トクサのリース

2週間程前にディスプレイガーデン(駐車場)のトクサを地際でバッサリと刈り込みました。新しい茎に更新するためのルーティーンです。(詳しくは→コチラ

刈り取った葉は一抱えほどもあり、まだ青々としています。

 

刈り取って置いておいたトクサ。

 

これまでは花生けに少し使って残りは捨てていました。でも今年はもっとアフターガーデニング。トクサのリースを作ることにしました。以前見たことがあって、一回作ってみたかったのです。

アフターガーデニングとは、庭で育てた植物を、庭にあるのとはまた違った目線で楽しむことを言います。

フラワーアレンジメントや、リース作り、ドライにしたり、クラフトの材料にしたり。育てた野菜やハーブを使ったお料理や、撮影してSNSで共有したりするのも、広い意味ではアフターガーデニングになると思います。

心を込めて育てた植物ですから、少しでも長く楽しみたいですよね。それに命を最後まで生かし切れる、自分なりにですけれど、そんなところもいいなぁと思います。

 

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リースと言うと、どことなく可愛らしい雰囲気を想像しますが、トクサのリースは違います。力強くてオーラさえ感じる、独特の佇まいのリースです。

 

まずは枯れた部分を取って水洗い。ざっくり束ねておきます。

 

作り方は色々やってみて、結局、一番手慣れた方法が上手く仕上がりました。いつものリースリング(土台)に結わえていく方法です。

いつもと勝手が違うのは、材料がめちゃくちゃ長いことです。クリスマスリースに使う針葉樹の葉っぱだと20cm位に整えてから結わえるので、すごくやりやすい。でもトクサの茎は1m近くあります。これを切ってしまっては、茎の流れが表現出来ません。良さが消えてしまいます。

手順をざっくり説明しますと。

  1. 土台に沿って長い茎を配置し、ワイヤーで仮止めしつつ足していき、円状に整えます。
  2. 最後に、ワイヤーを外しながら、飾り紐をバランスよく括り、茎を固定します。
  3. 仕上げに、暴れた茎を丁寧に整え、完成です。

 

シンプルなトクサのリース、出来ました。茎の流れを上手く表現できたと思います。直径45cm程で、かなり厚みがあるけれど、軽いです。

 

作っている間は無心です。

「こうした方がいいかな?」「あれ、違うな。やっぱこうか!」なんて、無心だけど、独り言のオンパレードです。考えながら手を動かすので、いい気分転換になります。

庭にトクサがある方は、この一味違ったリース、作ってみませんか?

 

玄関の壁に飾りました。モダンなだけじゃない、静かな迫力が・・・。

 

シンプルにこのままもいいし、飽きたら茎の間に何か、エアプランツを差してもいいかも。エアプランツの中でも、個性的な存在の「チランジア・ウスネオイデス」が合いそう。シルバーグレーの葉がトクサの緑に映えると思うんだけど。

トクサは既に乾燥していてリース自体はかなり軽いです。これから徐々に退色していき、最終的にはトープ色になります。寂びた感じでそれもまた良し、ですが、たぶん外してしまうと思います。保管か捨てるかはその時に考えるとして。

 

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新型コロナウィルスの感染防止で、まだまだ集会しにくい状況です。ディアガーデンでも実はワークショップを企画していましたが、様子見で、募集には至っていません。一体いつまで続くのやら?と先が思いやられますね。

でも庭に出れば、いつものように芽吹きが始まっていて、もうすぐ桜も咲きます。

自然はいつもの通り変わらずある、それを見ると、きっと私達もまた、いつもの流れに戻っていける時が来るはずと元気づけられます。

 

 

初雪

この冬初めての雪です。

立春を過ぎて、もう降らないのかなぁとちょっと寂しく思っていたところでした。

 

事務所への階段。真綿を掛けたようにふっくら積もりました。

 

確かに寒いけれど、降り方に勢いがなくて、せいぜい5cm積もるのがやっとという感じ。

でも、そんなわずかな積雪で庭の景色は一変します。

雪化粧したディスプレイガーデンをご覧ください。

 

侘助椿

 

テラス

 

雪景色を庭で楽しむ場合、積雪10cm迄くらいが一番美しく見えるのではないかと思います。その位だと植物や庭の骨格が埋もれてしまわず、うっすら化粧した感じに見えるからです。

白銀の世界というのにも憧れますけれど、白銀の苦労もそれなりに味わったことがあるので・・・(^^;

そういう意味でも10cm迄がちょうどいいなぁと。

 

「この日を待ってたよ~」と現れた雪だるまくんです。

 

今日は全国的に寒波の影響が。

お出掛けされている方は無事のお戻りをお祈りしています。

 

 

追儺

古来、季節の変わり目には鬼が出てくるとされていました。鬼とは、病気やら不幸やら不作やら悪いことすべての「象徴」です。今なら新型コロナウィルス肺炎がまさにそう呼べるかと。そして世界で広がりつつあるアジア人に対する偏見の心も鬼でしょうか。

しばらくは続くであろうこの不穏な雰囲気。でも今日ぐらいは、そんな目に見えない鬼に豆を打ち、気晴らしをしたいものです。

 

例年通り節分の室礼。豆に鬼ならぬお多福の面を添えて。

 

明日は立春。春の気配が感じられる頃という意味ですが、2月ですから寒いのは当たり前。立春は寒さのピークとも言えます。

立春を迎える喜びとは、寒さに中に一瞬のゆるみを感じること。峠を越えた瞬間、ふと次を感じさせてくれるような景色をみると、安堵と期待が混じったような嬉しい気持ちになります。

例えば、玄関先の坪庭に咲く椿。冬になると咲く花です。厚い葉は少しづつ力を増していく陽の光を照り返し光っています。そんなところに寒さのゆるみを感じ希望を重ねるのです。

庭ある暮らしは、このように僅かな変化を前向きなものと捉えます。それが気晴らしにもなるように思います。

 

 

餅花の向こうに見えるのは坪庭。ただいま椿が満開です。

 

木偏の春と書く椿は春を呼ぶ花。

 

龍(ドラゴン)のオブジェの近くにまだ色艶の残る落椿。

 

とはいえ、今年は暖冬。何となく椿もほっこりとして見えます。

それにいつもなら、ヒヨドリが椿の蜜を求めて花を食い荒らすところ、今年は割と綺麗に残っています。彼らは他に食べるものがいっぱいあるのかしらね?

 

 

ディスプレイガーデン、ようやく紅葉の見頃です

ディアガーデンのテラスで育てているイロハモミジが、ようやく紅葉の見頃を迎えました。

昨年に比べ10日以上は遅いような???今年は真っ赤になるというより、グラデーションがきれいです。

むかし手入れのときに折ってしまったところや、台風で葉先が痛んでいるところ、蓑虫にうっかり葉を食べられてしまって丸裸の枝もあるし・・・完璧とはいえない姿ですが、それでもたくさんの葉が残り、感動のフィナーレを迎えようとしています。

一年間、庭仕事に精をだして、そのご褒美にこの景色。感動しないわけがない。

当のモミジはといえば、来年また美しく成長する準備を、静かに着実にすすめ、いままさに最後の仕上げに取り掛かっている段階。

 

晴れた日の赤は、透明感があって何とも美しい。

 

このモミジだけではなく、多くの落葉樹は、冬支度を夏頃から始めます。

徐々に活動を弱め、体内の水分を減らし、休眠に入る前には、葉っぱに蓄えた栄養を分解して幹や根っこに送ります。必要なくなった葉は、枝との間に分離層を形成して、あとは風に吹き飛ばしてもらうのを待つばかり。この流れが表面上は紅葉~落葉となって表れているの。

傍で見ていていつも思う。君は一生懸命生きてんなーって。突然連れてこられたこの狭い庭の片隅で、文句も言わず(言ってるかもしれないけど)自分を育ててさ、それでいつの間にかこの場に適応しちゃって。

植物は自分で動けないだけに、適応能力が本当に素晴らしい。

・・・そんなことをツラツラと思いながら、毎日紅葉を愛でています。しかも独り占めです(^^*

 

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朝、リビングに入るとまずこの景色↓

 

小さなリビングなので、視線が外に抜けるように意識した設計です。

 

部屋から、また、庭に出て、毎日同じようで新しい景色を見てる。

インテリアと違って庭は、四季折々、自動的に景色が変わってくれるから、本当に飽きません。

 

ガーデンテーブルに映るモミジ。床紅葉風に撮ってみました(^^*

 

ダイニングテーブルは黒ではありませんが、結構映ります。夏の青葉も綺麗に映るんですよ。

 

日が落ちてからも、庭はまた変わる。満ちていく月と紅葉。

 

散り紅葉も含め、まだ来週いっぱいは楽しめそうです。

堆肥にするのでその落ち葉を集めたり、宿根草の枯れた部分を整理して、トクサもざっくり地際で刈ったり、寒さ除けにマルチングを施したり、あと諸々。今年のガーデニングの仕事納めもそろそろ。皆様も暖かい日を選んでやっちゃいましょう!

13日には正月事始め、ですね。あぁ、年賀状、まだ買ってない・・・(^^:

なんだか気ぜわしくなって参りました。

 

 

モダンな筧

今日は4年前にお作りしたモダンな坪庭をちょいリニューアルしたお話です。

こちらのお庭は、ステンレスと自然石という異素材をマッチングさせた蹲踞(つくばい)が景色のポイントになっています。

ご存知の方も多いと思いますが、蹲踞とは、茶庭にあって、かがんで手を清める装置のことを言います。本式は役石と呼ばれる石を設置しますが、ここの場合は主に眺めるための場所なので省略しています。一滴の水が作り出す波紋が、どんどん外に広がっていく様子をデザインしました。広がるって縁起がいいことですしね~。

 

まずは直す前の画像を。4年前の蹲踞です。筧は竹製でした。

 

 

筧から出た水は、手水鉢に溜まり、ステンレスの輪を二つ重ねた海(水門)へと自然に流れ落ち、排水されるように作っています。

一般的な筧は竹製が多いです。天然素材なので数年で朽ちていきますから、時々新しくする必要があります。年度末や大事なお客様をお迎えする時など、折々に架けかえて、その清々しさを味わうのが粋というもの。竹自体、安価なものですからね。

このお客様も今まで何度か新しくされていましたが、どちらかでステンレスで出来た筧をご覧になり、こういうの作れないかしら?とご相談がありました。

ステンレスなら、こちらの蹲踞に間違いなく合うし、竹のように朽ちたりしないので、それもいいですね!とお請けすることにしました。

 

古くなった筧を解体。足元に設けた水栓からつないだホースを竹の中に通し水を流していました。

 

さっそく現場で実測、詳細な寸法を決めて・・・と、形はすぐに決まりましたが、ちゃんと使えるような構造を考えないと。

出来るだけシンプルな仕組みで、元々の給排水設備もやり変えることなく、設置自体も簡単で、かつ、何か不具合が起こった時いつでも取り換えられるような装置にしたいと思いました。それが一番きれいに安く作れるからです。

紆余曲折ありましたが、結局、もとの竹の筧とほぼ同じような仕組みで作ることにしました。

次に作って下さる方、ステンレス加工をして下さる鉄工所さんなんですが、最初お願いしようと思っていたところは合わず、次もダメで・・・と、探すのにちょっと苦労しました。

でも色々と尋ねまわっていると不思議と縁がつながるもので、意外に身近で、引き受けて下さる鉄工所さんに巡り合うことが出来ました。

良心的で、とても丁寧に作って下さって、しかも感覚的な話も通じる方で、有難かったです。腕のいい職人さんは、私にとって貴重な存在。出会いに感謝です。

 

鉄工所さんの作業場です。いろんな機械がいっぱいあってカッコいい。仕上げをマットにするか?ちょい磨きをかけるか?迷って試しに磨いてもらっている場面です。完全オーダーメイドなのでこういう細かなことを積み重ねていくの。楽しいよ~。

 

据えるのはそれ程手間でなく、重たくもないので、全て分かっているワタクシが設置しました。

手水鉢との距離をしっかり見極め、水平器を使ってとにかく垂直に!お客様にもその様子をお見せしたので、万が一水漏れがあっても見当はつけられ、何なら自ら補修も出来ちゃう。

やっぱりそういう手軽さは、シンプルな仕組みあってこそ、です。

色々な方に助けていただきながら、お陰様で、頭に思い描いた通りの景色を作ることが出来ました。筧がモダンになったので、蹲踞がまた一段とカッコ良くみえます。お客様にもお喜びいただけたようで良かったです。

 

設置完了。ほぼ計算通り~(^m^

 

プクチャーウィンドウからいい感じに見えてます♡周りに植えた黒竹やインテリアには竹よりもステンレスの筧の方があってますね~。

 

最後に、お玄関先に来春以降咲く山野草や苔を少し植えさせてもらい、その日の作業を終えました。

作庭後4年経ち、庭木や宿根草がこの場に馴染んで参りました。定期的に剪定をされているので、いい感じに保たれています。

ときどき様子見伺いやお打合せなどでお邪魔すると、奥様がいつも趣向をこらしたテーブルセッティングで美味しいお茶をご馳走してくださるの。花もあちこちに飾られていて、庭の植物を切ってきて活けることもあるそうです。南天やモミジの葉をお料理の盛り付けに添えたりと、庭のある暮らしを楽しまれている様子。

作り手として、このようなお話を聞くと嬉しくて、本当に有り難いなぁと思うのです。

 

おもてなしテーブル撮影させていただきました。本当に素敵。

 

庭は、どんな小さな庭であっても、オートクチュール・メゾン並みに、場に合わせて素材を選び形作っていきます。植物もその環境で育つであろう中から、大きさやいい枝振りのものを吟味して植えています。今回のように、世の中に売ってないものをイチから作ることも可能です。

ディアガーデンはそのようなものに、ある意味面白がって挑戦しているので、色々なご要望にもお応えすることが出来ると思います。

 

 

お気に入りのランタン

朝夕が冷え込むようになってまいりました。今朝は足元に小さなヒーターを置いてブログを書いています。

私は眩しい新緑の頃と同じくらい、冬に向かっていくこのシーズンが好き。

日中は上着を羽織れば気持ちよく外仕事は出来るし、空気が澄んで光や月もきれい。庭は紅葉という見せ場の後、落葉が始まってどんどんスケルトンに。休眠に向かっていく気楽さがあって何だかほっとします。

さて、これからは夜が長いので、お楽しみをひとつ追加しました。

展示会でたまたま見かけて一目惚れ。発売と同時に手に入れたBALMUDAの新作「The Lantern」です。

 

「よい時間をお過ごしください」パッケージも素敵なんだなぁ。

 

充電して使うポータブルLEDランタンで、つまみを回すと無段階に明るさを調整できます。

バルミューダらしいなと思ったのは、オーソドックスでいてモダンなデザインと、照明の色の変化が柔らかいところ。

我が家ではオーブンレンジもBALMUDAですが、操作や機能がシンプルなところが気に入っていて、このランタンもそんなところに共通点を感じます。

 

BALMUDA「The Lantern」早速ディスプレイガーデンのテラスに持ち出し

 

ガーデンテーブルで照らしてみました。暖色系は暗めで雰囲気あります。

 

ディアガーデンのテラスは、もともと明るさセンサー付きのLED照明を2基備えてあります。

といっても、煌々と照らしているわけではありません。ライティングデザインは、TPOに合わせて明暗をコントロールするもの。ベースとなる照明は月光の如くふんわり全体を照らし、あとは植栽用の照明をひとつ設置。こんな風にベースライトを仕込んで置くとプラスαで色々変化が楽しめます。

私は時々キャンドルを灯したり、クリスマスの時期にはイルミネーション照明を飾ったりしていますが、そこに今回、手軽なこのランタンも仲間入りです。それぞれに雰囲気が違っていいものです。

 

明るくするとふんわり温白色

 

ところで一番身近な自然といえる庭に置いていいものというのは、

  1. その存在がほとんど感じられないようなデザイン。
  2. 植物を引き立て置くことでより雰囲気が良くなるデザイン

この二つのうちどちらかだけ。植物や空間の美しさを生かすために、こればっかりは有るか無いかゼロイチで考えた方がいいと思うの。このランタンは2番の方ですかね〜。おすすめです。

 

普段は読書灯としてソファやベッドサイドで使ってます。

 

非常灯としても。よくあるランタンのようにごつくないのでインテリアにも馴染みます。

 

一番暗くすると最長50時間も充電なしで使用できるそうで災害時の備えにもなります。キャンドルや懐中電灯は備えているけれど、被災した方々のお話で、夜の暗がりがとても不安だったとお聞きしたので、念には念を。

とっさにキャンドルは灯せないし、懐中電灯は慰めにはななりません。何かあればまずはこのランタンが役立ってくれることでしょう。

 

 

秋色の日差し

今朝は澄み渡った空が気持ちの良い朝でした。

ふとテラスを見ると、木漏れ日の影色がすっかり薄くなって。

庭の木々はまだ紅葉には早いけれど、カサコソと乾いた葉擦れの音に秋の訪れを感じます。

慌ただしい日々の中で、季節の移り変わりに心を留める僅かな時間が、気持ちを和ませてくれます。そして、暮らしを庭・・・というか自然のリズムに合わせて整える。そんな小さなことで居心地の良さも増すように思います。

 

我が家はテラスからひとつづきのダイニング。ゆらゆらと木漏れ日が部屋の中まで揺れて美しい朝。

 

伸びた影が面白い(^^*

 

日差しがどんどん低くなって黄色みを帯びて参りました。

何の取り柄もないインテリアが、光のお陰で、たまーにいい感じに見えます。

 

ドライフラワーのアジサイ「アナベル」を大き目のガラスの器に入れてみました。こちらは繊細な影。さて、どこに置こうかな?

 

アートワークや照明、ファブリック類を秋用に変えました。

庭の植物をドライフラワーにして飾ったり、赤い実や、薄なんかも飾ったりして。

ドライフラワーは普段滅多に飾らないのですが、秋だけは何故か例外。ワンシーズン楽しんだら捨てます。

 

リビングに飾ってみました。でもまた変えそう。

 

今日は穏やかですが、台風19号の動きが心配ですね。どうか被害のないようにと祈ります。

今のうちに外回りを片付けておこう。

 

 

お庭でニクイ演出

昨日は、書道のお友達からお誘いいただき、法然院さんの講堂で開かれた個展を見に行って来ました。

法然院さんは法然上人ゆかりのお寺で、椿や紅葉の名所です。近くにある銀閣寺に比べ、こちらは観光客も少なく静かでした。

境内にある白砂壇も有名で「一度は何かで見たことがある!」という方が多いのでは?

 

山門をくぐると園路の両側に白い盛り砂があります。これは水を表していて、その間を通ることで心身を清めることを意味するそうです。

 

山門をくぐるとまず目に入るのがこの白砂壇。季節によって様々な文様が描かれます。昨日は、もうすぐ紅葉の時期だからか流れの中にモミジ葉が描かれていました。

それにしても素晴らしい手技。砂の輪郭が際立っているために、文様が鮮やかに浮かんでいます。デザインもシンプルでなければこのようには描けないでしょう。一体どのように描いておられるのか?見てみたいです。

白砂壇はまず第一にお清めの役目があるそうですが、参拝者の目を楽しませようというお心遣いも感じられます。迎客の装置でもあるとお見受けしました。

そして、深い木々の緑と古美た石たちの中で、目を引いたのが水鉢に飾られた植物。

 

椿の花の形にも見えるとても大きな水鉢。ここに芙蓉の花が浮かべられていました。ピンクの色が際立って見えます。

 

近づいても見ると、鮮やかな芙蓉の花もいいけれど、椿の葉っぱの細工が!素敵です♡

 

新鮮なお花を浮かべたり、葉っぱで流れを強調して見せたり、おそらくお寺の方が、お庭の掃除ついでに遊ばれているのだと思います。

心の余裕がなければ、こんなに素敵なことは出来ませんね。

お庭の水鉢、ただ日々お水を綺麗に張るだけでは、何となく飽きるというか、張り合いもないというか。このように庭の花々を使ってアレンジを考えるのも楽しいかと思います。

誰も見ないのに、そんな凝ったことをしてもね・・・そう思ったあなた、一番大事なあなたの目を、是非是非、楽しませてあげて下さい。

まずは自分を機嫌よくすることが大事。そうすると周りにも優しく出来るのでは、と思います。

 

 

町家とその庭、住まい方-無名舎(吉田家住宅)

特別公開中の京町家「無名舎(吉田家住宅)」さんを見学してまいりました。

こちら、昔は白生地問屋だったそうで、建物は大店(おおだな)によく見られる「表屋造り」。棟と棟の間に小さな庭(坪庭)が複数箇所設けられているのが特徴で、採光や風通しに問題がある町家建築の弱点を補っています。国登録有形文化財の指定を受けた貴重な建物ですが、現在も住まいとして使われています。

過去メディアで何度も取り上げられたお宅ですから、建物や庭のウンチクは、ウェブ検索すると山ほど出てまいります。ですので、詳細はそちらにお任せするとして、私は住まい方についていいなぁと思った点など書きたいと思います。

 

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暖簾をくぐると、店の間、そして玄関へと続きます。

玄関先は外部空間となっていて、足元には洒落た石貼りが。それが通り庭へと伸びています。ここにある腰掛待合は、茶道を嗜まれるご当主が近年作られたものだそう。新しいものなのに、明治に作られた建物と違和感なく合っているのはさすがです。

腰掛待合とは、お茶事で客が茶席に入るまでの間待機する場所。玄関棟の隣棟にある座敷に炉を切ってお茶室にされています。水屋も押し入れのスペースを上手く利用して設けられていました。

登録有形文化財とはいえ、外観を著しく変更しなければ改修や改装も行うことができるそう。建物を守ることは大事だけれど、住まい手が楽しく暮らすことも大事。吉田家住宅はそのあたりのバランスが素晴らしい。ご当主様の知性とセンスによるものだと思います。

 

玄関の脇にある腰掛待合。こう見えて一番新しい。石の貼り方が凝ってます。

 

玄関で靴を脱いで上がらせてもらいますと、座敷には網代が敷かてれいます。町家独特の夏の室礼の一部で、ヒンヤリとした感触が心地いい。その冷たさは予想以上で「うちにも網代、欲しいな~」と思うくらいでした。

吉田家は季節によって敷物や建具を変えられます。床の間の軸、各部屋の室礼、先ほどの書きました水屋に置かれたものなどは、季節毎ではなく、それはもうしょちゅう変えられているそうです。

お気に入りの美術品や道具類がいっぱいあったら・・・私もそんな風にとっかえひっかえして遊びたい!

 

玄関棟から見る坪庭。向かって右に店舗棟、左に住居棟があり、それらを上手くつなぐのがこの坪庭です。棕櫚竹とシダ、灯籠、手水鉢などが品よく配されています。

 

小判型に繰りぬかれていた手水鉢。商家ならでのユニークな発想ですね。

 

庭は、店と玄関・住居棟の3方に接する「中庭」と、住居棟と蔵の間にある「奥の庭」の2カ所。

そう大きくない空間ですが、灯籠や手水鉢が配され、ちょっとした露地を思わせます。坪庭がこのような形になったのも、茶道の露地の体裁を取り入れたからだと言われています。常緑植物が多いのも露地由来かなと思います。

中庭はあまり日が差さない陰の庭、奥の庭は日当たりのいい陽の庭となっていて、部屋の障子をあけ放つと気圧の差によって風が通る仕組みです。これは皆様もよくご存じのことと思います。

庭を空調設備とするこの仕組みは、暮らしの知恵?それともちゃんとした計算?少しでも涼しさを感じようという京都人の執念のようなものを感じますね。

 

網代、簀戸など夏座敷の室礼のむこうにも庭が見えます。床に敷かれた網代は、冷たい感触だけれなく、水が撒かれたかのように艶があり目にも涼しい。

 

木陰のように薄暗い座敷に座ると、前には明るい庭が見えて、そのコントラストの美しさは圧巻。でもとても落ち着きます。奥の間の簀戸を引いてもらうと、庭がより涼し気に見えました。冬は簀戸が障子に変わるので、庭の光が障子紙を通して拡散され、室内がほわっと明るくなります。建具替えの妙です。

これを行うには、その労力も大変ながら、凄い枚数の建具を収納する場所が必要です。おいそれとは真似できません。更にいうとエアコンが設置できません。窓を開け放っているので虫も入って来るでしょう。冬は恐ろしく寒いといいます。

空調設備に慣らされた私は、この粋な暮らしに憧れつつも、無理やわ~と思ってしまう。それでもこの世界観を取り入れることは出来ます。

庭は敷地の東~東南方向にひとつ、部屋から庭を見えるように窓を大きく開けます。そして対面にも窓を設けます。西〜北側は庭でなくとも木を植えるだけでOK。庭は背景を遮断し、僅かでもいいので常緑植物を植え、お気に入りの照明やオブジェを置きます。庭を歩きたければ小道を作ります。

灯籠も庭石も場に合わせて決まり事のようなものあり、難しく考えてしまいがちですが、要は今でいう照明とオブジェ、と見立ててみましょう。照明器具に凝るように昔の人も灯籠を選び、灯りが欲しいところにいくつも置いたのです。

オブジェがあると、庭に変化が付くし、その人の個性も出ますよね?それと同じように昔の人も、どこそこの石がいいとか好きとか、鶴みたいな形の石がいいとか、どうせなら亀みたいな形の石も合わせて置くと「鶴亀」になって縁起良さそうとか、考えたのですね。可愛いじゃないですか。

 

奥の庭。鶴亀石はじめ京都の名石がゴロゴロ。侘助椿が灯籠をふわっと覆って素敵です(灯障りの木といいます)簾をよく見ると波の模様が。格のある奥の間だけに凝ってますね~。

 

沓脱石は貴重な鞍馬石。奥の縁先手水鉢の足元は大きく掘りとられ海という部分。大雨時は水がここに流れ込むようになっています。

 

昔ならではの素材、施工方法は、それしかなかった当時を思うと、良く考えられているなぁと尊敬する部分が多々あります。

中庭は大雨の時に、どうしても水が溜まりやすい。今なら暗渠排水といって透水パイプを埋め、それを桝に接続し、外部の側溝に流すようにするのですが、昔は違います。庭の一部を深く掘って、地面に傾斜をつけてそこに水が流れ込むようにしています。溜まった水は土に浸透させて、そのうち無くなるのを待つのです。どこかに流すという訳ではないような。時々海の底の土を耕さないと水が浸透しなくなるそうです。

でもただ穴を掘ったのでは庭の景観としてイケてません。なので手水鉢を添えたりして。ついでに手水鉢の水も流せるし、上手い具合に落としどころを見つけたなぁと思います。

 

雨が降りだして、庭の見え方も一変。鶴石がヌラッと光ります。庭に雨、風情が増します。

 

庭は部屋を掃除するのと同じレベルで、とっても清潔でした。枝の透かし具合から見ても庭の管理も相当きちんとなされています。だからこそ、こんなにも一体感があるのです。

座敷は埃一つないのに、庭は生い茂りまくりで、折角の庭石も見えなかったらだったらどうでしょう。そこまで極端でなくても、一か月間なにも掃除していない庭と、昨日今日掃除した庭の差は、誰が見ても分かりますよね。そこなんですよ。

個人邸で毎日の掃除は大変でしょうが、こちらのように公開している庭だったり、モデルハウスの庭とか、お商売をされているところの庭は、室内と同じ程度に掃除して季節ごとに整えないと、全てが台無し。ちぐはぐに見えるので、気を付けたいところです。

 

見学を終えて外に出ると結構降っていて、お陰で足もとがずぶ濡れ(´;ω;`)ウゥゥ

 

受付にはオジサマ3人が座っておられ、希望すれば各部屋の詳しい解説をして下さいます。タイミングがあえば家猫がひょっこり顔を出してくれるかも。私は台所の吹き抜けあたりでみました(^^

撮影も自由。通年予約制で公開されているそうですが、今月一杯は観光協会主催の特別公開なので、予約なしですぐ見せていただけますよ。

 

 

秋の夜長を楽しむ庭に。ライトアップのすすめ

今日は処暑。秋雨の影響でようやく秋の気配が漂ってまいりました。これから日が短くなり、夜の楽しみが増えてまいります。

庭で夜の楽しみというとライトアップでしょうか。

照明を取り入れてみると、昼とは全く違う眺めに驚かされます。ディアガーデンのお庭には、実際に見ていただけるよう様々な照明を設置しておりますが、それらが初めて点灯したときは本当に感動ものでした。

 

夕暮れどきのディアガーデン。窓から漏れる灯りも考慮して要所要所を照らしています。暗くなるとセンサーが反応して自動で点灯する仕組み。

 

ライトアップというと、明々と華やかな雰囲気に聞こえてしまいますが、商業空間ならいざ知らず、個人のお庭でそういう照明の使い方は趣に欠けるように思います。ニュアンス的には「灯り」という言葉がぴったりで、明暗のバランスが大事ですね。

例えば、個人邸のシンボルツリーを照す場合、樹種にもよりますが、全体を照らすのではなく、木の幹に近いところを照らす、またはそこから舐めあげるようにして照らすのがオススメ。昼は上から照らされているので、全く違う印象になります。

 

ディアガーデンの昼間のテラス。お日様に照らされて出来る影が美しいです。

 

同じ場所の夜。テラス全体はうっすらとベースライトがかかっていて、アクセントにポールライトを一つだけ。モミジの幹を照らしつつ花壇の植物も照らしています。ここは特に防犯上明るさも必要で、そんな全ての条件を一つで満たすのがポールライトでした。

 

ポールライトは灯りが付くとポールがほとんど見えなくなります。光の柱が空間に浮いているように灯るのが気に入っている点。価格も魅力的(^m^

 

光源の色でいうと、電球色が人気ですが、白色も月明りっぽくてモダンな雰囲気で素敵。涼やかに見えるので、特に夏の夜にはいいものです。

白色にする場合は、まさに月をイメージして上から照らすのがいいと思います。その場合、照明器具は出来るだけ室内から見えにくい場所に設置しましょう。

 

満月の白い光。神秘的で心に染み入るような光です。

 

外部照明の主流は今のところLEDです。LEDは虫が寄り付きにくいってご存知でしたか?

虫は紫外線に集まる習性があります。一般的に使われる白色のLEDは青色LEDを主体としていて、紫外線量は蛍光灯の約200分の一です。だから、虫が寄ってきにくいのです。とはいえ、明るさに集まる習性を持つ虫もいます。そのため、すべての虫が寄ってこないというわけではありませんが、多くの虫に対して有効なのです。

熱を発しないので植物へのダメージも少なくなり、花壇の中にも設置しやすくなりました。

 

先程のポール照明の上に蛙がちょこん。光に集まってくる僅かな虫を期待しているのでしょうか?画像の通りほとんど虫はいませんが。熱くないのでいいでしょうね。

 

照明計画は、本当言うと、建築計画と同時に進めたいもの。でも庭や建物が完成した後からでも、外部コンセントがあれば設置できます。

更に100vを12Vに変圧するトランスを使うと、電気工事の資格がなくても簡単に照明を設置できるのです。それ用の照明器具も随分バリエーションが増えました。樹木を照らすアップライトをはじめ選ぶのに迷う程で、照度も十分です。

ディアガーデンではこの秋、そんな12Vの器具を使って、灯籠に蝋燭ではなく安全なLEDであかりを灯すお庭を作ります。また掲載許可が下りましたらブログでご紹介しますのでお楽しみに~。

 

後から足すならこんな遊び心のある照明器具はいかが?外部コンセントさえあれば本当に簡単に設置できます。明るさセンサ付きで点灯時間も調節できますから部屋にスイッチがなくとも無駄がありません。

 

演出や防犯上も効果的な照明。植物を傷つけないように、またその明るさで体内時計が狂わないように、折り合いをつけながら楽しまれてはいかがでしょうか。

ご興味がある方は、ディアガーデンに一度ご相談くださいませ。建物やお庭をより素敵に魅せる照明プランをご提案します。→ご相談はコチラ