お正月の室礼2019

三が日は終わりましたが、松の内ということで、今回は私のブログではお馴染みの「お正月の室礼」記録です。

日本には年中行事という素晴らしい風習があり、私はそれをとても大切にして暮らしているの。室礼とは年中行事の心をかたちにしたものです。

はじめは両親がしていたことや誰かの真似をしながら行っていました。そうして、型の不思議、どうしてその植物を飾るのだろう?といった、素朴な疑問を解いていくうち、神仏や祖先、自然、地域、家族とのつながりや命の有難さをしみじみ感じることが出来ました。

行事を通して、自分が生かされているという実感も得られました。だから変に孤独を感じてひねくれることもないし、日々周りへの感謝の気持ちが増すように思います。年中行事で感謝という気持ちが湧いたのは思いがけないことでしたが、実際そうなのです。生活にハレとケのメリハリが付き、分不相応な暮らしはいたしません。

今年も出来る限り、ですが、丁寧に行ってまいりたいと思います。

ブログで紹介する意味は、やはり多くの方に薦めたい気持ちと、年中行事で使う植物が、実は庭づくりにオススメの植物が多いものですから。日本に昔から生えている植物=風土に合っている植物なので、手間をかけずに育てられます。育てると年中行事のために、わざわざ買ってくるのではなく、庭から気軽に手折って使うことが出来ますしね。植物と年中行事は深い関係なのです。

 

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さて、お正月の室礼。

これは主に歳神様をお迎えするためのものです。玄関に飾る注連縄や松の飾り、鏡餅、お節、・・・それぞれに役目があるのですね。人の為ではない神様の為、と知ると、やはり心の込め方が変わってきます。

以下、我が家の室礼を一部をご紹介いたします。

 

2019年のお飾りは大王松。清らかな白の水引を添えて。シルバーのドアに合わせて、大抵モダンな感じに整えています。

 

玄関の室礼。今年は白っぽいお飾りに合わせて、餅花も白一色、お花も白で整えました。餅花は五穀豊穣を願う飾りです。

 

竹の器に白い蘭とグリーンの実、レモンリーフ、日陰蔓、庭で咲いている椿を活け、新春の清々しい雰囲気を表現してみました。縁起物の亥の置物も添えて。これは頂き物で、とっても気に入ってます。ありがたく飾りました。

 

ダイニングの盛り花は蘭「バンダ」の紫が主役。日陰蔓で間を埋めてみました。うっかりいつもの調子で地味な花色ばかり選んでしまったので、金や水引、扇など飾りお正月っぽく。

 

生け花の脇役で使った日陰蔓は、古事記や万葉集にも登場する植物です。

関西のお正月飾り「掛け蓬莱」によく使われ、その長く這いつたう様は長寿の象徴です。掛け蓬莱にする程長い大物となると、入手困難ですが、いつか飾ってみたい植物です。

入手困難といえば、餅花づくりに使う柳の枝も、たくさんはありませんでした。花屋の店主いわく、昨年夏の台風の影響で柳の木に損傷が多く、細い良い枝が採れなかったそうです。今年は災害がないといいのだけれど。年末はどれにしようか迷う程、たくさんあるといいなって願います。

 

事務所の室礼その1。獅子柚子(鬼柚子ともいう)の飾り。柚子は柑橘類、キツ=吉に繋がり、柚子もこれだけ大きいと大吉ということでお目出度い。そんな「言葉の盛り物」です。

 

事務所の室礼その2。打ち出の小槌、紅白で目出度さを表現してみました。小さな壷は大好きな和田麻由美さん作。

 

今年もディスプレイガーデンで育てている、数寄屋侘助椿、南天、千両、葉蘭などが、室礼やお節に大活躍してくれました。

歳神様にあやかって、縁起の良い品、縁起の良い言霊があちこちに。いつもと違うハレの雰囲気に身も心もあらたまります。こんなふうに緑いっぱい華やかな花々と共に、平和に新年を迎えられたことに感謝です。

 

 

2018年お世話になりました。

2018年もいよいよ大晦日となりました。

一年間無事終えられますこと、お客様、ブログやインスタを見て下さった皆様、パートナーの造園会社様や職人さん、お取引様に心よりお礼申し上げます。また友人や家族には、至らないところも随分と許され支えていただきました。

皆様、本当にお世話になり有難うございました。

際立ったニュースはありませんが、お客様の庭づくりや、ここディスプレイガーデンを通じ、季節ごとの庭の美しさを丹念に感じていく一年は充実していました。

スマホやネットを見ているとあっという間に時が過ぎます。季節を庭と過ごすことは、心に余裕(立ち止まる時間)をもたらせます。生きもの本来の時間に整えてくれると言うべきか。それが精神的に充実した時を過ごすことに繋がるのでは。そんな風に思ったものでした。

 

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さて、お正月迎えのルーティン。

年賀状を出し、お正月飾りを用意し、市場で諸々買い出し。玄関や水回りの掃除を終えて、歳神様をお迎えする準備を万事整えると、今日はいよいよお節の仕込み、とここに到るまでの半月余りは早鐘を打つように過ぎて行きます。

といっても毎年のこと。いつの間にかこれらはルーティンとして、私の中ではなくてはならない締めの作法となりました。

 

錦市場の有次さんでお目出たいデザインの抜型を買いました。どれにしようか迷う程たくさんあります。夫と私、好きなものを色々と物色。これもとても楽しい時間です。

 

お正月飾りは毎年手作りです。玄関にドア飾りと餅花、そして盛り花。事務所のポーチやダイニングにも花を活けます。事務所の中には、毎年届けて下さる縁起物の鬼柚子(獅子柚子ともいう)を有難く飾ります。

庭で咲いている椿と赤い実をつける千両も花活けになくてはならないもの。ボリュームが出るので。

 

今年のお飾りはこんな感じに↓

 

本来は農家の五穀豊穣を願う小正月の飾りである餅花。我が家ではその形を借りて招福の祈りを込めて毎年飾っています。

 

玄関のお飾り。大王松と裏白、餅花の余り、水引などをさっぱりとシンプルにまとめました。

 

なんとか30日に間に合いました。

 

お正月飾りは飾る部屋や場所によって、それぞれ違う風に作りました。玄関は、餅花を白一色で作ったのがきっかけで、白っぽいシンプルなイメージで統一。

実は昨年も白だけの餅花にしようとして、でも飾ってみると何だか寂しく見えて、結局紅白にして満足していたのですが、今年は潔くかっこよく白が気分でした。(といいつつ春まで長く飾るものなので、途中紅色を足すかもしれません)

 

小さな家ですが、こんな風に植物をあちこちに配して、歳神様をお迎えします。そして、その美と生命のパワーを目いっぱい感じて、新しい年を迎えたいと思います。

皆様もどうぞよいお年をお迎えくださいませ。来年もよろしくお願い致します。

来る年がどうか平安でありますように。

 

2018年私的総括

2018年の仕事納めをして、細々とした迎春の準備をしつつ、行く年に思いをはせています。

今年もいつもお世話になっている顧客の方々のお仕事ベースに、新規のお客様や久しぶりにご連絡いただいた方とも、色々な庭づくりを経験できました。皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

 

県外のお仕事。更地の段階でご依頼をいただき、打合せや工事の立ち会いに何度も通い、今春完成したとっても大きなお庭です。庭の管理にも一部関わらせていただいるので、いつも気がかりな存在。

 

上のお庭、設計段階で模型も作りましたっけ。

 

また今年西日本では、地震や、大雨による土砂崩れ、台風と大きな災害が続きました。被災者の方々には一日も早い日常をとお祈り申し上げます。

災害の少ない滋賀県ですが、台風21号の被害は甚大で、いまだ一部修復工事が続いています。ディアガーデンにも修理のご依頼があり、貴重な経験をさせていただきました。

こんなことは二度と起こって欲しくはないけれど、今度もし何かあっても、適格に対応できると思います。

 

ディスプレイガーデン今年の夏の様子。葉っぱのフォルムで見せる植栽、丈夫な品種のみで魅せる植栽、新宿根主義の庭への実験です。夏はなかなか涼しげに見えました。

 

春には、ディスプレイガーデンで、ローメンテナンスな新・宿根主義の植栽の実験をしました。この植栽の雰囲気は、なかなか素敵でした。

植物が自立してくれると大成功だったのですが、半分くらいは支えがないと倒れてしまったのが残念。来年は配置換えをしたり、植物を選び直したりして、ブラッシュアップしたいと思います。

 

市内にある教林坊というお寺で香道体験。香りで癒されて、知的なお話も聞けます。

 

プライベートでは、日本の伝統文化に益々傾倒。習字のお教室は3年目。そして香道を体験もしました。日本人だから、やっぱりとてもしっくりくるので、この傾向は来年も続きそうな気がします。

 

さて、来年の庭づくりは、どのようになりますでしょうか。今年の経験を生かせそうな事案に心を躍らせています。

 

散り紅葉 

師走らしく慌ただしい日々が続いています。

お陰様で色々なプロジェクトに加えていただいており、一つづつ丁寧に丁寧にと言い聞かせながら、でも締切りがタイトなので(何故?!全部厳しい T_T )、息急き切って設計する毎日。

そんな中ほっこりさせてくれるのは、やっぱり庭の景色です。今年のモミジはとても鮮やかに紅葉してくれました。

夜が明ける静かな時間、出先で、お茶の時間、夕暮れ時、そんなちょっとしたときに季節を感じると、仕事に忙殺されずに、我を取り戻すことが出来るように思います。

仕事中は息を詰めたり逆にハァとため息をついたり。でも庭を見ているときは、息が深く一定なことに気付きます。余裕がない自分から少し余裕を感じる自分へ。そんな切り替えスイッチが庭のどこかに付いてます。

 

12月2日。紅葉まっ盛りの頃のモミジです。

 

美しーい(๑>◡<๑)

 

夜はライトアップするので、また一味違った眺めになります。今はクリスマスっぽくイルミネーションライトも飾っています。

 

風が強く吹いた日の次の朝。真っ赤な葉っぱが今度は足元にも。

 

同じ色の葉っぱは二つとしてありません。この微妙な色合い。本当にきれい♡

 

 

シマススキやアジサイ、ムラサキシキブなどは黄色くなります。赤だけじゃないところがいいんです。ツヤツヤの葉っぱは常緑低木のヤブコウジ(斑入り)。これは冬の間も緑を楽しめます。

 

すっかり葉っぱを落としきるまであと数日。それまで落ち葉掃きはしません。

落ち葉を堪能します。

 

落ち葉が集まれば、つい作ってしまう♡

 

理想は「落ち葉の絨毯」ですが、さすがに1本ではそこまでなりませんね。まぁご近所のことを考えると絨毯を作るわけにもいかないかな。街路樹だって落ち葉対策のために紅葉もそこそこに切られてしまうご時世です。

世知辛い?それとも?

 

京都のイチョウ並木は堂々と葉っぱを散らしてた。

 

私の感じるところを言うと、落葉樹はまだまだ嫌われもののようです。こんなに美しいのにね・・・。

小さな庭先から意識改革を起こしていけたらいいなぁ、と思います。先日提出したお庭のプランにもモミジ、ちょっとだけね、入れちゃいました~(*´д`)o

 

 

紅葉の見頃とクリスマス飾り

11月の最終週、ディスプレイガーデンのモミジが真っ赤に色づきました。

 

テラスのシンボルツリーとして植えたイロハモミジが紅葉の見頃です。

 

猛暑だった今夏、水遣りやミノムシ・イラガ退治に精を出したので、これだけ元気な葉っぱが残せました。葉っぱがなかったら紅葉も見られませんからね~。まさに実りの秋。うん、よく頑張ったワタシ!なんてひとり悦に入っております。

このテラスはLDKの窓と接しており部屋にいながらにして紅葉狩り気分を堪能できます。特に日差しを受けると赤がより一層鮮やかに見えて美しい。

手前味噌ですが、こんなに純粋で美しいものがすぐ傍にあるって、やっぱりいいなと思います。せわしない暮らしの中で、四季折々、庭にどれだけ心を清められたかわかりません。

 

リビングから

 

ダイニングから。紅葉を愛でながら頂き物のお菓子でお茶の時間。地元の有名菓子店たねやさんのオリーブ餅とこれまた全国的に有名なチョコたまごです。たねやさんのお菓子はほとんど食べましたがオリーブ餅は初めてです。オリーブオイルって何にでも合うんですね。意外といけます。チョコたまごは種類豊富で飽きない美味しさ。

 

さて、ディアガーデンでは、ただいまクリスマスワークショップ開催中。

庭で育てた植物など自然素材でドア飾りを作っていただく催しで、今年でもう7回目になります。

 

今年のスワッグは全体をミスティグリーンでまとめたナチュラルなデザインをご提案。昨日のお客様の反応では「これまでで一番自然なデザイン」とのことです。

 

このイベントに合わせて11月の初め頃から準備を進めてまいりました。今のディアガーデンは、ドアはもちろん事務所にもクリスマス飾りをして、一足早いクリスマスムードに包まれてます。

毎年来てくださる方もいるので、飽きないよう楽しんでいただくために、少しづつ変えてしつらえているつもり。

そんなディアガーデンの様子を今日はチラ見せ。まだ来られていないお客様もいらっしゃるからね。

 

ミニツリー。ここ数年はシルバーに白のオーナメント。今年工夫したのは置き場所。鏡の前に置いてダブルキラキラ☆させてみました。

 

本棚にもデコレーション。オーナメントの中では一番好きなベツレヘムの星と松ぼっくり。それに庭で育てている柊木犀の枝をシルバーのスプレーで着色したものを合わせました。これに気づくお客様いるかな?

 

昨日はたくさんのお客様が見えて本当に賑やかになりました。皆様それぞれちょっとづつ個性的で素敵なスワッグを仕上げられましたよ。

ワークショップは12月2日(日)まで続きます。お客様に楽しんでいただけるよう頑張ります!

また終了後にレポート書きますね。

 

 

こぼれ種の強さのワケ

この頃は雨の日が多く、庭に出ることも憚られる間に、秋の花が咲き進んでいました。ヤブランやフジバカマ、秋明菊などです。

 

ディアガーデンの駐車場。敷き並べた瓦と秋の花。手前から紫の花ヤブラン、白い花ユーパトリウム。

 

この白い花はこぼれ種が育ったもの。元の株は2m程離れた場所にあります。ヤブランとヒューケラの間にいると気付いた時には、もう既にいい感じに育っていたので、そのままにしました。

その株がいま満開。意図しない所に出現して、それが思わずナイス!と言いたい場所。こうして見ると、ヤブランの紫とヒューケラのオレンジを柔らかに繋いでいることがわかります。

しかも!元の株より元気で、たくさん咲いていて、こぼれ種って強いなぁと改めて思いました。

 

横から見るとこんな感じ。

 

こぼれ種は強いって、ガーデナーなら経験からそうお感じになられているのでは?なぜ強いと感じるのだろう?

このユーパトリュームの元株に出来た種は四方八方に散らばったはずです。しかし、その種の全てが発芽するわけではない。何を条件に発芽するのかと言えば、種の遺伝子が、ディアガーデンの土壌に合うように変わりつつあるものが、より発芽しやすいのではないかと思う。芽吹いたあとに、生長する確率が高いから。

買ってきた種を撒いた場合は、多くはF1(ハイブリッド)といって、一定条件下で育てれば見本とされる株になるように人工的に操作された種ですが、苗床に撒いて発芽したものの中から、大きく色よい丈夫そうな葉っぱを付けたものを選んで、少し大きくしてから庭に移植します。

その苗はこの庭で初めて根を張る訳です。決してその土壌に適したものではありません。一方こぼれ種は既に馴染み色々情報を蓄えています。その違いは大きいと思います。だからこぼれ種から成長した株は強く感じるんだと思います。

 

こぼれ種から育ったユーパトリウム「チョコラータ」。最新の分類ではアゲラティナ・アルテシマというらしい。香りはないけれど落ち着いた葉色と自然な花が好き。

 

話を少し戻して、F1の種の2代目は、当然ながら、もとの見本のような形にならないものも出てきます。

このこぼれ種から成長した株も、恐らくF1の2代目です。見本から見ると劣性形質かもしれません。こういうバラツキが個人の庭で起こるのはあまり問題にならないのですが、生産農家さんだと困るのです。だから種苗会社からF1の種を買い続けなければなりません。人工的に操作したF1の種から出来た作物を長期間食べ続けると、人体にどんな影響が出るのか?そこが気になるところです。

そんな中、昔ながらの固定種を大事にしようという流れが起きています。形や成長スピードはバラバラなので手間がかかるけれど、風土の味がするというか、滋味豊かな野菜を作ろうとする農家さんや種苗会社さんもあるのです。

私達消費者が出来ることは、それを買って応援することしかありません。一般的に買えない場合も多いので、こういう事情を少し気に留めて置かれて、出会ったときに買う、そこから始めましょうか。

 

秋名菊の一番花です。中国原産で大昔に帰化。自生種といってもよいかと。花はこんなに可憐なのに、これもこぼれ種や地下茎でめっちゃ増えます。どんどん抜いてます。欲しい方に差し上げます。

 

庭の場合は、自生種以外がこぼれ種で増えていく方が、環境上どうなのか?という方が問題。このユーパトリュームは別名「西洋フジバカマ」日本の自生種ではありませんから、私の本来の庭づくりからするとゲスト的な扱い。だからいくらここの土壌に適合したからといって、これ以上は増やすつもりはないし、近所の道端で芽吹いているのを見たら抜くと思います。

自生種は外来種に淘汰されやすい傾向にあるので、ガーデンデザイナーとしては、そこんとこ神経を配らねばならないと思っています。なぜ自生種が外来種に追いやられるのか?そういう論文もありますが、それについてはまた改めて取り上げたいと思います。長くなっちゃうのでね。

種の世界は奥深く、ハマるとかなり面白いです。多種多様な方法で命を繋げているんだなぁと感心します。

 

 

ディアガーデンの動画を作ってみました 

夏の疲れが変なところに出て、ウダウダと治らず右往左往しているうちに、何とはなしに・・・ブログの更新が空いてしまいました(^^A

生活や仕事には全く支障のないものなので、誰も気付かなかったとは思います。あとは日にち薬ってな感じで軽く思っていたのですが、その期間がえらく長くて、気持ち的にしんどかったです。思い返すに、夏の間そんなに疲れてたっけ?と自覚が全くないので困ります。今はお陰様で元に戻りましたが、こんな丈夫な私でも不調をきたす程です。今年の夏は相当酷だったのだなぁと。

皆様もそんなことはありませんか?

無理をしている自覚はないかもしれませんが、季節の変わり目ですからね、労わって下さいね。

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そんなウダウダ中、唯一熱中していたのが動画作りなんです。撮り溜めていた画像の中から選りすぐって、ディアガーデンの庭ーディスプレイガーデンーの四季を動画にまとめてみました。

このサイトのサイドバーに、その動画を何気に仕込んでいます(^m^ (PCやタブレットの画面だと右側に表示されています)

 

育てている植物の紹介やそれぞれの場所の解説、庭づくりへの思い、マジカルな瞬間などなど、ギュッギュッと詰め込みました。同じ場所でも季節が違うとかなり雰囲気が変わるところが面白いです。

時間にして2分55秒。結構あっという間です。

ディアガーデンを良く知る方も、初めての方も、きっとお楽しみいただけるのでは。この動画をきっかけに、豊かな庭のある暮らしの一歩を踏み出していただけたらと思います。

では、早速ご覧ください!↓↓↓(注:BGMを付けましたので音が鳴ります)

 

 

動いている庭を見ていただくのもいいなぁと思いましたので、不定期になりますが、また動画を作りたいです。よろしければチャンネル登録をお願い致します。

ブログはまた近日更新しますね。

 

 

緑視率とは?パフォーマンスが最も向上する値

久しぶりに事務所の本棚を整理しました。最近ほとんど見ていない本や洋書、雑誌、古いカタログ等々かなり処分して、めっちゃスッキリ!

本棚は、小さな事務所なのでね、床面を空けたくて、壁付にしてもらいました。ご覧のように↓浮いている感じです。天井近くにはガラスが入っているので、光が差し、抜け感もあります。

一応、目いっぱい詰めても大丈夫なように作ってもらってますが、なるべく軽くした方がいいかなと気を付けています。いまどきはインターネットでカタログの閲覧や画像検索が出来ますし、SNSでも海外の庭とかすぐに見られますから、以前に比べ必要数は減りましたね。別の部屋にまだ本棚があるので、そちらに置けますし、図書館も利用しています。

 

片づけ後です。随分スペースが空いて取り出しやすくなりました。植物をたくさん飾っています。

 

見たところ、本棚のような?飾り棚のような?また新しい情報が入る予定のスペースには、グリーンや思い入れのある小物、実用的な雑貨などを飾っています。

この本棚の下がワーキングデスクと書庫になっていて、立つと資料にすぐ手が届くという訳です。座ってPCで作業しているときでも、見上げると植物がふわーっと垂れさがっていて、なかなかいい感じです(^^*

 

天井までの空きスペースにはポトスを飾っています。柔らかな光が入るせいか、元気に育っています。

 

「癒しのツボ」と呼んでいる石で出来た小壺。いつでも手に取れるところに飾っています。持つと意外とズッシリ。スベスベして気持ちいいの。(この壺について書いたブログもあります。画像をクリックするとリンクします)

 

CDのスペースにシュガーパイン。小さな鉢でも目の高さに置くと存在感が出ます。この本棚は下に空間が広がっているので垂れ下がるタイプの植物がよく合います。

 

ディアガーデンの事務所には、この本棚以外の所にもグリーンや季節のお花が飾ってあります。私が座っている場所から、右を見ても左を見ても上を見ても、何かしら植物がいます。振り返ると窓で、そこからは前庭のアオダモや街路樹のクスノキ、その他育てている様々な植物が間近に見えます。

こんな風に適度に植物が視界に入るオフィスにしたのは、単にお洒落に見せたいとかではありません。植物好きが高じて、いつの間にか家中に繁殖しているというのもありますが、本来の目的は、リラックスして自分の能力を最大限に引き出すため、更には、ここに来られたお客様とより良いコミュニケーションを取るため、なのです。

ところで皆様、「緑視率」って言葉、聞いたことがあるでしょうか?

 

本棚の下のスペース。その時によって植物の種類は変わりますが、置き場所はだいたい同じ。

 

人の視界に占める緑の割合のことを「緑視率」と言います。

国土交通省が平成17年8月に発表したデータによると、緑視率25%以上で、人は「緑が多い」と感じ、緑視率が高まるにつれ、「潤い感」「安らぎ感」「さわやかさ」などの心理的効果が向上する傾向が見られるといいます。随分前から緑視率という言葉はあったのですね。

その緑視率と人が感じるストレスの関係性を明らかにしたのが、豊橋技術科学大学の松本博名誉教授を中心とするグループ。緑視率10~15%の環境にいる時に、人のストレスが最も減り、パフォーマンスが最も向上するという。このデータに基づき、オフィスに植物を取り入れる取り組みが始まりました。

更に緑視率以外にも、わかってきたことが様々あります。

例えば、

  • オフィスの場合は、人の近くに緑があり過ぎると逆にストレスを感じ、仕事の効率が下がってしまう。多ければよいというものではないのです。
  • 時間的変化もあります。まず始めに拒絶反応が出て、そのあと好転反応が現れます。
  • 植物の種類によっても効果に差が生じる。
  • 視線が下だとネガティブな思考が強くなり、視線が前方の直立状態だとストレス耐性が強く、比較的ポジティブな思考でいられることから、植物の配置によっても感じ方は変わるのでは。

そして面白いのは、

  • フェイクの植物だとわかると、ストレス低減効果がなくなる。

これは植物に限った話ではないと思います。どんな物でも偽物ってわかったらやっぱりテンション下がりますよね。もし、5つ星ホテルでフェイクグリーンが置かれていたら、ゲンナリすると思うなぁ。夢や癒しを提供されていたり、自社製品は本物ですごく自信がある!という企業様は、避けられた方が賢明かと。

今のフェイクグリーンは、ひと昔前に比べると種類が増え、質感もUPしてます。空気を浄化する機能までついている商品もあるくらいです。本当に凄いです。でもね、それを見てまず思うのは「良く出来てるな~」です。おばちゃんはね、覚めた目で見ちゃうから。

フェイクと分からなければ。肉眼で見て質感が分からない位高いところに飾る場合は、フェイクでの代用もアリかなぁとは思います。

 

吹き抜けの空間に作られたディスプレイスペース。気軽にいける場所ではないので、フェイクグリーンでと、建築家さんから依頼がありました。この位離れているとフェイクかどうか分かりにくいので良いかと思います。ちなみにこれは赤のニューサイランのフェイクです。

 

たぶんフェイクを選ばれる方は、ポスターを飾るのと同じような感覚で選ばれているのではないかと思います。生きた植物の世話をすることの方がストレスになるのでしたら、本末転倒ですしね。

確かに育てるのは大変かもしれませんが、自分で選んだ植物を自分で育てると、これまで述べたような効果が更にUPするというデータもあります。植物の気に包まれる感覚を肌で感じていただきたいです。

 

さて、企業様には、是非取り入れていただきたいオフィス緑化。まずはよく使う会議室を緑化してみるというのも面白いと思います。緑を置くことで、コミュニケーションが良好に進みますので、いいアイデアが出たり、短時間で意見がまとまったりする可能性があります。

また、気軽に取り入れてもらえそうな事例としては、スタッフにその日の気分で好きな植物を一鉢選んでもらい、デスクに置いて仕事をしてもらう、というのはいかがでしょうか?

オフィスのインテリアに合う植物や鉢カバー、虫の発生しにくい土など、細かなご提供ができます。

 

スタッフがみんなが使うスペースを緑化する、きっといい反応が起きるに違いありません。(画像提供:㈱パーク・コーポレーション)

 

ディアガーデンには様々なアイデアがあり、ブレーンもいるので、実現のお役に立てると思います。

 

 

庭とずっといい関係でいること  

昨日は新規のお客様と事務所で打合せ。ディアガーデンの前庭を見て下さったことがきっかけで、お庭づくりのご相談にいらして下さいました。

前庭は道路に面してオープンに作ってあるので、前を通ると嫌でも目に入ります。ひょっとすると、植物や庭に興味のない方には見えていないかもしれませんが、お好きな方は、車で通り過ぎる一瞬の間でも、見て下さっているようです。

看板は一応あるけれど、看板よりも看板の役目を果たしてくれている前庭です。ディスプレイガーデンは小さな庭がいくつかありますが、この前庭は公共性のある庭なので、特に念入りに世話をしています。

季節ごとに色々な表情を見せるよう設計しているつもりで、愛情もたっぷり込めています。それを汲んでくれたのか?こうして時々お客様を連れて来てくれます。ってか、現在、地元のお客様はこの前庭を見て来られる方ばかりです。

私の苦手な営業を庭がしてくれてる。前庭よ、サンキュー(T_T)ウルウル

 

毎朝簡単な掃除と手入れをして、苔と一年草だけ水遣りします。夏場は特に朝夕の打ち水も欠かせません。歩道までしっかり清めてます。通りがかりの方にも目で涼んでいただけたらと思います。

 

いま盛りなのは、三尺バーベナ(バーベナ・ボナリエンシス)です。1m近く細い茎を伸ばし、その先に紫の丸い花を咲かせます。か細い茎は意外と強く、折れても曲がっても花を咲かせます。繁殖力の強さから見ても、まるでコスモスのような植物です。来年どこから芽を出すか、ちょっとドキドキ。

たくさん植えているグラス類と共に、少しの風でそよいでくれて、動きのある前庭になってます。

 

日照り続きでも、涼しげな顔で咲いている三尺バーベナ。

 

白いジニアは、日当たりが悪いので、ひょろひょろと儚げに咲いています。後ろのペニセタム・ジョメイニクから面白い穂が出てきました。

 

猛暑つづきの今夏、夕立もなく、本当に一粒の雨も降らないけれど。3日ほど留守にしていても植物たちは大丈夫でした。この安心感は私を自由にしてくれます。庭を愛しながらも、庭に囚われることなく、暮らしたいのです。こうなるには、ある程度時間もかかるし、植栽デザインに工夫が必要です。

異常気象の中、そして自分も年を取っていく中、あなたと庭がずっといい関係であり続けるには何をすべき?それは庭のある場所、その方それぞれに答えは違うでしょう。

是非一緒に考えさせてください。

 

 

避暑地で庭めぐりー1

先週は、2日間の県外出張のあとお休みをいただき避暑地へ。長野県立山~安曇野周辺で、束の間のバカンスを楽しんでまいりました。台風接近のため、予定を少し切り上げて戻ってきたものの、しばらく事務所を留守にしていたので、ブログも長いこと滞ってしまいました。

色々書こうとしていたことがあったのですが、とりあえず旬のネタ、旅先での庭めぐりのことを数回に分けてお届けします。

プライベートな旅行でも、素敵な庭や景観、有名な公園や美術館などの施設は必ず訪れるようにしています。色々な庭を見ておくことは、仕事上欠かせませんが、昔から私にとってリラックスするものといえば、緑の景観、アートやかっこいい建築 なのです。

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さて、最初は「LaCASTAナチュラル ヒーリング ガーデン」について。

こちらは、オーガニック植物を活かしたナチュラル化粧品「ラ・カスタ」を製造及び販売をされているアルペンローゼ(株)様の工場に併設されたお庭です。4月下旬から11月上旬の期間限定で公開されており、入園には事前予約が必要です。

作庭されてから10数年経つとのことで成長した木々、自然感たっぷりのメドウ、そしてガーデナーによってきめ細かなお手入れをされた花壇、それぞれがバランスよく配置され、とっても癒されるお庭でしたよ。

マブチ目線で素敵だなと思った点についてや、選りすぐりの画像をお楽しみいただければと思います。

 

エントランス。ブランドのロゴがデザインされたアイアンのゲートがふわりと開いています。

 

ドアを飾るハンギングバスケットの完成度の高さ。これを見るだけで、庭への期待は裏切られないと確信。

 

訪ねたのは最終受付時間ギリギリの16時前。ちょうどいい時間帯に着くことが出来ました。

というのも、庭が素敵に見える時間帯は早朝か夕方。朝夕の斜めからの光が美しく植物を照らしてくれ、庭が魔法がかって見える時間帯なのです。夏場は特に、日中は暑すぎて、見て回るだけで疲れるということもありますし、早朝は入園できませんので、夕方がベストでした。

それに閉園前でたまたまでしょうか。ガーデナーさん達以外は誰もおらず、貸切状態で回ることができラッキーでした。ちょうど水撒きが始まる時間帯で、濡れた葉からは香りが一層強く放たれていましたよ。

 

淡いレモンイエローのジニア。夏の草花たちの最盛期です。

 

信州っぽい!白樺の林。小道の脇には桔梗や鬼百合が咲き乱れて。

 

ファクトリー前のメインガーデン。水色に見えているのはプールで、その周りに季節の花々を集めたボーダー花壇とよく手入れされた芝があります。

 

夏らしいホットカラー

 

こちらはシーズンガーデン。ホットカラーから徐々に涼しげな青と白のコーデに変わって。

 

ラ・カスタの製品にも使われているエキナセアはこの庭のシンボルフラワーなんだそう。免疫力を高めるハーブとされ、健康食品や治療薬、ハーブティーに使われます。

 

はじめて見たお花フロックスの「クリームブリュレ」という品種。落ち着いた花色。

 

ディアガーデンでも育てていたり、お客様のお庭にも植えた植物がいくつかありました。

バーベナ「ボナリエンシス」やアジサイ「アナベル」、グラス「パープルファウンテン」、ジニア各種、サルビア・ネモローサ「カラドンナ」、トラノオ、スカビオサ、エキナセア、ルドベキア、などなど。

これらは丈夫で育てやすく、花壇のアクセントとなったり雰囲気を作ってくれたりするのでオススメです。

花々の咲き乱れるボーダー花壇も見事でしたが、私が惹かれるのは半分自然にかえりつつあるメドウガーデンや、大きく育った低木たちの群生。自分でもこんな風な景色が作れたらなぁと思います。

 

グラスの一部を刈りこんだ小道がナチュラルでいい感じ。広い芝生があれば、一部分このようにしても素敵。

 

ハマナスの実。とっても美味しそうなオレンジ色でした。花にも負けない鮮やかさ。

 

だんだん日が傾いてきて、素敵な光が差し始めました。

 

なんて綺麗なオレンジの光!

 

花々に触れ、その姿や木漏れ日を愛で、植物の香りを感じ、鳥のさえずりや水音、葉擦れの音を聞き、喉が乾いたら清らかな湧水も飲めるという、まさに五感で癒されるお庭。

こういう風にお庭を保つには、本当にしっかりとした理念が必要です。会社のトップからメンテナンス方々までが同じ意識で維持管理に向き合う必要があります。ガーデナーさんに少しお話を伺うことが出来ましたが、かなり細かな作業まで手抜かりなくされているようでびっくりしました。さすがプロです。

入園料は大人1,000円となっていますが、恐らくそれだけで維持管理費用が賄われているとは思えません。だから余計にアルペンローゼ社の植物に対する強い思いを感じられました。「植物が持つ生命力と癒し」を実際に体感してもらいたいというサービス精神、更には植物由来の自社製品への自信も感じました。

庭を作ることは出来ても、美しく維持管理し、何年も続けて庭を成長させていくこと。それを、人に見てもらって満足していただけるレベルでやるのは大変なことです。建物のように掃除すればいい、美しく整えればいいだけでなくて、生き物だから、育てないといけない。しかもこの異常気象の中で、です。理想や理念なしには決して出来ない仕事で、大変なことが十分すぎる程わかるからこそ、それを目の当たりにしたとき感動するし、そんな一生懸命さは人だけでは決して作れない風景を作り出すと思います。

個人邸での庭づくりが縮小していく中で、植物の癒しを求めようとすると、やはり頼りになるのは公共の緑や庭になるかと思います。こういう癒しの庭がひとつでも多く残ることを祈ります。

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次回は大いなる自然の景色と宿の素敵な場面、等々書きたいと思います。