晩秋の眼福、教林坊の散りもみじ

師走に入るのに合わせたように気温が下がり、ついに大好きな秋が終わってしまうのだなぁと残念に思うこのごろ。

色鮮やかな紅葉もピークを過ぎて、いまは散りもみじの見頃です。

秋の名残りを探して、夕暮れ時に教林坊に出掛けました。

こちらはディアガーデンからは車で15分ほど。同じ市内にある天台宗の古寺で、小堀遠州作とされる名勝庭園は紅葉の名所です。

この前に来たのはコロナ前で香道体験の時だから・・・3年ぶりかな。近いのでたまに訪れていますが、夕暮れ時は初めて。わざわざこの時間に合わせたのは、ライトアップしたお庭を見たかったからです。

 

本堂へと進む小道で、苔むした石に舞い落ちたモミジの葉。見上げていた時とはまた違う風情ある景色。

 

山門をくぐり、山に向かって緩やかに上る園路を進むと、そこは朱に染まる別世界が広がっていました。まさにレッドカーペットです。

いつきてもこちらのモミジの美しさには圧倒されますが、秋から冬の狭間の散りもみじは、侘びた感じもして、俗世のしがらみを忘れさせてくれるような美しさです。

 

このお庭は回遊式。山の急こう配を利用して作られており、かなり上から眺められるのが魅力です。瓦屋根に積もる落ち葉も絵になりますね。

 

このお寺は長い間、見捨てられていた歴史があって、それが木にとっては都合が良かったのかもしれません。お陰で自然に伸び伸びと成長しています。

山裾にあるので、日が当たり過ぎず、土もいいし、山から流れてくる沢が庭を巡っていて、湿度も十分。散った葉は、湿り気を帯びるとしばらくは美しさを保ちますので、このような真っ赤な絨毯になるわけで。

開発された住宅地で、モミジを植え育てても、こうはなりません。

ここにくるといつも感動、自然への憧れ、嫉妬、・・・そんな気持ちが湧いて来て、何とも複雑です。

 

日暮れの書院。脇には小堀遠州作の庭だけに?水琴窟もあります。ここで香道体験した日が懐かしい。

 

この日は木曜日でしたが、撮影目的で来られている方、観光バスで来られたであろう方々が多数おられました。

来るたびに駐車場は大きくなっており、そこには他府県ナンバーがずらりと並んでいます。

近所過ぎてピンとこないのですが、SNS効果でしょうか?若い方も結構多くて、こんなに小さな集落の入り組んだところにまで紅葉狩りに来られるんだなぁと驚いてしまいます。

 

書院のインテリア。掛け軸のように見立てた窓です。季節によって景色が変わる掛け軸、ですね。

 

そうこうしているうちに夕闇が迫ってまいりました。

もしも一人でここにいたら、結構怖い時間帯ですが、この日はワクワクしかありません。

17時をまわるころ、照明が一斉に点灯。

残っている葉に照明が当たって、より一層赤く染まると、まるで木が迫ってくるような感じがします。

眼福です。

 

茅葺の書院とライトアップされたモミジ。きれいだ~。

 

 

ライトアップは自然にはない照らし方。太陽も月も上から降り注がれるもので、下からはありません。自然現象で敢えて探すなら、反射とか照り返しのような感じなので、非日常なのです。だから私たちはドラマチックに感じるのですね。

ひとつだけ気になるのは光源が丸見えなところ。

こういう自然な場所ですと、わざとらしいのは間違いなくて、しかも光量が大きいのでウッカリ見るとめちゃめちゃ眩しく感じてしまうのよね。そこ修正したら、もっと素敵になりそうです。

 

巨石を用いて鶴亀を表現する素朴かつ豪快な庭。照明が怪しいまでに紅葉を照らして。この日のベストショットかな。

 

ディスプレイガーデンのイロハモミジも半分ほど葉を落としました。

全部落ちるまで散りもみじを楽しんで、年末まとめて掃除しようと思います。

芽吹きからずっと私に喜びを与えてくれたモミジ。最後はコンポストの材料となります。

教林坊のお庭の散りもみじもきっと山や庭に返されるんだろうな。

 

クリスマスドア飾りに 存在感抜群のガーランド

クリスマスアドベントが11月27日(日)にスタート。

以前お知らせしましたように、今年は業務上の都合で、クリスマスワークショップの開催を見送り、代わりに材料キットのみをご提供しました。

お陰様で、材料キットはアドベント前に完売し、ご購入いただいた方から「来年はワークショップしてくださいね!」とのお言葉を頂戴し、申し訳ないやら有難いやら、です。

期待されているなんて、自分では思いもよらず、来年は何とか開催できればと考えております。

そんなわけで、例年ならワークショップの準備として、11月初めにクリスマス飾りを始めるところ、今年は何にも飾れていない状態・・・。

アドベントに入るのを機に、ドア飾りだけでも作ることにしました。

ベースは庭で育てているレイランディの枝。材料キットの残材も勿体ないので使い、ドイツトウヒの松ぼっくりだけ買ってきて、あとは在り合わせ。そんな適当な材料なんですけれど、何か新しいものに挑戦できないかなと試行錯誤の結果、素朴だけど存在感抜群のドア飾りが出来上がりました。

 

 

スワッグにしてはながーい、でしょ?

これはガーランドというものです。

綱状になっていて、クリスマス飾りとして欧米ではもっと長くして、ドアや窓とか暖炉の周り、階段の手摺りなどを装飾することが多いのですが、こんな風に短めならスワッグみたいにドアにも飾れます。

壁にかけてもいいし、テーブルセンターにしても素敵です。

紙で作るガーランド(誕生日にHAPPYBIRTHDAYのロゴ、フラッグなど)の方がイメージしやすいかもしれませんね。用途は同じなんですが、針葉樹の葉で作ると、俄然、クリスマスっぽくなりませんか?

 

クリスマスガーランド。スワッグより存在感がありますね。実際見るとすごいボリュームです。

 

ガーランドの作り方はリースと同じ。土台がリング状か棒状かの違いだけです。

初めて作ってみて、束ね方にちょっとしたコツはいるなと感じましたが、特別なテクニックは必要ありません。

材料キットの残材は、ほとんど20cmもない切れ端ばかりで、スワッグとしては役に立たないし、売り物にもなりません。けれど、ワイヤリングすればガーランドのポイントとして何とか使えます。ゴミにせず上手く活用できてよかったと思います。

 

緑のレイランディの葉に、残り物のブルーアイスとユーカリがアクセント。オーナメントはガーランドの長さにあうよう長い松ぼっくりを合わせました。

 

迫力満点のガーランド、次のクリスマスワークショップに提案してみようかな。

スワッグよりは若干難易度は上がりますけれど、挑戦したい方はいらっしゃるでしょうか?

 

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さて。

ガーランドを作ったあと、コロナワクチン4回目を摂取しました。

副反応が心配だったので、それまでに仕事や諸々、できることは片付けて置こうと予定して、結果、正解!

やっぱり、しっかり熱も出て、解熱剤のお世話になりました。

でも3回目に比べると、まだマシだったかな。今日は回復したので、ブログを書いています。

引き続き体調管理に気を付けて、師走を乗り切りたいです。

 

 

夏庭の愉しみ-避暑スタイルのススメ

一年で最も暑さが厳しい頃「大暑」を迎えました。

日本の夏を如何に心地よく過ごすか、庭という視点から数回に渡って考えている7月のブログ。

今回は「避暑スタイルのススメ」です。

 

夏は様々な緑で彩られるディアガーデンのテラスです。日除けはありませんが、建物の東側に作ったので午後は日陰になり意外に過ごしやすい。

 

自宅の庭以外で、夏に心地良い屋外スペースはどこだったか?色々思い出すと、それは避暑地でした。

長野県、北海道、地元滋賀なら比叡山~奥琵琶湖あたり、京都なら貴船のあたり・・・これまで訪れたそれらの場所は標高の高いところで、平地に比べ気温が10℃以上も低い。まるで冷房の効いた部屋にいるようでした。

緑が足元から頭上、更に遠くまで繋がっていて、木陰も多い。だから眩しくなく目に優しいし、肌も焼けない。樹々を渡る風は爽やかで、水がとても冷たくきれい。そこに居るだけで心身ともに浄化されるような心地がしました。

 

京の奥座敷と呼ばれる貴船。川床は夏の風物詩。

 

外気温は変えられないけれど、せめてそのような場所をお手本にした庭作りをすれば、猛暑の中、少しは快適に過ごせるのではないでしょうか。

 

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まずは避暑スタイルのデザインから。

窓から見えるところに、高木~低木~宿根草と上から下まで緑の層を作るように植えます。敷地に奥行がない場合は、高木を生垣に置き換えてください。

ポイントは窓から見えるところを出来るだけ緑にする、でしょうか。

見たくないものが隠れ、様々な葉の重なりが緑陰を作ってくれますし、木があれば鳥も来て囀ってくれます。そこは自宅に居ながらも非日常的な空間となるでしょう。

 

長野県「ラ・カスタ ナチュラルヒーリングガーデン」この眺めは避暑地の庭のお手本のような場所。シラカバの木の足元には涼し気な葉群、青い花は桔梗です。

 

一年草は夏の間旺盛に咲いてくれ、色とりどりで可愛く元気を貰えますが、その分花殻摘みに手間がかかります。暑い中、庭仕事は極力減らしたいので、ここは潔く宿根草のみにしましょう。

宿根草は、葉や茎が細長いもの、白斑の葉を組み合わせると、同じ緑であっても暑苦しく見えません。

避暑スタイルの庭では緑が中心なので、花はたくさん要りませんが、薄緑や青系の花なら合ってもよいと思います。

 

ディアガーデンのテラスの植栽。奥に見えるアジサイ「アナベル」の花は白から薄緑に変わりました。この品種は剪定は急ぎませんので冬までこのまま。手前に見える白斑の葉はシマススキとムラサキシキブの斑入り。とても爽やかです。

 

避暑地の料亭。和の庭では斑入りは少なく緑一色が多い。鬱蒼とならないよう透かし剪定をし、水を打てば涼感がUP

 

避暑スタイルだから、やっぱり優雅に過ごしたい。庭仕事も出来るだけしなくてもいいよう、他の季節にしっかりやっておくことも大事なポイントです。

例えば秋~冬にかけては造園工事をしたり植栽計画をし植えつけ移植、剪定などを。春~初夏かけては雑草取りや切り戻し、害虫対策などを。それぞれの季節にきっちり行うと、夏はほぼ水遣りだけすればいいわけです。自動散水装置を取り入れると更に手間が省けます。

節水でも耐えられる品種や自生種などを植えることも併せて考えたいですね。

 

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避暑スタイルの庭が出来上がりましたら、その涼し気な雰囲気を存分に愉しみましょう。

ウィークデーは朝の時間がいい。夏は早起きもそんなに苦になりませんから、日が昇るころ庭に出てみましょう。まだ空気はヒンヤリしていて、まさに避暑地にいるような静けさです。

一面の緑に朝日が差して鳥が鳴いて。「今日も気持ち良く目覚めることが出来た」そんな喜びを感じつつ、清々しい空気を思いっきり吸って深呼吸します。(これ、実は私のモーニングルーティンです)

ウィークエンドは庭からいい風を入れてお昼寝。

お昼寝マットといった商品があるそうですよ。

理想はこんな感じかな →俵屋旅館さんのお昼寝スタイル「シエスタ・マット」

小さなものなので、好きな色のリネンで手作りしても良さそうです。

そうして夕暮れ時や夜になると夕涼み。

古より「夏は夜が素晴らしい」と言われるように、また、北欧の地では夏の長い夕暮れ時をブルーアワーと呼び尊ぶように、私達もしばしこの美しい時間を愉しみましょう。

 

ブルーアワーにテラスでカクテルタイム。夕方水遣りをすると辺りは一気に涼しくなります。生垣のレイランディやハーブに葉水をやると爽やかな香りがテラスいっぱいに広がっていい気分にさせてくれます。

 

夏庭の愉しみ、3回にわたって考えてみました。

前回「陰翳礼賛」前々回「雨の庭」

人によって心地よさの基準が違うので、これはあくまでも一例です。

「愉しみ」とは自分の気持ちで楽しいと思えるような状態のことで、「楽しい」が受動的なら「愉しい」は能動的、らしい。

能動的に工夫しない限り、暑い夏を心地よく過ごすことは難しいですね。

身体の声をよく聞いて無理をせず、素敵だな心地いいなという場面を意識的に見たり取り入れたりして愉しむことで、今年の夏も違ってくるのではないでしょうか。

 

 

夏庭の愉しみ-雨の庭

三連休いかがお過ごしでしょうか?

このごろは戻り梅雨(梅雨が明けたあとに、再び梅雨のような天気が戻ること)のような天候が続きます。梅雨末期に見られる豪雨も予想されています。

結局平年通りの梅雨と変わらないような?

お陰で庭の植物も生き返ったように青々としています。

 

雨は慈雨と表現されることも。万物を潤し育ててくれます。

 

さて、日本の夏を如何に心地よく過ごすか、庭という視点から数回に渡って考えている7月のブログ。今回は「雨の庭」です。

(前回はコチラ→「夏庭の愉しみ-陰翳礼賛」

 

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雨が降ると頭痛やだるさなど不調を訴える方もおられます。原因の一つは、低気圧や光が足りないことから起こる自律神経が乱れ。

雨によって副交感神経が優位になり休息モードになっているのに活動しようとするので、身体が混乱し、頭痛をはじめとする不調につながるのだとか。

だから雨の日は、本来、穏やかに過ごすのが一番なのです。

辛い時はなるべく無理をせず、マイペースで出来る仕事をするなど工夫してみてくださいね。

 

 

雨の日は身体がぼんやりする一方で、感性は強くなります。

エネルギーが自分の内側に使われますから、インプットしたりクリエイティブな作業をするには最適なのです。

そんな時は、窓外の庭の景色が眺められる場所でするのがおすすめ。

庭は一番身近な自然。雨の庭には独特のゆらぎがあります。雨粒を見たり雨音に耳を傾けたり、湿り気によって変わる素材の色や香りも感じてください。

自然のリズム「1/fゆらぎ」を感じることで、インプットやクリエイティブな作業の効率も上がるそうです。

1/fゆらぎを感じると、自律神経も整いやすくもなります。雨の日に不調を感じる方も、どうぞ自然のゆらぎに触れてください。

 

ディアガーデンのテラスで。雨が降るとガラステーブルに薄い水たまりが出来ます。自然のゆらぎのリズムを感じて。

 

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雨の庭で思い出されるのは、8月の終わり頃、ある町家の坪庭を見せていただいたときのことです。

晴れ女の私は、どこか出掛けるとき、滅多に雨に遭遇しません。傘を持って行っても差す程でもないとか、帰ってきたら降り出したとか、そういう場合が多いです。でもこの時は町家について暫くすると雨が降り出し、帰り際には本降りになっちゃって、足元はずぶ寝れ。だからよく覚えているのです。

 

京都「無名舎(吉田家住宅)」訪ねたとき、晴れ女の私としては珍しく激しい雨に遭遇。

 

縁側に縁どられた小さな坪庭は、どの部屋からも見えます。真ん中には、蹲踞と燈籠があり、棕櫚竹と常緑の植物が少しだけ植えられていました。

ただそれだけの空間です。

そこに雨。

すると棕櫚竹や常緑の葉は濡れ一層艶やかに、水鉢にはちいさな波紋が次々と生まれては消え、そして川石がヌラリと光るのです。縁側に座ると聞こえるのは雨音だけ。雨による変化が、単に濡れてるんじゃなくて、情緒的なんですよね。

心なしか涼しくて、ここでぼーっと座っていると、とっても心地よく、自分がいつの時代にいるのか?分からないような奇妙な感覚になります。

そう、坪庭には雨の庭の愉しみがギュッと詰まっていました。

 

雨の坪庭(京都無名舎)

 

普段頑張っている脳や心、身体にとって、雨を五感で楽しめる庭は最高に贅沢な空間だと思います。

 

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雨の日が休日だったら・・・身体の求めに応じて家でゆっくり過ごしてみてください。

特に雨の日に症状が出る人はしっかり休んだ方がいい。

実は雨というだけで疲労軽減の効果があるので、上手に休むことができれば、身体が細胞から生き返ります。

平日頑張っているひとこそ、雨の休日は庭と共にゆったりと過ごしていただきたいです。

 

 

夏庭の愉しみ-陰翳礼賛

温室効果ガスによって年々厳しくなってくる夏。

高温に湿度がプラスされ、更にヒートアイランド現象があちらこちらで起こる日本の夏は、いまや世界一暑いらしい。

そんな過酷な日本の夏を如何に心地よく過ごすか???

庭という視点から数回に渡って考えてみたいと思います。

 

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夏に外にいて恋しくなるのは「日陰」や「木陰」のある場所ではないでしょうか。猛暑の最中、街を歩いていて、木陰に入れたら「助かった~。生き返る~!」なんて思っちゃう。汗がスッと引いて、気持ちが落ち着きます。

実際、公園や街路樹の木陰の気温と、日が当たるアスファルト舗装の道路の気温には、15℃以上もの差があるといいます。木陰が建物の陰と違うのは蒸散作用があるところ。例えるならば、微量のミストシャワーが降り注いでいる状態。だからンヤリと涼しいのです。

庭の場合でも木陰があるのとないのとでは、体感温度がかなり変わってきます。

木漏れ日には癒し効果もあるので、お住まいに木陰を取り入れてみてはいいかがでしょうか?

 

ディアガーデンのテラスに植えたイロハモミジの木陰。やはり木陰は涼しい!夏は濃い影色が目に入るだけで涼しく感じます。

 

では、どんな風に植えたらよいか?

夏の住まいを少しでも涼しく感じるようにするなら、窓に近い場所に高木を植えることをお勧めします。

それにより強い日差しを遮ってくれたり、建物を太陽光に晒さないことで外壁の温度上昇を抑え室温の上昇を抑えたりもします。

そして夜になって窓を開けられるようになれば、樹木の間を通り抜け冷やされた風が部屋の中を流れます。

1日の終わりに、窓辺で風に当たりながら葉音を聴いて過ごせたら、リラックス出来そう。

夏の木陰は人だけでなく、植物にとっても心地よいスペースとなります。葉焼けしやすい植物は木の足元に移動させると元気に夏越しできますよ。

 

同じくディアガーデンにて。西日が当たる場所に植えたアオダモは午後の強い日差しから建物を守ってくれます。アオダモにとっては過酷な場所ですが何とか慣れてくれました。成長がとても遅い木なので建物の際にあっても悪さはしません。

 

前庭のアオダモは落葉樹。落葉樹ならば冬には葉を落とすので日を遮らず外壁が暖められ室内も暖かくなります。

 

木陰を得るために、もし1本だけ植えるとしたら、樹冠が大きくなる株立ちの木はいかかでしょう。

目隠しにするならば常緑樹を、それ以外は断然、落葉樹がおすすめです。新緑、花や実はもちろん、紅葉まで年中楽しめますから。

樹種は植える場所によって様々な選択肢がありますので、是非ご相談ください。

 

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植栽の工夫に加え、室内の温度を上げないためにインテリアの工夫もマスト。

日が当たる窓はカーテンを閉め日差しを取り込まないようにすることが重要です。

カーテンを閉めてしまうと木が見えなくなると思いきや、そうでもありません。

窓外の高木に日が当たれば、枝姿がシルエットとなって目を楽しませてくれます。カーテン素材や日の差し方によって映る映らないはあるかもしれませんが、遮光性でない淡色の無地の布ならばきれいに映ると思います。

 

ディアガーデンの事務所にて。午後は西日が入ってくるので早めにロールクスリーンを下ろします。すると窓外のアオダモの美しいシルエットが映ります。

 

新緑や紅葉の眺めもいいけれど、シルエットだけだと水墨画のようにも見えて素敵です。

ざわざわと吹く風に揺れる枝姿は、自然のゆらぎそのもの。見ていて飽きません。

夏の夕方、この窓に椅子を向けてゆったりとリクライニングさせ、この眺めを愉しんでおります。

 

午前中日が当たる我が家のダイニング。バーチカルブラインドを引くと窓外の木々のシルエットが映ります。これも日時によって天気によって違ってくるのですが、時に感動する程のシルエットが現れます。

 

窓外にある自然の陰翳やゆらぎは、疲れた脳を癒やし自律神経を整えてくれます。

夏の庭の愉しみは、こんなところにもあるのではないでしょうか。

 

 

夏越しの大祓をすませ、いよいよ夏本番

照り付ける太陽と共に7月がはじまりました。

7月は私の誕生月なので楽しみつつ大切に過ごしたいと思います。

それに先立って、先日近くの沙沙貴神社まで夏越しの大祓に行き、これまで半年の穢れや悪い念を祓ってもらい、これからの半年を健やかに過ごせるよう祈ってまいりました。

私にとっては恒例行事。誕生月をスッキリした気持ちで迎えるためにも、行かないと何だか落ち着かなくて。

 

市内にある沙沙貴神社へ。馬渕家に縁のある神社で夏越しの大祓。この立派な楼門は県指定有形文化財です。背景の空が如何にも夏空っぽい青で、こんなにくっきり撮れたのは初めてかも。

 

琵琶湖岸で刈り取った葭(よし)と真菰(まこも)で作られた大きな輪。葭の清々しい香りが漂っています。

 

このところ猛暑日づつきで熱中症で倒れる方が増えています。コロナの感染者もまた増加傾向にあるそうです。

考えなしに行動したり何となく暮らしていると危険な夏になりそう。健康でいられるように、ここで今一度気を引き締めなければね。

参拝はそういう気持ちを再確認する機会でもありました。

 

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昨日は所用で大津へ。

大津は京都への通過点という感じで、普段はあまり訪れない場所。折角の機会なので、ランチは以前から食べてみたかった「かねよ」さんのきんし丼を。滋賀県民なら知らない人はいないであろう鰻のお店です。

土用の丑の日はまだ先ですが、ここらでスタミナをつけようと奮発しました。

 

逢坂山の中にあるかねよさん。この日は本店がお休みだったので向かいに建つレストランへ。昭和感漂うレトロな外観&ドライブインのような内装。懐かしい感じがします。

 

きんし丼とは、うな丼(うな重もあり)にふわっふわのだし巻き卵が一切れのったもので、かねよさんの名物らしい。

一切れといっても、器の半分以上を覆う程の大きさで分厚くて凄い迫力なの。お客のほとんどが注文するくらい人気のメニューです。

 

きんし重。香ばしくふわっと焼かれた鰻、たれは甘み抑え目であっさりです。卵焼きは縦12cm×横8cm×厚6cmくらい?とにかく大きくて出汁がきいていて食べ応えあり。卵の下にも鰻が隠れています♪

 

鰻は正直、今まで食べた中では際立ってどうこうないのですが、卵焼きとの組み合わせが絶妙で、本当に美味しかったです。

夏に大津市に来られたら是非~。

 

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もう蝉が鳴いていますね。

ディアガーデンの事務所は北向きなので、午前中はとっても涼しく、開け放った窓からは街路樹や前庭の緑が見えます。

そして6月中頃だったか、過去最速に出した風鈴の音が響いています。

 

風鈴の音が響く事務所。今年の紫陽花は何だかぼんやりした色。でも元気に咲いてくれています。午後は冷房いれるので窓は締めて、風鈴の代わりにBluetoothスピーカからmusicを楽しんで。

 

庭仕事や庭での愉しみは朝夕に限られてしまいますね。

でもこの時間帯のお庭って、これはこれで夏っぽくって本当に美しいです。

7月のブログではそんな愉しみについて書いていこうと思います。

 

 

植木選びに

昨日は、まもなく始まる造園工事に先駆けて、お客様と植木を選んでまいりました。

私に任せていただく場合もありますが、ディアガーデンに来られるほとんどのお客様は、一緒に見て選びたいとおっしゃられます。

草花と違って樹木は、それも仰ぎ見る程の大きさともなると、やはりかなり個体差があるもの。私がエスコートしつつ木の特性や植え方など必要な情報を提供し、お客様はたくさんある木の中からご自分の庭のための特別な1本を選ばれます。

それはある種の出会いであり、これから育てていく上で、良いエピソードとして作用してくれるものと思っております。庭作りの物語の大切な1章となるに違いありません。ですので、出来るだけこのひと時を楽しく感じていただけるように努めております。

 

まだ芽吹き前の園内で素敵なご家族とワイワイ楽しい植木選び。いい出会いがあり私もご案内した甲斐がありました。

 

これから始まる造園工事に向けて、お客様のピュアな期待をヒシヒシと感じ、身が引き締まる思いです。

庭作りの中で、造園工事は土台作りでしかなく、その先はお客様の手に委ねられます。そうであるならば、出来るだけお客様がやりやすいように良いスタートを切っていただける手助けをするのが私の仕事かと思っています。

 

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お客様の中には、このご家族のように小さな子供さんがおられることも。

私は普段大人とばかり接しているものだから、たまに小さな人に会えると新鮮な気持ちになります。

仕草が可愛くてしょうがないし、話をしていても真っ直ぐで、一生懸命で、楽しそうで・・・見ているだけで癒されます。余所のおばちゃんである私に、とても丁寧に接してくれ、優しくしてくれるので、小さな人なりに気を使ってくれているんだなって思うとキュンとします。

打合せを重ねると、色々なご家族の在り方や人となりを知れて、庭が出来たら益々幸せになっていただきたいと願わずにはいられません。

新しく出来る庭が、この小さな人の成長過程でより良い存在となりますように。

 

 

パンデミックで変わった住まい方

パンデミックが人々の暮らしを変化させて3年目に突入。

この間、我が家では夫のリモートワークがすっかり定着しました。初めは何の心の準備もないまま進むので戸惑うことも多かったです。だってこんな暮らしは彼が定年退職した後に訪れるものと思っていましたから。

それでも幸いだったのは、夫婦それぞれに完全個室のワークスペースがあったことでした。お互いのプライバシーが守られたことで波風立てず過ごせていると思っています。

 

私のワークスペース(=ディアガーデンの事務所)です。少し前は正月花を飾っていましたが、今はユーカリのドライスワッグやリースが飾ってあります。しょっちゅうお花やディスプレイを変えることで在宅ワークのマンネリを解消。

 

振り返れば15年前に家を建てたとき、夫の書斎と言う名目で作ったお籠り部屋が、まさか本当に書斎になるとは!思いもよりません(笑)

そういえばもう一つ。以前は犬を飼っていたので、玄関は収納を多めにして手洗い場を設けていたのですが、それが今、室内にコロナ菌を持ち込まないために大いに役立っています。

本当に何が功を奏すか分かりません。パンデミック後、住まい方が変わったとつくづく実感します。

 

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一方変わらないのは庭との距離感。庭はパンデミック前からずっと私を慰め楽しませてくれる存在です。

この家の設計は庭と建物が同時進行でした。窓は庭と繋がるように、そして出来るだけ嫌なものをみないように配置したつもりです。

家の設計って外部をどう取り入れるかで暮らしが全然違ってきます。一体どのくらいの方が気づいているでしょう。家の中だけで完結するのってちょっともったいない。豊かなものは外にあります。

遠くに見える山、季節ごとに変わる光の色や風の香り、雨音、鳥の囀り・・・それら外にあってしかも無償で手に入るものばかり。都市や住宅地で自然の恩恵が受けられない、見るものがないならば、なおさら庭に頼るべき。庭は光や風を身近に引き寄せ、暮らしに新たな楽しみを与えてくれます。

 

冬枯れの庭で。餌の少ない野鳥のために自作のバードフィーダーをテラスのイロハモミジの枝先に吊るしています。庭木の枝をザックリと束ねて厚みのあるリースを作りお皿をセット。お皿は意外としっかり固定出来ていて鳥の巣のような雰囲気です。毎日果物を置いて部屋の中から時々観察して楽しんでいます。

 

人工的に作った庭でも、そこには常に命があります。そしてデジタルな情報とは違う、私達のDNAに直接訴える情報が絶えず発信されているのですね。それによって人は癒されるのだと思います。

パンデミック後、日常のデジタル化が一気に進み、人との交流や外出を制限されたことによる閉塞感から、身近に自然を求める方が増えたと聞きます。一時もてはやされた田舎への移住はインフラやら考えるとやはり現実的ではありませんしね。

昨年からディアガーデンでは、おうち時間の充実を求めて庭作りを依頼される方が増えました。

これまでのお客様は時間に余裕がある熟年層中心でしたが、若い層が増えたことも嬉しい変化です。ディアガーデンの前を通りかかって前庭を気に入って下さった方が、ウェブサイトを見てご依頼、というパターンが多いです。

そんな前庭の植物たちも立春を前に、そろそろ動き始めてる様子。

昨年の終わりにいくつか配置替えや入れ替えをしたので、すこーしだけ眺めが変わります。樹々の剪定もし、新たな気持ちでまたお手入れを始めます。

 

春の前庭。

 

初夏の前庭

 

春になったら見にいらしてください。

道路に面したオープンな庭なので通りすがりでもよく見えます。

 

 

冬も極まる

1年でいちばん寒い季節「大寒」が今年もやってきました。
二十四節気では冬の最後になり、大寒の最終日は季節の変わり目で節分となります。

それにして今冬は雪の日の多いこと!

この頃は毎日降っていて、出掛ける際にはちょっとした気合が要ります。

 

夜明けの庭景色。モノトーンの空に薄っすらと日が昇ってきた瞬間を撮影。雪の静けさとこの空の微妙な色合いがとても好き。

 

そこらじゅう雪だらけなので、当然庭仕事もお休みです。

冬枯れの庭に雪が積もる様を、暖かい部屋から眺めるのが、この季節の醍醐味なのです。

この完璧なモノトーンのバランスを崩したくないから、ビオラやストックなどを植えたりして無理に色を添える気にはなりません。椿が控えめに咲いてくれれば、小さな赤い実に雪がのってくれれば、それだけで十分です。

だってそれが日本の冬だもの。

 

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部屋は暖房器具で暖かいけれど、暖かさは肌だけでなく五感でも感じたいもの。

火が見えれば目にも暖かく感じますね。

我が家には暖炉がないのでキャンドルで代用してあちこちで灯します。

画像は事務所の灯りです↓

 

事務所のカウンターにもひとつ。

 

小さな灯りはどこにでも置けます。窓辺に置いて眺めたり、PC脇まで引き寄せたら凄く暖かい。手あぶりとして使えます。

 

他にも本棚や部屋の片隅に、ランタンや暖色系照明を置いて。

事務所のあちこちに小さな灯りがいて、So Cozy・・・

外は雪。昼間でもほの暗いからこそ、暖かな灯りが映えて、これも冬の醍醐味ですね。

 

石蕗の咲くころ

年の瀬に向って何かと気忙しいしこの頃です。

仕事をしていても思ったように進まないときは、どうしたものかと色々手立てをするも、庭づくりは幾人もの手を要するものですから、本当に難しいと改めて感じています。

自分自身と正直に向き合い、どなたにも植物にも真心を持って、正々堂々と当たろう。そう思い進みます。

 

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いま、庭で咲いているのは石蕗(ツワブキ)の花。

花が少なくなるこの時期に、やがて来る春を約束するかのように、明るく咲いてくれます。

少し濁りのある黄色い花は地味だけど、咲くとそこだけ灯りがついているようで、何故か心に残る冬の花です。

 

ディアガーデンの坪庭で咲くツワブキの花。あまり知られていませんが、ツワブキの花には深い芳香があります。

 

元は海岸の寂しいところで育っていたツワブキでしたが、日の差さないところでもよく育ち、艶やかな葉はそれだけで見応えがあるし花にも味わいがあると、いつしか盛んに庭植えされるようになりました。

そんなツワブキの花言葉は「謙譲」「困難に負けない」。

「謙譲」は日の当たらない場所でも健気に咲いていることや、奥ゆかしい日本的な落ち着きを感じさせるその花姿から。「困難に負けない」は、厳しい冬に他の花に先駆けて花をつけることから生まれたそうです。

 

ディスプレイガーデンのツワブキの葉は私の手より大きなものも。因みに私の手は男性並みの大きさです。それより大きいっ!

 

同じツワブキでも、日が良く当たる場所にあるものは、簡単に光合成できるのでそれ程大きな葉を作る必要がありません。それに比べ、ディスプレイガーデンの坪庭に植えたツワブキは、本当に少ししか日が当たらないので、ちょっとでも多く光を取り込もうと一生懸命葉を大きくしたのだと思います。

それが上の画像です。

生きるためだけど、それこそ花言葉通りに困難に負けないで、自分の出来る精一杯のことをしているんだな。

物言わぬ植物ですが、一緒に暮らしていると、何気ない気づきををもらいます。

 

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さて、本日13日はお正月事始めの日です。

といっても、家中の大掃除的なことはやりませんけれど、ひとまずお正月飾りの準備をはじめました。

今年の飾りは鶴だったので、来年は亀です。

 

無印良品で買ったわら細工の祝亀。

 

宮崎県の縁起物だそう。

亀は長寿の象徴。一歩一歩あゆみを進めることから「継続」の象徴としても親しまれています。

2022年、私も歩みは遅くとも前進できればいいな。