものに囲まれ、静かで洗練された空間で過ごす時間が、たまらなく好きなのです。思い起こせば、前回行ったのは年明け直ぐですから、8か月ぶりになります。

体調を整え、マスク装着や手指の消毒など万全にし、まずは、県内の美術館、信楽にあるMIHO MUSEUMへ行って参りました。

この美術館へはこれまで何度となく行っておいて、自分でも何故だか分かりませんが、一度もブログに書いていませんでした。なので、今回のブログはちょっと長くなりそう。

前半は美術館の建築や植栽について、後半は開催中の秋季特別展「MIHO MUSEUMコレクションの形成-日本絵画を中心に-」について、画像も多めでおおくりします。

宜しければお付き合い下さい。

 

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こちらは、ルーブル美術館のガラスのピラミッドを設計したことでも有名な建築家I.M.ペイ氏が手掛けた美術館。建物は壮大で重厚で、それでいて自然に同化しているのです。コレクションも超一級品ばかりで、このような素晴らしい美術館が身近にあって私は幸せです。

(トリップアドバイザーが選ぶ「日本人に人気の美術館ランキング2020」でも5位にランクインされました)

琵琶湖の南、湖南アルプスの山中にあり、ディアガーデンからは車で1時間程で着きます。高速を利用すると45分くらい。アルプスという位ですから、美術館に近づく程に坂がきつく急カーブの連続、それで時間が掛かるのです。

とっても秘境感ある場所にあります。

 

駐車場からレセプション棟へ向かう途中。秋季特別展の垂れ幕に心が踊ります。本来なら春に開催予定だったこの特別展、コロナ禍万全を期してようやく9月1日にはじまりました。

 

この美術館、敷地面積はなんと100万2000㎡。およそ30万坪って、ちょっとピンとこない位広いので、私もどこからどこまでが美術館なのか知りません。

チケットカウンターやレストランがあるレセプション棟から、展示されている美術館棟が結構離れていて、アプローチはトンネルと吊り橋を超えていくようになっています。送迎用の電気自動車が低速で往復していて片道5分位?で着きます。もちろんのんびり歩いて行ってもOKです。

このトンネルと吊り橋だけでも、どれほど凄い建築か。きっとその分野にご興味がある方なら釘付けでしょう。

 

トンネルを抜けた先に吊り橋、そして美術館棟が見えます。トンネルの手前には枝垂桜の並木があり、春にはトンネル内がピンクに染まる程見事に咲きます。トンネルの「内装」と敢えて呼びたいくらい、照明も銀色の壁も美しいのです。このドラマティックなアプローチ、凄いです。

 

美術館棟からトンネルを望む。レセプション棟や駐車場はこの尾根の向こう側です。送迎車がゆっくり静か~に走っています。

 

硝子の入母屋型の屋根が印象的な美術館棟エントランス。え?小さいって思うでしょ?実は建物の80%が地中に埋設されています。

 

上の画像をよくご覧ください。エントランス階段の両脇に、こんもりと整形された赤松が植えられています。多行松といいます。根元からたくさんの幹が分かれて立ち上がるのが特徴で高木にはなりません。

私が聞いた話では、多行松は園芸品種で、自然では、同じような性質を持ったアカマツの品種である「美し松」がここ滋賀県湖南市に生育しており、天然記念物に指定されています。(参考→滋賀観光情報サイトへ)美し松は多行松に比べ大きくなります。湖南市の自生地では20m程になっているそうです。

MIHO MUSEUMは湖南市のお隣甲賀市にあるので、因んで植えられたのでしょうか?想像が膨らみます。それにしても、いつ来ても、見事に整えられていて素晴らしいです。幹をスッキリ見せることが美しさのポイントかと。

この松以外でも、例えば広いロータリーや階段にしても、落ち葉一枚も見つからないほどの清潔さ。この異様なまでのクリーンな感じ、以前どこかで感じたような・・・と振り返ると、島根の足立美術館でした。

山はあくまで自然のままで、でも建物に近い部分の木は、フォーカルポイント以外の場所でさえ、さり気なく手が入っています。

ここでちょっと余談です。

美術館の敷地内だと思うのですが、行きの車から、道路沿いの高さ1.5m程長さ何十メートルかある生垣を手入れされている方を見ました。お一人で、それも普通の剪定鋏1本でされているよう。両手で持つ刈込み鋏でもなく電動バリカンでもなかったので「ふーん、飛び出し枝だけ切っているのかな?」と思って通り過ぎたのです。それで帰り。同じ場所を通った時、最初見たときから4時間位経っていましたが、なんと、まだ作業されていました。たぶん同じ人です。きちんと整形しつつ刈り込みをされているのですが、その時点でまだ半分も出来ていません。

「えー?!嘘やーん」って言っちゃった。なんと悠長な・・・いやいや、もとい。丁寧な仕事でしょうか。この美術館は一事が万事このようにゆったりと?維持管理費が潤沢なのでしょうか?それとも。特殊な場面を見たような気がします。

 

美術館棟のロビー。ここからは植樹されたであろう松が見えます。窓枠の仕切りにより一双の屏風を思わせます。

 

色々と贅を尽くした美術館に、改めて感服しつつ、さて、いよいよ特別展へ。

3密を避けるため、鑑賞は事前予約が必要です。美術館棟に入る前のレセプション棟で、マスクチェック、手指の消毒と検温、鑑賞の注意事項が書かれた用紙が渡されます。

豪華な展覧会なのに、過去経験したことのないほど人が少なく、密の不安はありませんでした。美術品ひとつひとつを独占して見る・・・なんてこと、そうそうありません。ストレスの多いコロナ禍ですが、不幸が幸いした一場面かもしれません。

 

北館、特別展入り口への階段。ガラーンとしてます。

 

梅花山水図(高芙蓉筆)のポスターが迎えてくれる入り口。ワクワク。

 

MIHO MUSEUMのコレクションが形成されるまでの軌跡をたどる展覧会、中でも楽しみしていたのは若冲の「象と鯨図屏風」に何年かぶりに再会することです。

北陸の旧家に伝わったもので、2008年夏に発見、その後MIHO MUSEUMのコレクションに加わり、修復を経て、翌年秋季特別展「若冲ワンダーランド」で公開されました。

若冲の最晩年、82歳の時に描かれたという大作。陸と海の巨大生物をモノクロでユーモラスに描き分けていて、大胆な構図は若冲ならでは。2009年の初対面以来、今回で3回目となります。

最初見たときはナント大きな屏風だろうと迫力にたじろいで観ていましたが、慣れたのか親しみが湧いてきて、またこれを家に飾るとするなら・・・なんて途方もないことを想像したり。日本画っぽくなくて、目一杯デフォルメされた動物愛溢れる楽しい絵なのです。

その隣には打って変わって色鮮やかな「白梅錦鶏図」が。普段どちらかというと水墨画の若冲を多く観ている私にとって、この鮮やかさは堪りません。

そして、若冲よりも贔屓の酒井抱一の「秋草図屏風」にも会えました。部分でしたが嬉し涙。珍しい耀変天目茶碗があったり、日本画で私が見た中では初めての虹の絵「富士三保図屏風」も素敵でした。後で調べると、日本画で虹を描くのは縁起が良くないことだったよう。珍しいのも頷けます。雨上がりで光輝く海や雲と共に見事な虹が向かって右側に大きく描かれていて、曽我蕭白の作品にしては意外なほどにパステルカラー。見ていてこんなに心が温まる蕭白は初めてです。

与謝蕪村の「山水図屏風」の美し過ぎる銀地と墨のコントラストも印象的でしたし、伝 長谷川等伯筆「柳橋水車図屏風」で、銅板の月が屏風に立体的に張り付けてあるのも初めて見ました。

あぁ、まだまだあるのですが、この辺でやめておきます。

ご興味のある方は実際にご覧になって。はるばる山奥へ行った甲斐はある展覧会です。

「象と鯨図屏風」「白梅錦鶏図」「富士三保図屏風」他、展覧会の見所がMIHO MUSEUMのサイト上に動画で紹介されています。→コチラ

 

北館の中庭は枯山水。

 

さて、特別展のあとは南館へ。折角来たので常設展もさらりと観て。

ガンダーラのイケメン「仏立像」を仰ぐと、いかにもMIHO MUSEUMにいるという実感が湧いてきます。

 

美しい大理石の廊下の先にファイカス・ベンジャミンの大木。よく見る観葉植物のベンジャミンとは全く違います。ペイ氏が決めた木、沖縄から運ばれてきたそうな。

 

鑑賞を終えてほっと一息、ミュージアムカフェで甘味をいただきました。

ミュージアムカフェって、景色はいいし、美味しいし、空いてるし、展覧会の余韻を味わうのには打ってつけの場所です。私は必ず寄ります。コロナ感染予防対策でレストランは閉まっていましたが、カフェは開いていましたよ。

 

コロナ対策でテーブル数やメニュー数、営業時間など、縮小されています。加えてなるべく接触をさけるためか、注文後は自分で取りに行くシステムです。

 

12月13日までと、長い期間開催されているので、もう1度行くかもしれません。

次は京都の美術館を自粛解除します。

 

 

重陽の節句-2020

吹く風に秋の気配。

窓を開けていると、その風にのって、家のうちそとにある植物から、様々な香りが漂ってきます。

前庭の藤袴からシナモンのような香り、テーブルに活けた秋バラの香り、雨上がりのテラスからはいつもレイランディ(針葉樹)の香りがするのだけれど、それも盛夏とは微妙に違うような。朝に焚いたお香の残り香が部屋の隅にあって突然ふわりと現れたり。

何気なしに部屋部屋を移動していると、ふとそのような香りを感じて、息を深くすることもしばしばです。

 

朝、生まれたての陰影。陽の高さがどんどん低くなって、家の中程にあるこの壁にも陰影を映すように。

 

大事なことも、気持ちが逸れていると、目には映っても全く見ていなかったりします。音も同じく、耳で感じていても聴こうとしなければ残りません。どちらも無視しようと思えば出来てしまう。

それが、香りにはそのようなことはありません。慌ただしくとも、香りを感じれば必ず気付いて反応してしまいます。その香りの良し悪しで、身体も心も敏感に動きます。

だから自分が普段どのような香りに包まれているかは、結構大事なことなんじゃないかと思っています。

 

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さて、今日は重陽の節句。

「菊の節句」とも呼ばれます。

年中行事では、その時期の植物の力を借りて邪気を祓うのが習い。五節句だけ挙げますと、元日は松、上巳は桃、端午は菖蒲、七夕は梶の葉や笹、最後を飾る重陽は菊という訳です。

今日は菊の香りを聞くとしましょう。

 

重陽の節句に因んで小さな菊の室礼。玄関やリビングなどで菊の香りを感じています。

 

植物達は、繁殖のために、生存の望みを託して自らを香らせているのです。

この香りは純粋なものの命が溢れ出たもの。

 

 

 

誕生日のキャラメルバスチー

先日、夫の誕生日だったので、久しぶりにケーキを焼きました。

リクエストは「キャラメルバスチー」

私は日頃、ローソンさんのバスチーをよくいただいておるのですが、今夏セブンイレブンさんで発売されたキャラメルバスチー、夫はそれのでっかいのを食べたいそうな。

バスチーとは、ご存知の通りバスク風チーズケーキの略です。

バスク地方の「ラ・ヴィーニャ」というバルで提供されていたチーズケーキを模倣したもので、ベイクドチーズケーキの一種。日本では2年程前からブームになっていて、従来のベークドチーズケーキよりも濃厚でしっとりしています。

バスチーのレシピは、クリームチーズが普通のベイクドチーズケーキの倍の量で400g!出来上がったケーキが重いです。

本場のバスチーといえば「表面は真っ黒焦げで中はトロッ」ですが、真っ黒に焦がす勇気がなくて(夫に失敗したなって絶対思われそうだし)ちょい焦げくらいで仕上げました。

 

完成~。不細工でもキャンドルを灯せばバースデーケーキに見える?

 

折角の誕生日だし、ちょっとした演出をして出しました。

冷蔵庫でいい感じに冷えたケーキを、ケーキスタンドに移して、キャンドルを灯します。

それで、電気を消したら、Musicスタート!バースデーソングは、東京スカパラダイスオーケストラの「Happy Birthday Ska」。とっても賑やかな曲、夫も楽しそうに炎を吹き消していたので、こんなのもたまにはいいかな。

 

音楽アプリとBluetoothスピーカーでバースデーソングを。スマホ操作なので簡単にタイミングよく流せるところがいい。

 

優しいベージュ色のキャラメルバスチー。キャラメルのいい香り、味も本当に濃厚で、案外いけるやん!っていつものように自画自賛。ほとんど材料の味なんです。

 

 

 

台風シーズン到来

目下、史上最強クラスの10号が九州・沖縄方面へ近づいております。

100年に一度とか、数十年に一度とか形容をされている台風。近年、異常気象が異常ではなく当たり前になり、そして何度となく聞く「今まで経験したことのない、記録的な~」という例えも間違いなく当てはまりそうで、恐怖しかありません。

このあたりは進路上ではないとはいえ、2年前の2018年9月に近畿を直撃した21号の体験がまだ記憶に新しく、故に近畿に住む方は皆様同じ気持ちだと思うのですが、全く他人事とは思えないのです。

10号はその21号をも凌ぐ勢いと聞きますから、沖縄や九州の方々の心配と不安はいか程かと。どうかご無事でと祈るばかりです。

 

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自然災害に対しては、生命を守るのが第一で、次に被災した場合の備え、そして住まいや車などの養生と続き、お庭の対策はきっと最後になるかもしれません。直前に出来ることと言えば、植木鉢や雑貨もの、自転車などの移動や、支柱を見直す程度です。

お庭の防災対策は、直前にちゃちゃっとするというより、最初のプランニングと日頃のメンテナンスが大事だと思います。

お庭の植物とっても台風は驚異。茂り過ぎた樹木は面で風を受けてしまい、大事な枝が折れる可能性があります。基本的に人工地盤に植えるので、地面にしっかりとつかまれない。最悪の場合根鉢ごと抜けたり傾くことも。

夏の成長期に強風で葉を多く失うと、再生するのに養分が使われしまい樹勢が弱ります。大雨が過ぎると、表土が流されて、有用な微生物が沢山いる粒子も流されてしまいます。

だから根鉢の大きさによっては安定するまで支柱が必要ですし、茂り過ぎた枝を剪定しておく、表土を地被植物で覆う、花壇を高くして水はけを良くするなどは、被害を減らす対策になり、植物を守ります。

 

ディスプレイガーデンの針葉樹の生垣。針葉樹は根が浅いので支柱は外せません。数年に一度は見直して修復したり竹を新しくしたりしています。

 

カーポートもよく被害が出ます。カーポートの屋根パネルは、基準を超えた暴風で抜けるようになっています。抜けないと躯体ごと倒壊する恐れがあり、そちらの方が怖いからです。物置きも中に物が少ないと簡単に倒れてしまいます。

エクステリアメーカー各社は防災対策として、一定基準を設け製品を作っておられるのですが、想定外の台風や地震が来るものですから困るのです。一つ言えるのは、簡単に設置できるものは災害時脆い、それを覚悟をして設置しなければということ。私はそういう意味であまりカーポートをおすすめしないし、自宅でも設置していません。物置もです。

 

駐車場の理想はビルトインタイプ。ですが~、敷地に余裕のないディアガーデンでは青空駐車場。玄関の横にあって使い勝手はいいのですが、あまりカッコいいものではないので、床の意匠に凝りました。地元の八幡瓦を敷き詰めた「いぶし銀」な駐車場です。植物も添え小さな庭風。通常ここは空いていて、奥にもう一台停められるようになっており、自家用車はそこに置いています。家の外観上、ぱっと見、車が目立たないのはいいことかなと思います。

 

異常気象下での庭作りは、ますます難しくなってまいりました。

しかし、プランニングやメンテナンスで、災害を最小限に抑え、かつ素敵なお庭というのは、十分に出来ると思います。