庭作りのお打合せで必ず話すこと

以前ブログ(近況諸々)で書いた案件が進み始めました。

先週末は、お客様のご要望+私なりのアドバイスと提案を盛り込んで作成したプランをお客様にプレゼンテーション。

どういうふうに作っていくか、その素材はどういうものか、素材のメリット・デメリット、何故このようなデザインにしているのか、などを見積書と照らし合わせながら、詳しくお話します。

ディアガーデンが庭や外構の計画をするとき、常に核にあるのは「用の美」です。

用に叶ったデザインはシンプルで飽きがこない究極の美です。植物という常に変化し続ける素材を合わせるので、土台は簡潔なものの方がいいと思うのです。

 

計画中のお庭。プレゼンテーション用に図面の他にこんな風な完成予想図(イメージパース)を作成します。これはその一部分でまだ未完成。最終的に着彩したものをご覧いただきます。

 

たたき台となるこのプラン。これからご予算に合わせて、新しい暮らしを想像していただきつつ、庭を維持していくために出来ること出来ないことも検討していただきつつ、これから更に詰めて参ります。

どのような庭でもお作り出来ますが、お客様自身で維持できなくては良くなりません。私達が完成しましたとお引渡ししてからが、お客様にとって始まりなのです。

庭は「作庭4分守り6分」といわれます。確かに土台となるプランやディティールのデザインは大切ですが、お引き渡し直後は植物が小さくまだまだ未完成。風格もありません。どう育てるかに庭の将来がかかっています。日々の手入れや掃除が行き届いている庭は本当に清々しいものです。

だから、維持管理にどれだけ労力がかかるか、費用が掛かるか、そういった現実問題も経験に基づきオブラートに包まず話します。

 

これは2017年公開の「マイ ビューティフルガーデン」のワンシーン。一ヶ月以内に庭を元どおりにできなければアパートを出てってと言われた主人公ベラは、隣人であり卓越した庭師でもある偏屈老人の助けを借りて荒れた庭を手入れします。庭づくりを通して特別な関係を築いた二人。自分の殻に閉じこもっていたベラが、自分の世界から一歩踏み出した時から始まる様々な出会いと奇跡。心温まる物語です。

 

お客様の想像以上に手間がかかる場合、それが仇となって?時には夢を壊すことにも。

申し訳ないと思いつつも、余計なご苦労をかけたくないので、ありのままをお伝えします。私がお客様の立ち場なら「こうなるって知ってたんなら初めに言って欲しかった」って思いますし、やるなら理解して始めるの方が良いはずです。

維持管理が難しくても「やってみたい気持ちが大きい」「手間や育てる工程を味わいたい」「その景色を見て暮らしたい」そんなお客様には、出来るだけ楽(楽しく容易)に出来るようブラッシュアップしたプランを考えます。

そして全力で実現します。

 

台風シーズン到来

目下、史上最強クラスの10号が九州・沖縄方面へ近づいております。

100年に一度とか、数十年に一度とか形容をされている台風。近年、異常気象が異常ではなく当たり前になり、そして何度となく聞く「今まで経験したことのない、記録的な~」という例えも間違いなく当てはまりそうで、恐怖しかありません。

このあたりは進路上ではないとはいえ、2年前の2018年9月に近畿を直撃した21号の体験がまだ記憶に新しく、故に近畿に住む方は皆様同じ気持ちだと思うのですが、全く他人事とは思えないのです。

10号はその21号をも凌ぐ勢いと聞きますから、沖縄や九州の方々の心配と不安はいか程かと。どうかご無事でと祈るばかりです。

 

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自然災害に対しては、生命を守るのが第一で、次に被災した場合の備え、そして住まいや車などの養生と続き、お庭の対策はきっと最後になるかもしれません。直前に出来ることと言えば、植木鉢や雑貨もの、自転車などの移動や、支柱を見直す程度です。

お庭の防災対策は、直前にちゃちゃっとするというより、最初のプランニングと日頃のメンテナンスが大事だと思います。

お庭の植物とっても台風は驚異。茂り過ぎた樹木は面で風を受けてしまい、大事な枝が折れる可能性があります。基本的に人工地盤に植えるので、地面にしっかりとつかまれない。最悪の場合根鉢ごと抜けたり傾くことも。

夏の成長期に強風で葉を多く失うと、再生するのに養分が使われしまい樹勢が弱ります。大雨が過ぎると、表土が流されて、有用な微生物が沢山いる粒子も流されてしまいます。

だから根鉢の大きさによっては安定するまで支柱が必要ですし、茂り過ぎた枝を剪定しておく、表土を地被植物で覆う、花壇を高くして水はけを良くするなどは、被害を減らす対策になり、植物を守ります。

 

ディスプレイガーデンの針葉樹の生垣。針葉樹は根が浅いので支柱は外せません。数年に一度は見直して修復したり竹を新しくしたりしています。

 

カーポートもよく被害が出ます。カーポートの屋根パネルは、基準を超えた暴風で抜けるようになっています。抜けないと躯体ごと倒壊する恐れがあり、そちらの方が怖いからです。物置きも中に物が少ないと簡単に倒れてしまいます。

エクステリアメーカー各社は防災対策として、一定基準を設け製品を作っておられるのですが、想定外の台風や地震が来るものですから困るのです。一つ言えるのは、簡単に設置できるものは災害時脆い、それを覚悟をして設置しなければということ。私はそういう意味であまりカーポートをおすすめしないし、自宅でも設置していません。物置もです。

 

駐車場の理想はビルトインタイプ。ですが~、敷地に余裕のないディアガーデンでは青空駐車場。玄関の横にあって使い勝手はいいのですが、あまりカッコいいものではないので、床の意匠に凝りました。地元の八幡瓦を敷き詰めた「いぶし銀」な駐車場です。植物も添え小さな庭風。通常ここは空いていて、奥にもう一台停められるようになっており、自家用車はそこに置いています。家の外観上、ぱっと見、車が目立たないのはいいことかなと思います。

 

異常気象下での庭作りは、ますます難しくなってまいりました。

しかし、プランニングやメンテナンスで、災害を最小限に抑え、かつ素敵なお庭というのは、十分に出来ると思います。

 

 

ディスプレイガーデンのニューフェイス

蒸し暑い日が続きます。いかがお過ごしでしょうか?

滋賀県では6月1日に県境超え移動自粛は一部解除され、19日にはいよいよ全国的に解除になりましたね。出不精な私も、徐々にですが、出掛けるようになりました。

今週は3か月ぶりに京都へ。電車に乗るのさえ3ヶ月ぶりです。こんな新鮮な気持ちで電車に乗るなんてと、自分でも驚いています。

不織布マスクは暑そうなので、布の機能性マスクをつけていたけれど、やっぱり蒸し暑くて苦しくて、現場にいるより疲れました。(3密とは無縁の現場では、ほぼマスクはしないので)

「やっぱりおうちがいいよ~」お籠り生活に慣れた軟な自分の心の声

これから本格的に暑くなるのに・・・先が思いやられます。

 

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さて、今日も蒸し暑さMaxではありますが。

ディスプレイガーデンでは、フウロ草の青紫の花が涼し気に咲いています。

今季のニューフェイスです。

 

フウロ草。花色もそうですが、茎が立ち上がり、揺れながら咲くのも涼し気。

 

ディスプレイガーデンは、実験の場でもあるので、毎年何かしら新しい植物を育てています。

自生植物でベースを作っているため、華やかとは言えないところもあります。そこを外来種の宿根草で補っているのですが、あくまでゲストであって、増やすつもりはありません。ゆえに時々入れ替えを楽しんでいます。

育てやすく、蔓延ることもなく、この風土にも合っていたら、お客様にもおススメできます。これからも色々な植物に挑戦、実験を続けます。

 

花は数日ですぐ散ってしまうけれど、次々と咲きます。

 

このフウロ草は昨年の11月に植えたもので「ブルーサンライズ」という品種です。

耐寒性宿根草で、青花と黄金葉のコントラストが素敵。花は初夏から秋まで繰り返し咲き、花期が長いとのこと。そうだと嬉しいけれど、どうかな?花には過剰に期待はしていません。でも半日陰でも割と咲いてくれています。

いつもブログで書いていますが、植物は花で選ぶのではなく、草姿で選ぶもの。そしてそれを植える場所の近くにある植物とのコーデも考慮するべきです。お互いを引き立てあうよう変化を付けるといいです。耐寒性はマスト条件。

フウロ草は低くこんもり茂ってくれますし、この品種は季節によっては葉色が少し変化する(春は黄色っぽく、夏になるにつれライム色になる)ので選びました。

ディスプレイガーデンで植えた場所は前庭。事務所のアプローチ階段のすぐ脇です。タイル貼りなので、エッジは効きすぎる程効いていますから、葉で覆ってくれると階段が庭に馴染んで見えます。

 

事務所のアプローチ階段をふんわり覆ってくれます。周りの細長いグラス類の葉とフォルムのコントラストをつけて植えています。

 

青い花は遠目で見ると色が沈んでほとんど見えませんが、ブルーサンライズは明度が高い青、ライム色の葉を背景に咲くところもいいです。

少し前まで、コーラルピンクに咲いていたアスチルベ「ビジョン・インフェルノ」の花房は、すっかり緑となって脇役と化し、今は、グラスの白い穂と葉、フウロ草の対比が見所となっています。

こんな感じの前庭は、道路に向かって解放していますので、お近くの方はいつでも見て頂けます^^

 

 

 

梅雨の中休み、夏至の日に。

この土日は梅雨の中休み。

見頃を迎えたアジサイは、雨の日、うな垂れてしまいますので、貴重な止み間にじっくり鑑賞します。

 

前庭では秋色アジサイ(マジカル系)を育てています。6月21日時点でこんな色合い。ようやく青っぽくなり始めました。これから徐々に青い花が増えていきます。

 

テラスのアナベル、白が際立っています。

 

白い花は暗くなってからも魅力的。暗闇に沈みがちな濃色と違って白は浮き立って見えます。アナベルの白い大きな花房、白斑入りのムラサキシキブやイトススキ、ヤブコウジなどこの場所には白を集めました。

 

アジサイ「アナベル」昼とはまた違った顔。まだ雨粒が残って瑞々しい。なんて綺麗なんだろう。

 

雨あがり。濡れたタイルが鏡のように景色を映して。

 

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前回の梅雨の中休みの日、先週だったか。「彩雲」という虹色に光る雲を見ました。

日暈(ひがさ、にちうん)や月暈(つきがさ、げつうん)はよく見ますが、これは初めてだったので、ちょっと感動。気象的にはありふれた現象のようですが、見ると縁起が良いとか。

 

丸印の中に虹色の雲。虹の切れ端が浮いている感じでした。本当はもっとはっきり見えたけど薄っすらとしか映らなくて。

 

いくら科学が発達しても、気象や暦、天体現象などは変えられないから、不可思議なことはそのままに、畏敬の念を持ちつつ、生きていくしかありません。

珍しい現象に何か期待するのも自然なこと。強く期待するのは変だけど、良きことがあるといいな。

 

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空の現象がらみでもう一つ。

今日6月21日は夏至、新月、部分日食が重なった珍しい日でした。

新月の日は身体の「浄化」や「解毒」などするとよく、新しいことを始めたり、願ったりするのにも適していると言われています。夏至や部分日食といった現象が重なると、新月の行いがどのようなことになるのか、実験するのも楽しそうです。

さて何を始める?何を願う?

2020年の前半はほぼコロナ一色でしたが、折り返し地点を迎え、後半は各々の希望が叶えられ充実した日々になるよう、まずは願いたい。

個人的には色々と。

何かを始めることや願うことなしに、実現することはありえないから、最初の一歩のきっかけが今日と言う日。

 

 

奥深き庭の世界へようこそ

この頃のディスプレイガーデンは淡いニュアンスカラーが目立って来ました。

早春からこれまでずっと目まぐるしく変化し続け、狭いながらも見飽きることがありません。この庭が出来て13年目ですが、毎年ビミョーにマイナーチェンジを重ねていることもあって、どうなる?どうなる?って楽しみでなりません。

梅雨入り間近の薄曇りの光が庭の撮影には丁度良くて、いくつか撮ってみました。明るい陽射しは、見る分にはいいのですが、撮ると影が強く映ってしまったり、白がとんでしまったりして、感じているように撮るのは至難の業。

でも、こうしてブログ用に何度も何度も撮ることで、季節や天気によって変わる光の美しさ、その空気感を、より感じられるように。

今や、一筋の光であっても、心震わせ泣けそうなマブチです。

なんと安上がりなことでしょう(笑)

 

昨年秋に植えたアスチルベが咲き始めました。ライムやベージュを背景に優しいピンクが涼し気。

 

この↑アスチルベは「ビジョン インフェルノ」という品種。

ライム色の蕾が、徐々に淡いピンクに染まり、そしてその花房はグリーンに変化し枯れません。アジサイ「アナベル」の花房と同じように、夏以降も鑑賞できるというお楽しみ満載の品種です。

小さな庭の場合、鑑賞期間が長い植物を多く植えることも、選択のひとつです。でも、一時の輝きを愛でるために植えるのも、またよし、です。

 

何気ない緑のコーナーだけど、光の具合で、イイ感じに見えることがあります。奥のサントリナがふわりと透けているのが好き。

 

 

テラスのアジサイ「アナベル」もライムの蕾が白くなってきました。3株あるうち、日が当たる株だけてんこ盛りに咲いて、あとは儚げに蕾が上がっています。

 

ディスプレイガーデンは、とにかくめいっぱい植えているから、植物の方も大変だと思う。

古株は堂々と幅を利かせていて、新参株や私の都合で植え替えられた株たちは、光と余白を探し、気を使って、「ひとまずこんな感じかな?」と様子見しながら成長しています。

可愛いです。

そんな様子を俯瞰でみて、今年はここは上手くいったからこのままで、とか、ここは来年もう少し手を入れよう、とか。振り返りが大事。好きな眺めを、絵を描くように、いくらでも作ることが出来る所が、庭の楽しいところです。

そういえば、コロナ自粛中にガーデニングに目覚めた方も多いらしい。

Welcome!

どうか一時の流行りではなく、育て続けて欲しいな。

経験を重ねても、例えば30年のベテランガーデナーや職人さんであっても、たった30回しか、その春を、夏を、経験していないのです。そこが面白くもあり、奥深い世界なのです。

 

 

初夏の庭はドラマティックに変化

今は春の終わり?初夏?その間を行ったり来たりしているこの頃。

ディスプレイガーデンの前庭はピンクの花が全盛期を過ぎようとしていて、徐々に白や青の花が咲いてまいりました。

植物は成長を重ね、私のデザインなどお構いなしに、互いに入り乱れて・・・それがまた、何とも言えないドラマティックな風景を作ってくれています。

 

ピンクのオキザリスがサントリナと絡んでいます

 

奥のピンクの紫蘭は最盛期を過ぎつつあります。手前の蕾は10年ぶり位?久しぶりに植えてみたアスチルベ。「ビジョン インフェルノ」という割と新しい品種。変化が楽しみな種なので期待しています。グラスの穂も揺れています。

 

コバノズイナの白い蕾。

 

そして、いま、前庭で盛大に咲いている花というと、なんといってもコレ↓

 

エゴノキの花が鈴なりに咲いています

 

日の当たる東側の枝にたくさん花をつけています。といっても、昨年よりは少な目です。

葉裏にぶら下がるように咲くので、遠目では目立ちませんが、木の下に入って見上げると「わぁー!」な眺めです。

エゴノキは樹勢が強いので、肥料は全くやっていません。それが仇となって?木が危機を感じてるのかしら?毎年良く咲きます。そして大量に実を成らします。鳥はあまり食べてくれなくて、そのまま落ちて芽吹くのが困ったところ。

今年は花後にバッサリと透かし剪定をする予定です。

 

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初夏から夏にかけては、涼し気な白や青系の花に主役交代。

 

丁子草の花。ディスプレイガーデンでは初めて咲く花です。花を横から見ると「丁」の字に似ていることから名前が付きました。品のある青で撮影が難しい(´;ω;`)

 

サルビア・ネモローサ「カラドンナ」が咲き始めました。旺盛に咲く品種ですが、どこも大抵日当たりが悪いディスプレイガーデンではあまり咲かず、3年程彷徨っていましたがこの場所が一番合ってそう。

 

青の補色であるオレンジのヒューケラとの寄せ植え。足元のヒナゲシは雑草だけど、敢えて抜かずにおいて。

 

青は黄緑と合わせるとこの上なく爽やか。黄緑のグラスはホルデュームジュバタム

 

梅雨前には青いアジサイも咲く予定で、庭の眺めはよりドラマティックに。

また追ってUPしますね。

 

 

 

歩道のツツジと前庭

Stay Homeが続く今の状況下で、自暴自棄になったり周りに攻撃的にならず、心身共に健康であり続けるには、日々の暮らしのリズムを崩さないことが大事だそうです。

私自身も色々と不安ではあるけれども、リズムを保ちつつ、やるべきことを坦々とやっていこうと思います。

といっても、私は以前から在宅で、大雑把な時間帯で仕事していましたでしょ。それに加え、最近の家族は、ほぼほぼテレワーク化した者、勤務時間短縮&土日出勤の者といった風に、みんなてんでバラバラ。誰一人として決まったリズムで働いていませんので、このごろは本当に曜日が全く分からなくなってきました(^^;

結局、曜日関係なく毎朝早く起きて、家事ルーティンをこなし、9時過ぎには事務所入りする。これでリズムをキープしています。

 

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最近は気温が高い日が増えましたので、晴れていたら起き抜けに庭に出て、朝日を浴びながら深呼吸するのが小さな日課になりました。

その日その日で漂う香りが違っていて興味深いです。

ある朝は、何かの花の香りが立ち込めていました。甘さの中にツンとした感じがあって、これは草花ではなく木の花だ、と思いました。自分が植えたものの香りならすぐ分かりますが、これは自分の庭からではない、ご近所の木かな?歩道のツツジかな?たぶんそのあたりです。たまたま風に運ばれて、うちまで流れてきたのだなぁと。

静かな朝。植物の香りで、感覚が少しづつ目覚めていく感触は、なかなか乙なものです。

 

ディアガーデンのすぐ真ん前にある歩道のツツジは、平戸ツツジという品種。日本中どこにでも植わっていて、5月に濃いピンクや薄いピンクの花を咲かせます。

 

歩道のツツジ越しのディアガーデン。

 

春の前庭は、そんなツツジの花色に合わせて、紫蘭やオキザリスを咲かせています。今年も可憐に咲き揃いました。

前庭はあまりにも狭いスぺ―スなので、閉ざさずに、思い切って通りに開くデザインにしています。道路植栽であるツツジの咲く春は、この通りでは唯一華やかさを感じる季節。そこで前庭と道路植栽をひとつの景観として捉えコーディネートしたもの。

開かれた前庭は街の景観となりますから、自分なりに美しくし貢献したいものです。

 

角度を変えて撮ってみました。

 

花壇のピンクの花たちは、肉眼で見る方が分かりやすいみたい。離れて撮ると、どうも緑に沈んでしまいますね(^^;

もう少し寄って撮ると、こんな感じです。↓

 

ピンクの花が紫蘭。アマドコロやグラス類など混植しています。

 

看板の下はオキザリスが満開です。ブラジリエンシスという品種で和名をベニカタバミといいます。大正時代に帰化したこれまたありきたりの花です。

 

毎年増殖していくオキザリス。縁石のところまで増えて増えて!ここはオキザリスの小道になりそうです。

 

このオキザリスは元々何かの苗にくっついてきたもので、自ら選んで植えたものではありません。

冬の寒い時期に青々と茂ってくれ、夏に他が茂る頃は姿を消します。花も可愛い、雑草除けになるし、世話は要らないのに元気、と一見いいところづくめの植物です。特に気に入っていたわけではないけれど、ツツジとも合うし、そのまま育ててきました。

が、いかんせん繁殖力が半端ない。ウッカリすると他の植物をも埋もれさせてしまう程で、しかも、この頃はテラスの花壇にまで紛れ込んでくるようになりました。

これではいかん!ディスプレイガーデンがオキザリスに支配されてしまう!!!

今年は花後に調整することに決めました。豆粒ほどの球根なので、難しいけれど、思い切って8割処分するくらいの勢いで取り組みます。

ということで、来年はもう少しピンクが減りそうです。

 

 

今津港の植栽デザイン

今週末に植栽工事予定の現場。琵琶湖汽船(株)今津営業所(通称「今津港」)の建築工事は仕上げ段階、そろそろディアガーデンの出番です。

めまぐるしく変わるこの頃の天気、どうかなと気になっていましたが、晴れそうで良かった。

植栽工事は雨でも出来なくはないけれど、仕上げがどうしても荒れてしまうから、本当言うとやりたくない。雨に濡れるのが嫌とかそんな意味ではなく、完璧な仕事をしたい、美しくお引渡ししたいという思いからです。

 

ナチュラルモダンでお洒落に生まれ変わった新今津港。切妻屋根の形に添った大きなガラス窓が印象的な外観です(設計・監理は宮村太設計工房さま、施工は(株)坂田工務店さま)

 

 

老朽化した以前の建屋。それが・・・なんということでしょう!?素敵な建物に大変身~~~。

 

一年前、現場を見に行った時の画像です(※再生しません)昭和ちっくな以前の建物。味がありますね〜。「のりば」って大きな看板が如何にも昭和。

 

今津港のある高島市は滋賀県北西部にあります。市内の大部分を森林が占めており、それらは琵琶湖に注ぐ水の約3分の1を生み出しています。自然豊かで日本ナントカ百選なる景色がいっぱい。今津港はそんな観光の拠点であり、琵琶湖に浮かぶ竹生島・宝厳寺への玄関口ともなっています。

そんな環境の中、どんな雰囲気の植栽が合うのか?植栽場所は出入り口前の細長ーい花壇です。建築家のご希望は、自然風な植栽で、高木数本と手のかからない足元の緑・・・種類は私にお任せで、という感じでした。

それで、落葉高木やミツバツツジ、ヒサカキ、山アジサイなど高島の山にも生息する素朴な低木と、小型のススキ、ハナセキショウ、ギボウシ、タデ科のペリシカリアなど自然風で丈夫な宿根草を植えることにしました。

設計図という程でもないけれど、配置と株数を確認するためにざっとこのような図↓を作成します。

 

自分用の控えです。正式な学名も合わせて覚えたくて。

 

年々亜熱帯化する日本。梅雨は雨期だし、夏は植物も人も過酷すぎる環境に、災害級の台風が去ると、ようやく庭にも平穏が・・・といったところでしょうか。庭を愛でる期間が年々減っている気がします。

それもあって、ここのところ私はよりローメンテナンスな自然主義的な植栽デザインを追求しています。ディスプレイガーデンで実験し、お客様のお庭にも提案したりして、検証中ではありますが、自生種を主にして、あとは自生種由来のものを見栄えするよう少し加えるパターンが出来つつあります。

目指すは「自然の感触を持ちながらも人の美的感覚を取り入れた景色」それは一見地味で、花があるのが庭だと思っている方からすると「花が咲いてない!こんな雑草を植えて!」なんて言われそうですが。風に揺れるようなさり気なさ、スマートな地味深さを味わって欲しいのです。

こまめな手入れや水やりをせずとも、年間通してのボリュームと四季折々の眺めを実現するには、身近で当たり前に生えている自生種が欠かせない。それを如何に素敵に見せるかが考えどころです。

最近では、自生種由来の珍しい園芸種や外来種も手に入るようになりました。見た目はちょっと華やかです。ガーデニングに興味のある方ならきっと「これ何?」って目を惹くんじゃないかしら?でも性質は自生種に近いから育てやすいの。

ではでは、次回は工事の模様をUPします。

 

 

ムック本「小さな家。」

家づくり真っ最中の方、ナチュラルなインテリア好きの方におススメの素敵な本を見つけました。建物と緑の関係性もすっごくいい感じ。参考になりますのでご紹介します。

ページを繰りながら、行きつ戻りつ何度も眺めてはため息。あぁ素敵。これはデジタルではなく紙でじっくり見た方がいいかも。

 

「小さな家。」時をつむぐ、豊かな暮らし(発行:株式会社エクスナレッジ 1,600円+税)

ひと昔前は、少しでも大きな家に住むことが、豊かさの基準の一つでした。けれど、暮らしや住まいの質がよくなったかというと、そうではありません。もう、ものも多く入らないし、家を大きく作ろうという時代は終わりました。これからは身の丈にあった家で、豊かに暮らすことを目指す時代なのです。(序文より引用)

 

延べ床面積48㎡から116㎡の「小さな住まい」の記録

 

小さな家とありますが、掲載されている住まいはどれも狭さを感じさせず気持ちよさそう。共通点は、ライフスタイルに沿った間取りの素晴らしさ、無垢の建具や家具の上品な佇まい、そして視線の抜ける先には溢れる緑、です。

街中であっても、自然を近くに感じられるような暮らし・・・季節や時間で変わる光を楽しんだり、窓外の緑を愛でながら寛いだり、そんなことが当たり前に取り入れられている住まいばかり。背景が素晴らしいのでインテリアも映えるんです。

 

家の中も外も溢れんばかりの緑のお宅。インテリアも素敵ですが緑があると生き生きとして見え暮らしに潤いを感じます。

 

 

私はガーデンデザイナーですから、庭目線で見ますと、

とてもさり気ないのですが、成功の要因として、ご近所の庭や裏山、公園の緑など、借景となりそうな要素を見逃さずうまーく取り込むような窓の切り方や、庭木の配置が伺えます。インテリアと庭の間にもグリーンが配されているので、視線が自然と流れていきます。絵になります。

景色づくりって何気に大事。それがわかる実例でもあります。

 

 

モダンな筧

今日は4年前にお作りしたモダンな坪庭をちょいリニューアルしたお話です。

こちらのお庭は、ステンレスと自然石という異素材をマッチングさせた蹲踞(つくばい)が景色のポイントになっています。

ご存知の方も多いと思いますが、蹲踞とは、茶庭にあって、かがんで手を清める装置のことを言います。本式は役石と呼ばれる石を設置しますが、ここの場合は主に眺めるための場所なので省略しています。一滴の水が作り出す波紋が、どんどん外に広がっていく様子をデザインしました。広がるって縁起がいいことですしね~。

 

まずは直す前の画像を。4年前の蹲踞です。筧は竹製でした。

 

 

筧から出た水は、手水鉢に溜まり、ステンレスの輪を二つ重ねた海(水門)へと自然に流れ落ち、排水されるように作っています。

一般的な筧は竹製が多いです。天然素材なので数年で朽ちていきますから、時々新しくする必要があります。年度末や大事なお客様をお迎えする時など、折々に架けかえて、その清々しさを味わうのが粋というもの。竹自体、安価なものですからね。

このお客様も今まで何度か新しくされていましたが、どちらかでステンレスで出来た筧をご覧になり、こういうの作れないかしら?とご相談がありました。

ステンレスなら、こちらの蹲踞に間違いなく合うし、竹のように朽ちたりしないので、それもいいですね!とお請けすることにしました。

 

古くなった筧を解体。足元に設けた水栓からつないだホースを竹の中に通し水を流していました。

 

さっそく現場で実測、詳細な寸法を決めて・・・と、形はすぐに決まりましたが、ちゃんと使えるような構造を考えないと。

出来るだけシンプルな仕組みで、元々の給排水設備もやり変えることなく、設置自体も簡単で、かつ、何か不具合が起こった時いつでも取り換えられるような装置にしたいと思いました。それが一番きれいに安く作れるからです。

紆余曲折ありましたが、結局、もとの竹の筧とほぼ同じような仕組みで作ることにしました。

次に作って下さる方、ステンレス加工をして下さる鉄工所さんなんですが、最初お願いしようと思っていたところは合わず、次もダメで・・・と、探すのにちょっと苦労しました。

でも色々と尋ねまわっていると不思議と縁がつながるもので、意外に身近で、引き受けて下さる鉄工所さんに巡り合うことが出来ました。

良心的で、とても丁寧に作って下さって、しかも感覚的な話も通じる方で、有難かったです。腕のいい職人さんは、私にとって貴重な存在。出会いに感謝です。

 

鉄工所さんの作業場です。いろんな機械がいっぱいあってカッコいい。仕上げをマットにするか?ちょい磨きをかけるか?迷って試しに磨いてもらっている場面です。完全オーダーメイドなのでこういう細かなことを積み重ねていくの。楽しいよ~。

 

据えるのはそれ程手間でなく、重たくもないので、全て分かっているワタクシが設置しました。

手水鉢との距離をしっかり見極め、水平器を使ってとにかく垂直に!お客様にもその様子をお見せしたので、万が一水漏れがあっても見当はつけられ、何なら自ら補修も出来ちゃう。

やっぱりそういう手軽さは、シンプルな仕組みあってこそ、です。

色々な方に助けていただきながら、お陰様で、頭に思い描いた通りの景色を作ることが出来ました。筧がモダンになったので、蹲踞がまた一段とカッコ良くみえます。お客様にもお喜びいただけたようで良かったです。

 

設置完了。ほぼ計算通り~(^m^

 

プクチャーウィンドウからいい感じに見えてます♡周りに植えた黒竹やインテリアには竹よりもステンレスの筧の方があってますね~。

 

最後に、お玄関先に来春以降咲く山野草や苔を少し植えさせてもらい、その日の作業を終えました。

作庭後4年経ち、庭木や宿根草がこの場に馴染んで参りました。定期的に剪定をされているので、いい感じに保たれています。

ときどき様子見伺いやお打合せなどでお邪魔すると、奥様がいつも趣向をこらしたテーブルセッティングで美味しいお茶をご馳走してくださるの。花もあちこちに飾られていて、庭の植物を切ってきて活けることもあるそうです。南天やモミジの葉をお料理の盛り付けに添えたりと、庭のある暮らしを楽しまれている様子。

作り手として、このようなお話を聞くと嬉しくて、本当に有り難いなぁと思うのです。

 

おもてなしテーブル撮影させていただきました。本当に素敵。

 

庭は、どんな小さな庭であっても、オートクチュール・メゾン並みに、場に合わせて素材を選び形作っていきます。植物もその環境で育つであろう中から、大きさやいい枝振りのものを吟味して植えています。今回のように、世の中に売ってないものをイチから作ることも可能です。

ディアガーデンはそのようなものに、ある意味面白がって挑戦しているので、色々なご要望にもお応えすることが出来ると思います。