自転車置き場問題

現在進行中の案件で、自転車置き場を含めたお庭のリフォームプランを考えております。

自転車って複数台所有されているご家庭も多いのではないでしょうか。大人用の自転車を2台置くとすると、およそ2m四方のスペースが必要で、案外場所を取ります。

家を建てる時にしっかり計画しておかないと、使いづらくなるかもしれません。外に置くならば、車体が劣化しないよう、盗難に遭わないよう注意もしなければなりません。

動線として最適な置き場所は玄関付近ですが、ここは家の顔ですから、悪目立ちしないようにしたいもの。

よくある3パターンについて考察してみました。

 

①屋内に収納する

玄関に通じる場所にウォークインクローゼットやビルトインガレージを設け、そこに置けるようにする。

このスペースがあると、冬用タイヤや遊具、アウトドア用品、ガーデニング用の道具なども収納できるのでとても便利です。

最近は玄関にシューズクローゼットを設けるプランが一般的になってきましたので、自転車のことも併せて検討されていることと思います。

我が家も玄関脇に小さなウォークインクローゼットを作り、ここに自転車を収納しています。1.8m×1.5mと本当に狭いスペースですが、2方向に天井まであるザックリとした棚を設け、先ほど書きました品々の他、灯油ポリタンク2個、庭のホース、工作用の道具や工具類、ディアガーデンの書類、長靴、防災用品、廃棄用の段ボール、傘、脚立大小、マキタの掃除器、箒、等々かなり沢山収納しております。

少々整頓出来てなくても、扉を締めれば一応スッキリです。(これ以上物が増えないよう気を付けないといけないなーと自戒していますが)

固定資産税を払うことになったとしても、外に置く物置きよりも、アクセスが圧倒的にラクだし、建物の外観を壊さないので満足しています。

 

我が家は折りたたみ自転車1台のみ。折って玄関のウォークインクローゼット(画像左に見えているのがそのドアです)に収納しています。しまうのが面倒なときは脇の通路にこうして置いておくことも。

 

室内でなくとも、玄関ポーチを広くとり、その屋根の下に置くようにしても良いですね。

ポーチ自体、デザイン的に素敵に見える工夫は必要ですけれど、お洒落な自転車が置いてあるといいアクセントにもなりそうです。

 

②既存の屋外スペースを利用する

  1. 既存のカーポートかガレージの空きスペースに置く。
  2. 軒下にカバーをかけて置く。

これはよく見るパターンですが、あまりおすすめできません。

1は車を傷つけてしまうかもしれませんし、2は天候によってはカバーが外れて自転車の劣化が著しいと聞きます。

 

③屋外に自転車置き場を後付けする

  1. 大きめの物置の中に入れるか、物置に自転車置き場が付属したタイプを選ぶ。
  2. サイクルポートやテラス屋根を設置する。

どちらも建物の外観に合う商品を選ぶことと、場に馴染ませたり目立たなくする工夫をしたいもの。

1の物置きは建物に合うデザインが少ないように思いますが、設置しているお宅は結構多いのかもしれません。雨風をシャットアウトしてくれて、自転車がなくなったとしても他の物を収納できます。固定資産税もかかりません。

2のサイクルポートは、大工さんに作ってもらう場合とエクステリアメーカーの商品を設置する場合の2パターンあります。台風被害が心配だったり豪雪地域にお住まいの方は耐風圧や耐雪の数値を確認して商品を選ぶようにしてください。

メーカーから色々なデザインの商品が出ており選びやすいかと思いますが、たとえデザイン的に合っていても、商品単体では、玄関の格を上げることは難しい。

ですので、門の中に隠したり(これは防犯上の利点もあります)、植栽を添えて場に馴染ませたり、何らかの工夫を施します。

でもそれもスペースに余裕があればの話。サイクルポートを後から設置しようとお考えならば、最低でも3m四方程空けて建物を配置して下さると、門や植栽なども入れられて良いと思います。

 

(株)タカショーさんのウェブサイトより。「スノースタイルミニ」というサイクルポートを玄関脇に設置した例です。家の扉と色を合わせ、壁や植栽を添えサイクルポートだけ浮かないように工夫されたプラン。私ならサイクルポート近くにも高木を植えるかも。

 

外構計画の時に駐車場はしっかり考えると思いますが、自転車については後回しになってしまうのかもしれません。

後から何とでもなるような気がするけれど、その実、出来ることが限られます。

物置きやサイクルポートは、とても便利な商品ではありますが、どうしたって後付け感はあります。建物や庭に馴染みにくいものです。できれば目立たないところに設置したいと思うけれど、自転車置き場だけは使い勝手が最優先なんですよね。

スマートな自転車置き場、どうか建築士さんもご一考ください。

 

 

植木選びに

昨日は、まもなく始まる造園工事に先駆けて、お客様と植木を選んでまいりました。

私に任せていただく場合もありますが、ディアガーデンに来られるほとんどのお客様は、一緒に見て選びたいとおっしゃられます。

草花と違って樹木は、それも仰ぎ見る程の大きさともなると、やはりかなり個体差があるもの。私がエスコートしつつ木の特性や植え方など必要な情報を提供し、お客様はたくさんある木の中からご自分の庭のための特別な1本を選ばれます。

それはある種の出会いであり、これから育てていく上で、良いエピソードとして作用してくれるものと思っております。庭作りの物語の大切な1章となるに違いありません。ですので、出来るだけこのひと時を楽しく感じていただけるように努めております。

 

まだ芽吹き前の園内で素敵なご家族とワイワイ楽しい植木選び。いい出会いがあり私もご案内した甲斐がありました。

 

これから始まる造園工事に向けて、お客様のピュアな期待をヒシヒシと感じ、身が引き締まる思いです。

庭作りの中で、造園工事は土台作りでしかなく、その先はお客様の手に委ねられます。そうであるならば、出来るだけお客様がやりやすいように良いスタートを切っていただける手助けをするのが私の仕事かと思っています。

 

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お客様の中には、このご家族のように小さな子供さんがおられることも。

私は普段大人とばかり接しているものだから、たまに小さな人に会えると新鮮な気持ちになります。

仕草が可愛くてしょうがないし、話をしていても真っ直ぐで、一生懸命で、楽しそうで・・・見ているだけで癒されます。余所のおばちゃんである私に、とても丁寧に接してくれ、優しくしてくれるので、小さな人なりに気を使ってくれているんだなって思うとキュンとします。

打合せを重ねると、色々なご家族の在り方や人となりを知れて、庭が出来たら益々幸せになっていただきたいと願わずにはいられません。

新しく出来る庭が、この小さな人の成長過程でより良い存在となりますように。

 

 

美しいちろり

コロナ以前から外で呑むことはほとんどなくて、専ら家呑み派です。

といっても、週末に夫と晩酌で缶ビール1本いただく程度ですので、殊更いう程のことでもありませんが、それでもあると、お料理も美味しくなるし、楽しいし、リラックスできます。

今冬は雪が多くとっても冷えますので、燗酒をちょっと特別な雰囲気で楽しもうと、あるアイテムを導入しました。

清課堂さんの「ちろり」です。

 

お気に入りのちろり。美味しい地酒に美しい器で素敵な時間を過ごせそう。すりきり250cc入りますので、大体1合ちょっとかな。

 

京都寺町二条にあるお店の前をよく通るので、時々寄っては、工芸品のような品々をうっとりと眺めていました。いつかはこのちろりで一献・・・と狙っていたものです。

この頃は出掛ける楽しみが制限されたからか、この類の「いつか」が頻繁にやってくるような?

細やかながら、これも経済活動に貢献するものと肯定して買っちゃいました。

 

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「ちろり」とは、お酒を燗 (かん)するための容器のこと。名前の響きがとっても可愛い。

幾つかある清課堂さんのちろりの中で、この「錫 鎚目(つちめ)ちろり」は1838年の創業当時のカタチを受け継いできた最もスタンダードなものだそうです。手に馴染む徳利型で、上部には丸鎚目、下部には石目を施してあります。

蓋つきで実用的な「たんぽ」に比べ、凝った意匠のこちらは、そのままテーブルに出しても映える目に麗しい逸品。

清課堂さんのお話では、蓋がなくとも香りが飛ぶことはなく、それほど気にしなくてもいいということでしたので、自分の好みを優先してこれに決めました。

 

お燗は専ら野田琺瑯さんのアムケトル&ストーブで。暖房はエアコンもあるけれどやっぱりストーブの方が温まるような気がします。我が家ではファンヒーターよりも直火で調理も出来るタイプが活躍しています。

 

季節やお料理によって色々なお酒をいただきますが、日本酒は銘柄もたくさんあって、なによりその味が好きなのです。キリッと冷やしたり常温やお燗などで違う風味が楽しめることも大きな魅力のひとつです。

また、ひとくちに燗酒と言っても、温める温度帯によって「日向燗」「人肌燗」「ぬる燗」「飛び切り燗」など風情ある名前が付けられていて、その温度によって変わるところが面白いです。

本当は温度計で測って温めるのが一番なんですけれど、私は無精して感覚で。ぬる燗(40℃)から上燗(45℃)くらいにつけることが多いかな。実家で父の晩酌時や法事などの集まりの折などに、よくお燗番をしていたので、こんなもんかなというのは大体分かります。

 

今月のお酒は、近江高島の萩乃露さんの特別純米 十水仕込「雨垂れ石を穿つ」

 

立春を過ぎてもまだまだ寒い夜。燗酒が五臓六腑に染み渡ってすごく温まります。夫は燗酒が苦手ならしく、ひとりでチビチビやっています。

 

お気に入りのちろりでお燗したお酒で、一人悦に入っています。

 

 

 

立春の椿

今日は立春。

ディアガーデンの坪庭では、数寄屋侘助椿が春を思わせる日差しを受けて、心地良さげに咲いています。

でも明日からは雪予報が出ていて、また冬日に戻るらしい。「本当に雪が降るのかな?」と思うほど、今日は暖かかったです。

 

坪庭で咲く数寄屋侘助椿です。可愛いでしょ。

 

二十四節気で立春は年の初めを表します。

ですので、何か新しいことを始めるにはいい機会なんだそうです。

私は肉体改造を始めようと思う!

 

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坪庭にこの椿を植えて15年。枝を少し整える程度で樹高3m葉張り1mほどを保っています。

花の少ない冬に咲く椿は貴重な存在。

花は普通暖かい時期に咲くものなのに、冬に咲くことを選んだのはどうしてでしょうか?

それは冬ならば競争相手が少ないから。

冬は虫が少ない。椿は、主に餌に困った鳥たちに蜜を提供することで、受粉を成功させようと考えました。

かくしてディアガーデンの椿もヒヨドリに突かれ放題で、卵色の雄蕊がスッポリなくなっている花も多く見られます。

私としては、美しい花が食い荒らされてとても残念に思うのですが、椿はそれで本望なのです。

花は冬でなくてはならぬ・・・椿の覚悟を見る心地です。

 

椿の足元には万両、十両、石蕗、龍の髭。椿以外にも石蕗は黄色い花を咲かせてるし万両は艶やかな赤い実を生らしていて、玄関から見えるこの坪庭だけは冬でも賑やかなのです。

 

ヒヨドリが椿の蜜を食べて、ついでにたくさん糞を落としていきます。糞には種がいっぱい含まれていてしばらくすると色々なものが生えてきます。大抵南天とか万両ですけれど時々変わった芽が出ます。

 

季節の営みの、まことに律儀なことは、時にはこの世で唯一信頼に足るもののように思われる…と作家の梨木香歩氏は小説「家守綺譚」で書いておられます。まさに同感で、季節の営みに合わせていれば大きく間違うことはないとも思います。

この頃はまだ寒さは厳しいものの、光はもう冬の色ではありません。日も長くなりましたし、そろそろ明るいお色目の服が着たくなります。

そして律儀なことといえば、2月に入るときっかりスギの花粉が飛ぶのですね。花粉症の季節到来です。

私も30年以上花粉症に悩まされてきました。ここのところは治まってきたように思うのですが、さて今期はどうでしょうか。