ディアガーデンではお庭づくりや外構工事といった建物の外回りのお仕事だけでなく、植物に関するご要望に広くお応えすべく、インテリアプランツの納品や装花室礼といったお仕事も受け賜わっております。
そんな流れで、本年度より株式会社仁々木さまの京都祇園本店に毎月数回お花を生けに通っています。今日はそんなお仕事より6月のまとめをご覧いただきます。
○過去の事例はコチラ→1月 / 2月 / 3月 / 4月 / 5月
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緊急事態宣言中は営業を自粛されていた仁々木祇園店様。解除後の21日より営業を再開されるのに合わせて、花生けに伺うことが出来ました。
またいつ宣言が出るかも分からない中、お商売にひたむきなお姿を拝見し、私も少しでも貢献できればと思います。
これからも一枝一枝心を込めて活ける所存です。
①6月中旬【盛り花】
6月の花といえば、やはり紫陽花は欠かせません。
湿気を纏いむせかえるように茂る緑の中にのぞく清らかな青・・・そんな今の時期のお庭や野にある風景を切り取るように活けてみました。
敢えて葉を多めに緑濃く濃く。

緑多め。野にあるような紫陽花です。ガラスの器が涼し気。ツワブキの葉は花壇から。
②6月中旬【掛け花】
私は庭や野の景色を写す花生けが好きです。
それはたぶん庭作りが本業ということもあって、お花屋さんで花を選ぶとき自然とそんな風景が浮かんでくるから。
また、私の花生けのスタートが、自然や草木に対する慈しみの心が礎となる「嵯峨御流」という流派であることも関係しているのかもしれません。
そんなことで、今回の花材には山裾などでよく見る山牛蒡を選んでみました。
秋に毒々しい黒紫色の実をたわわに生らす山牛蒡、今の時期はまだ小さな蕾をほころばせたばかり、実がついていても青くて、まるであどけない少女のようです。
茎のうねりもそのままに活けて。

ほんのり紅が入る茎はあの妖艶な実を連想させますが、今はまだ少女のような奔放さある佇まい。
③6月下旬【盛り花】
頻繁に活け変えられないこともあり、すぐ萎れる花より長持ちする葉や枝を生かした方が綺麗に保てるので、夏場は枝物が多くなりそう。
この回はそんな枝物の中でブルーベリーを選んでみました。

ブルーベリーの枝をざっくり束ねて。
現在、仁々木様の主力商品であるフルーツ大福「菓実の福」にブルーベリーを使った「ブルーベリーの福」が店頭に並んでいます。
(公式サイトでチェックしてみてくださーい。コチラです→「菓実の福」)
熟した大粒のブルーベリーがゴロゴロ入ったムース仕立ての爽やかなフルーツ大福、私も何度かいただきましたが、冷凍のものを半解凍してアイス感覚でいただくのがおススメです♡
お店に来ていただいたお客様に、ブルーベリーってどんな木なのか?どんな風に生っているのか?お話ネタになればいいなぁ、なんて。

遠目は何の実か分かりにくいのですが、近づいてよく見ると、コロンとした特徴あるこの形、ブルーベリーって分かると思います。上手く熟すと食べられるかも?!
④6月下旬【掛け花】
今日から7月がスタート。季節は七十二候でいうところの「半夏生(はんげしょうず)」へ。
半夏が生えはじめる頃で、田植えを終わらせる目安にされてきました。
そんな季を映すように半夏生を掛け花として活けました。
葉の半分が白く染まって化粧しているみたいなので「半化粧」なんて書くこともあるそう。とにかく涼しそうな植物です。
参考までにブログで半夏生について詳しく書いた回はコチラ→「半夏生の景色」

葉の上部分が真っ白な半夏生。

水辺に群生する半夏生の様子。ここは南禅寺界隈に建つ金地院。
これから梅雨が明けたときの暑さを想像するだに恐ろしい。
7月生まれなのに夏が一番苦手というワタクシ。
また一つ年を重ねることも、蒸し暑さも、避けられないので・・・汗をかくことも嫌いなんだけど、
大人のやせ我慢というか、
自分自身が暑苦しい存在にならないようにね。
何でもない顔して乗り切ってやろうじゃないの。