京都市京セラ美術館の建物探訪記

先日、京都市京セラ美術館に行って来ました。

前回のブログでは展覧会の様子を。今回は建物についてです。

昔から美術館という場所自体が大好きで、パワースポットのようにも感じているワタクシ。非日常的で飛びぬけて素敵なその空間に身を置くだけで、不思議と癒され満たされるのです。だから全て味わい尽くしたい。展示だけでなく建築までもじっくりと鑑賞してしまいます。

振り返ればこれらの経験は、ガーデンデザインをする上で血となり肉となっているように思います。もはや美術館は私の人生から切り離せないものになりました。(何と大袈裟な!笑 でも本当のこと)

過去ログでもいろんな美術館記事を書いております。ご興味のある方はサイトのサイドバーにある検索欄で「美術館」と入力して探してみてください。ざっと30は出てくると思います。旧seesaaブログを合わせると60近くあるかもしれません。

 

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さて、京セラ美術館。

以前は京都市美術館だったところです。2017年に50年間のネーミングライツ契約を京セラ(株)と締結。スポンサーを得て大規模な改修工事が行われました。

工事中は何度も前を通り、どのように変わるのだろうと楽しみにしていたのですが、オープン後2年も行けないでいました。パンデミックのせいもあるけれど、無理をしてでも見たい!と思う展覧会がなかったのが本音です。建物は逃げないので、そのうち行く気になるだろうとのんびり考えていました。他にも行くべき美術館はありましたしね。

 

京都市京セラ美術館。改修工事が始まったのが2018年1月で、翌年10月に竣工、リニューアルオープンは2022年5月のことでした。建築家青木淳、西澤徹夫氏のよる。青木氏は現館長。

 

建築の見所の一つは、なんといってもファサード。元々あった前広場を掘り下げ、ガラスをはめ込んで出来た新しい空間「ガラス・リボン」でしょう。

レンガにガラス、直線的なラインに対して流動的なライン。素人の私でも分かりやすい対比ですが、それにより、実際は以前とさほど変わらないのに、とても新鮮に映ります。

ガラス張りの効果は絶大で、全体を引きで見ると、どっしりとした建築が浮いているように見えるから不思議です。このデザインを実現する技術力も凄いんだろうな。

 

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中に入ってみると、壁は恐らく塗り替えられているのでしょうが、モールディングやタイル、窓枠、古いガラス、階段の手摺りなど、古き良き時代を思わせる意匠はそのまま。

そこに極々控えめにモダンテイストを加えたという感じで、元のデザインをとてもリスペクトされているんだなと感じます。

 

ここは談話室。元々の意匠がそのまま残されています。天井が高くて窓や照明が本当に素敵。家具はこれで合ってるのかな?

 

 

中央ホール。照明が変わっていたけれど床や天井は前と同じ。新しい動線として階段が追加されています。紙で作ったかのような軽やかなデザイン。

 

以前と大きく変わったのが動線です。

メインエントランスが地下になって、奥の日本庭園まで一直線に伸びる軸線が新しく設けられました。シンプルで機能的だし「抜け」があってとても素晴らしいと思いました。前は内部がいまいち分かりにくく薄暗い印象でしたので。

改築に当たり「この美術館に埋め込まれていた軸線を引き出そうとしました」と青木氏はおっしゃっています。

 

中央ホールを少し進んだところ。レトロとモダンテイストが融合してカッコいい。扉の向こう側、ガラス越しに日本庭園が見えるところも素敵です。

 

メインエントランスから真っ直ぐ進み突き当たる場所。ガラスがはめ込まれ、中からこんなに解放感ある眺めが楽しめます。庭も作品のひとつ、まさに屏風をひろげたよう。

 

建物と庭というのは、このように一体化してこそ価値があると改めて感じました。

いくら立派な庭でも、室内からその景色を取り込めないと魅力は半減してしまいます。

以前のお庭は建物の裏と言う感じで、ガラスがはめ込まれたところには確か重い扉があったような。中から見えたかどうかもはっきり覚えていませんもの。新しくなって庭がようやく生きたように思います。

見せ方って大事。庭が分かっている建築家っていいよね~。

 

元々あった日本庭園。七代目小川治兵衛が関わった言われています。東エントランスから出て散策できます(一度出たらまた正面に回らないと入れません)。そんなに広くありませんが東山まで視線が抜けて気持ちいいお庭です。

 

藤棚もあり見頃を少し過ぎたころでした。良い香りを堪能。

 

池のほとりに番いかな?2羽の鴨が寛いでいました。すぐ近くに人がいるのに慣れているのか逃げる素振りもありません。あまりに動かないので置き物のよう。ウトウトとお昼寝中でした。

 

最後に美術館の隠れたお楽しみ。それはミュージアムカフェです。

美術館に併設されたカフェって、大抵お洒落で静かなので大好きです。展覧会の余韻を楽しむのにはピッタリな場所。私は必ず立ち寄ります。

こちらのカフェは新しく作られたスペース。メインエントランスのすぐ脇にありますが、奥まったところにあるので、入館者の出入りは案外気になりません。

 

鑑賞したあとはミュージアムカフェで寛ぐのが定番です。半地下でガラス越しに前広場や平安神宮の大鳥居が見えます。京都の食材を選んで使っているようです。私は京もち豚のローストポークを挟んだホットサンドをオーダー。美味しかったですよ。

 

新設された建物東山キューブの屋上。この日はあいにくの曇り空でしたが、それでもこの景色。新緑の山々が見えて爽快でした。

 

このさき何度も訪ねそうな美術館。

斬新な企画展を期待しつつ、その折にはまたゆっくり建物探訪したいと思います。

皆様も機会があれば是非行って見てください。

 

 

京都市京セラ美術館「兵馬俑展」へ

京都市京セラ美術館で開催中の「兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~」を見てきました。

この先中国に行きたいと思うか?分からないので、向こうが近くに来てくれたこの機会に、ひとまず好奇心を満たそうと出掛けたのです。

 

大規模な改修工事を終え、2020年リニューアルオープンした京都市京セラ美術館。

 

春秋戦国時代 秦の始皇帝の陵墓から出土した副葬品や、漢王朝時代のものが展示されています。

死後の生活が困らぬように、また安泰を願い、あらゆる道具類、魔除けの品など埋葬されました。その極めつけが兵馬俑です。私が想像していたより一回り大きくて凄い迫力でした。兵馬俑は埋葬時に彩色されていたそうで、再現ビデオを見ると、色合いがとても鮮やか。瞳も描かれていたのでより人間っぽかったです。

春秋戦国時代というと紀元前3世紀ごろ。日本では弥生時代に当たります。始皇帝陵には馬も含め俑が8000体以上埋まっていたというから驚きです。他の時代の兵馬俑はもっと小さかったようなので、始皇帝は特別な感性と権力の持ち主だったのだろうと想像します。死んでもなおこれだけの兵を装備するとは一体どんな心境だったのでしょう。独特な死後の世界観が感じられ、共感は全く出来ませんがとても興味深かい展示でした。

目玉の兵馬俑のコーナーは一番最後。なんと撮影可能という太っ腹対応でした。ここに感想と共に一部掲載します。

 

兵馬俑がこんなに間近に!なんと190cmもあるんです。等身大に作ったと書いてあったけれど、兵士だから体格がいいのかしら?胴がすごく長いのも妙なんだけど。頭部以外の造りは結構大雑把でした。一体一体顔が違うのは実在の兵士をモデルにしたとか。現代にもこういう顔の人、いそうですね。

 

手前に写っている像は本物。奥に並んでいるのは一回り小さく作られたレプリカです。いろんな武器を持っていたみたいでポーズがちょっと違ってる。馬の像もあります。これが2700年前のものだなんて。

 

この展覧会は静岡、名古屋、東京と巡回するそうですよ。実際見られたらきっと驚くと思います。

 

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京セラ美術館に来たからには、同じ岡崎エリアにある細見美術館にも寄らねば。

琳派好きな私は以前から細見美術館を贔屓にしていて、これまで何度も来ています。久しぶりに酒井抱一の「桜に小禽図」に会えて、貸し切り状態でじっくり鑑賞出来ました。

私にとっては抱一の描く世界がこれ以上ない眼福。平和で風雅で粋でモダンで刺激的。争いごとなど全く及ばない世界です。

 

推しの絵師酒井抱一の絵も所蔵しておられる細見美術館。只今「神坂雪佳展」開催中。大抵空いていてゆっくり鑑賞できるのでおススメです。

 

パンデミックが始まった頃は、美術展は軒並み中止になったり、開催されても出掛けにくかったりして、残念なことが多々ありました。

しかし、チケットを日時指定して事前購入出来たり、入館者数を制限できたり、色々と新しい仕組みが生まれプラスの面も。兵馬俑展のようなメジャーな展覧会でも、ゆったり見て回れるのは嬉しい変化です。

GWは流石に混むかなぁ?チケットを事前に購入すると、優先的に入れてもらえます。

次回のブログは「京都市京セラ美術館の建物探訪」です。

 

パリの蚤の市へ

本日はディアガーデンから1kmほど離れた旧市街地へ。目的はco-minkaで開催中の「パリの蚤の市vol.4」です。

フランスの風を感じたくて、初日に合わせて訪ねました。

 

「co-minca」にてアンティークショップ、フラワーショップ、スイーツショップの3店舗で「小さなパリの蚤の市vol.4」が開催中。18日(月)迄です。

 

こちらのお店は駐車場がありません。でもすぐそこだし晴れていたので散歩がてらテクテク。開店時間を10分ほど過ぎたころに店内に入ると、なんと、もう沢山のお客で賑わっていました。

こういう催しって早いモノ勝ちだもんね。

 

antiquenaraさんのディスプレイ。フランスのもの、日本のもの、色々あるみたい。何に使おうが想像しながら見て回ります。

 

アンティークショップや骨董店には、具体的に何かを探して行くときと、ただ出会いを求めて行くときの2パターンがあります。

今回は特に探しているものはなかったので、どんなものが置いてあるのかなと軽い気持ちで見ていたのです。

店内を2周して殆どは食器関係と把握。でも、布やフレーム、鏡、花器など、インテリア関係も置いてあります。antiquenaraさん曰く、買い付けに半年近くかけられたとか。コロナ禍で海外とのやり取りは大変なご苦労もあったかと思います。

途中アンティークフレームに目が留まりましたが日本製でした。予算もあるし、折角の機会なのでフランス製のものをと思い直し眺めていると、好物のピューターの器を発見しました。

私、何故だかピューター(錫)製品に目がないの。経年変化で変わる色合い、加工がしやすいのでお洒落なフォルムのものが多いし、金属だけれど人の手のぬくもりを感じるというか、そういうところが好きなのです。

そういえば以前のブログで、錫の盃洗ちろりをご紹介しましたよね。

 

戦利品を持ち帰って。紙袋にもちょこっとParis。

 

1900年代初めのものらしい。歪みもないし状態はいい。シンプル過ぎず、されどゴテゴテもしてなくて、ちょっと和っぽい雰囲気もあって、うちに飾っても馴染むかなと思いました。

テーブルのセンターピースとして花を生けたりスイーツを盛ったりしても良さそう。(あまり持っていませんが)アクセサリーを入れても映えそうだし、何も入れずそのままチェストの上に飾ってもいいかも。色々と想像が膨らみます。

 

フランスのピューターの器をゲット。ひとまず庭の花を生けてみました。白山吹と菫です。

 

ようやく経済が動き出したこの頃、以前のように骨董市も開かれるかもしれません。

楽しみだな。

植生観察とデザインの原点を確認

気が付けばもう10月。

晩秋に予定している工事の準備をしつつ、来春に向けての案件もいくつか動きはじめ、何となく気忙しい日々を過ごしております。

先日は出張で久しぶりに長野県へ参りました。とあるショールームの造園設計のためです。

広い敷地には素敵な建物が建っており、それ以外の部分はほとんど白紙の状態です。お客様のご要望は少なく「後は全てお任せします」とおっしゃいます。最近こういう風に言って下さるお客様が増えて、有難いような~難しいような~。植物や庭のことはよく分からないので「任せます」とおっしゃるのですが、その真っ直ぐなご信頼と期待感たるや・・・かなりのプレッシャーです。

今回の打ち合わせでは、いくつか可能性をお伝えしつつ漠然としたビジョンを掘り起こし、方向性を決めて参りました。

ご期待にお応えするべく力を尽くさねばと思います。

 

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他府県で庭を設計するときは、念のためその土地に合う植物を調べたり、その土地に行けるのなら何が育っているのか観察します。隣県ならほぼ変わらない植生も、エリアが変わると若干違ったりするからです。

観察する場合は、移動中の車窓からや個人邸の庭は通りから。時間があれば、公開されている庭園や観光公園、美術館の庭などを訪ねます。

長野県へは壮大な自然に魅了されて、これまで公私合わせると十数回は訪れておりますが、設計の仕事は久しぶりなので、今回改めて、仕事をする場所に程近い松本市で植生の確認をして戻りました。

街中を歩くだけでも、関西では馴染みのない木が普通に植わっていて「へぇー」です。例えば街路樹がカツラだったり、生垣はイチイが圧倒的に多い、等。逆に馴染みのある木が普通に育ってるのを確認すると安心材料になります。

雑木の庭がある「松本民芸館」にも立ち寄ってみました。

 

松本民芸館の門

 

門から一歩足を踏み入れると、見上げる程のケヤキやブナの木。そして足元に様々な雑木が植えられています。

広さは10m×20m位?(適当です・・・)で、木々の他は園路が見えるだけ。まさに用の美というか、とても簡素な庭です。圧倒的な緑に包まれ、鳥の囀りだけが心地よく響いて、何とも気持ち良い空間。ここにいる鳥たちはここが好きなんでしょうね。声がものすごく大きく感じました。

モミジ、ダンコウバイ、クヌギ、クロモジ、ニシキギ・・等々、植えられた木々をメモしつつ散策しました。見知った木が多かったことは良かったです。

 

門と建物の間にある庭。すっきりとしたデザインの、でも味のある園路が2方向に延びており散策できます。

 

土蔵造りの美しい建物に国内外の民藝品がゆったりと展示されています。照明や家具、活けられた花々も美しいこと。

 

ここは、元は、民芸店のオーナー故丸山太郎氏が、柳宗悦氏の民芸運動に共鳴して集めた日本や世界の民芸コレクションを収蔵した私設資料館だったそうです。

展示品の面白さ、そして建築に使われている素材、間取りやディテールに、故人のこだわりが見えてきます。

(民藝品について感じ入ること多々ありましたが、長くなるので端折ります。またいつか)

建築と庭の雰囲気がとても合っていると思いました。

 

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長野県はギリギリ日帰りできる距離ではありますが、往復9時間近くかかる移動が身体に堪えるであろうことは、経験より想像できました。

それで今回は一泊させてもらい、翌日午前中いっぱい植生観察に費やして戻ることにしました。

宿は、泊まれる民藝「松本ホテル花月」さんを予約しました。

 

松本ホテル花月さん。松本城へ徒歩5分の場所です。打ち合わせを終えホテルに着いたのは夕方。ライトアップされた外観が美しい。

 

松本ホテル花月さんは、大正ロマンあふれる洋館に松本民芸家具を配した粋なシティホテルです。2016年にリブランドオープンされていて、建築設計は永山 祐子氏、インテリアデザインは濱川 秀樹氏によるものだそうです。

ロビーが超絶素敵でした!

まだあちこち緊急事態宣言中の頃だったので宿泊客はまばら。素敵な空間を長い間独り占めしつつ、ここでもまた観察してしまいました。

 

松本民芸家具が配された重厚なロビー。民藝品がセンス良く飾られて。

 

家具に合わせた壁の色、タイル、照明、天井仕上げ、窓・・・全てがマッチしていてため息です。それぞれの素材の存在感は確かにあるのに出過ぎずバランス感が絶妙。落ち着きます。

 

このタイル、陰影がいい感じに出でて好きだなぁ。ホテル向いの建物の外装にも使われていました。

 

お部屋も松本民芸家具でコーディネートされいて、簡素なのですが十分。大人の雰囲気でした。

直前予約だったのでビジネスホテル並みのお値段になったのにもかかわらず、宿泊客が少ないということで、一人だけどツインルームにアップグレードまでして下さいまして、なんだか申し訳ない気分。でも有難かったです。

Bluetoothスピーカーが置いてあったのも嬉しくて。静かな音楽を流してリラックス出来ました。

 

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民藝は「無心の美」「自然の美」「健康の美」そして「用の美」と表現されます。

暮らしの中で使われることを考えて作られ、使われることによって輝く、そんな美を言うそうです。それは私のデザインの目指すところでもあります。用途に即したデザインでないと経年変化に耐えられないと思うからです。

今回の出張は、改めて自分のデザインの原点を確認できた良い機会でした。

 

 

誕生日月間なので。

梅雨明けしたと思ったら猛烈な暑さ到来。

急な暑さは例年のことながら、身体が慣れていないせいか、造園工事の現場に立っていると頭がボーッとして「暑い暑い」ばっかり言ってしまいます。

水分をガンガン摂ってもトイレに行かなくて済むくらい汗をかきます。日陰に居られないこともあり、職人さん共々熱中症に気をつけて作業をしています。

 

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さて、7月はワタクシの誕生日月間。

長らく入荷待ち中の品が幾つかあって半ば諦めかけていたのですが、誕生日に合わせてくれたかのように?入荷の知らせが届きました。

それで、今月ばかりは少し散財を許そうかなと。

そのひとつがOFFICINE UNIVERSELLE BULYの水性香水「サモトラケのニケ」。フランスの著名な調香師さん達が、ルーブル美術館所蔵の代表的な作品にインスパイアされ香りを創作した期間限定商品のうちのひとつです。

以前、お店で試して以来気になっていた香りで、久しぶりに香水をつけてみようかなという気持ちになりました。

 

Buly京都BAL店のエントランス。和の佇まいが素敵です。

 

縄暖簾をくぐるとガラリと雰囲気が変わって重厚なインテリアが迎えてくれます。ここはフランス!( オフィシャルサイトより画像をお借りしました)

 

『サモトラケのニケ」とは、前220-前185年頃に作られた大理石彫刻で、翼のはえた勝利の女神ニケが空から船のへさきへと降り立った姿だと言われています。エーゲ海サモトラキ島で発見され、現在はルーブル美術館の「ダリュの階段踊り場」に据えられています。「ミロのビーナス」と共にルーブル至宝の双璧。ご存知の方も多いでしょう。

大きな翼が特に印象的で、力強さと優美さを兼ね備えた理想の女性像。

Bulyのニケは潮風に乗って運ばれたかのような爽やかで高揚感ある香りです。奥に塩っぽさが感じられるのが初めての感覚で、それが今の自分の気分にぴったりハマりました。

 

包装も素敵で。フランス語で誕生日おめでとうって書いてあります。スタッフの方が丁寧に書いて下さるカリグラフィー文字が美しい。

 

包装紙を剥がすと箱にもカリグラフィーで書かれた文字が。

 

手の平に収まる大きさ、ずっしりしていますが、握りやすいので使いやすい。クラシックなデザインのボトルはドレッサーのポイントになります。

 

水性香水って、アルコールが入っていないのでたくさん付けても全然くどくならないところがいいです。髪にも吹き付けたり、なんだったら寝る前に纏ってもいい位しつこくないの。香りの変化はほとんどなく5時間程で消えます。

香りの刺激が脳に伝わるまでの速さは1秒かかるかかからないか位速いらしく、気分転換やストレス解消に役立てたいです。

 

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また一つ年を取ることは余り嬉しくないけれども・・・。

色々な経験が積み重なって今の私があることは確かだし、昨年の自分より少しはマシな人間になれているような。

それに、これまで健康に過ごせているのは、丈夫に生んでくれた親のお陰なので、感謝をせねばと思います。

 

 

シンビジュームの花、桃江さんのこと。

 

何年か越しでシンビジュームが咲きました。

いただいたのはもうずいぶん前。幾度となく枯らしそうになりつつも何とか生きていた株が、ようやく花芽をつけた時、とても嬉しかったな。

この鉢がある場所に来るといつも「可愛い、可愛い」と言いながら花を見ています。ガーデニングって何年やっていても、花を咲かせることが出来た時は新鮮な感動が味わえますね。

昨年夏しょっちゅう液肥を遣っていたのが効いたみたいです。水遣り毎にうすーく混ぜていました。これまでも液肥は遣っていたつもりでしたが、全然効いていなかったよう。

濃さより回数かなと思います。

 

品種は分かりませんが、丸い花の形や優しい色合いが好きです。癒されます。

 

 

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話は変わって。

今朝の新聞で、美術家の篠田桃江さんが亡くなられたのを知りました。

107歳・・・あぁとうとう。

訃報の記事を読んで一番にそう感じ茫然としてしまいました。何だかずっーとおられるような気がしていたので。

作品やエッセイ、時折出演されるNHKのドキュメンタリー番組などを拝見するだけでしたが、私の憧れの方でした。まだまだ描きたいと思われていたでしょうが、天寿を全うされましたよね。清々と天に昇られたんじゃないかと思います。

彼女のお言葉で色々と書き留めている中から、ひとつご紹介します。

用を足していない時間というのは、その人の素が出ます。その人の実像は、何もしていない状態に表れます。でも、何かをやるときになったら、こういうこともできる、ああいうこともできる、という可能性を持っています。

人はいつも何かに対応しているというのでは、一種の機械です。ただ、何かの用を足しているにすぎません。無用の時間、用を足していない時間を持つことは、非常に大事なことだと思います。

仕事が少ないとき、漠然とですが、投資だと思って色々とやっていた自分を励ましてくれた言葉です。

彼女を偲んで、エッセイを読み返してみようと思います。

 

 

久しぶりに雑誌見てますーCasa BRUTUS特別編集版

ふらりと寄った本屋さんで目に付いた雑誌。

今秋発売された Casa BRUTUSの特別編集版です。

  • 美しいキッチンと道具。
  • 【完全版】杉本博司が案内する おさらい日本の名建築— マガジンハウス 編

これは手に取ってじっくりと眺めたい。雑誌を買うのは久しぶりです。

 

どちらも好物です。

 

おさらい日本の名建築 のトップには「妙喜庵 待庵」が掲載されています。言わずと知れた千利休作とされる現存唯一の茶室。国宝です。

待庵はお隣の京都大山崎にあり比較的近いので、行って見てきましたが、とにかく狭く暗い印象だけが残っています。もう10年以上前になりますか。

いくつかある小窓は開いてなかったような?記憶が定かではありませんが、躙り口から覗くと最初は洞穴を見るが如く真っ暗でした。「怖っ」と思ったことは覚えています。

ここでは座って過ごすより他なく、囲われているから相手の息遣いまで聞こえそう。想像するに、180cm近くあったといわれる利休と一緒となると、結構な威圧感を覚えるのでは?なんて。

そして本物の侘び寂びの雰囲気って、今にも自然に戻ってしまいそうな程、素っ気ないものだなぁと感じたものでした。

そんなことを思い出しつつ雑誌を眺めています。

杉本博司氏のセンス、写真、とても素敵です。

 

料理は苦手。出来ないくせに、いやだからこそ助けてくれる道具に興味があります。少数精鋭の道具を揃えたキッチンに憧れます。

 

夜、ソファでブランケットにくるまってお洒落雑誌を眺めている時間が至福です。

すぐにウトウトしてしまうのですが。

 

 

 

 

モダンなモルタル製ボウル

新しく誂えたモダンなモルタル製のボウル。

無機質で静かな佇まいがとても気にっています。

 

 

何かを盛ってもいいし、そのままでもオブジェになります。

直径30cmほど、持つとずっしりとしていますが過剰に重くもなく、丁度いい大きさです。

 

事務所のカウンターに飾りました。

 

すべすべの肌、でもピンホールや色むらなどもあって、それがいい味になっています。

 

実はこれ、連休中に夫と一緒に作りました。というか、私は口で言うだけで、作業したのはほとんど夫です。

現場で使わなかったセメントの小袋(4kg)、そのまま物置きに放置してると、そのうち袋が劣化して変に固まってしまいそう。処分したくて、時間が出来たら何か作るつもりだったのが、ようやくです。

 

型枠になる大小のプラスティックボウルを用意。セメントを練るバケツは後始末しやすいようにビニール袋で覆っておく。

 

材料は手近で揃うものばかりで工程もシンプル。意外と簡単に出来ます。

まずは型枠。お気づきでしょうか?このボウルの型枠、実は洗面器です。ダイソーで買いました。1回打設したら多分もう使えないかも。だから100均で十分かなと。

最初はキッチン用のボウルがいいと思っていましたが、実際に見ると、注ぎ口がついていたりと変に工夫されていて使えません。プレーンなデザインでセメント4kgが使い切れるちょうどいい大きさ、しかもサイズ違いがあるのが、洗面器だったという訳です。

本当言うと、もうちょっと円錐に近いシュッとした型が良かったのだけれど、そんな都合良く手に入りませんよね〜。

 

ボウルの裏面に少しだけ台が付いていました。この形が残るのが嫌でサンダーで削り取っているところ。

 

上手く型が外れないと、割れたり表面が荒れたりします。

今回は念のため、型枠の表面に離型剤としてチェーン専用の潤滑油(CRE 「チェーンルブ」)を薄く塗っておきました。青い色をしていますが、仕上がりに影響はありません。

結論から言うと、気持ちいくらいスムーズに脱型出来まして、もしかしたら離型剤がなくても外れたような気もします。

 

セメントを練る。配合の目安は袋に書かれてあります。今回は4㎏に対して水900cc入れました。若干シャバシャバ気味。手が荒れるので必ずビニール手袋着用して。

 

大きな方の型にセメントを流し込み、小さな方の型で挟む。圧で浮いてくるので砂利で重石をします。置いたときに安定するよう底は厚めにしつつ芯を合わせて据えるのがちょっと難しい。

 

1日経って脱型。するんと型が外れて気持ちいい。芯があまりズレていなくてホッとしました。このあと縁のガタガタとざらつきをサンダーで整え、少し乾かして完成です。

 

ガーデンデザイナーが鉢じゃなくて何故ボウルを作るの?と言われそうですが。

セメント系の鉢は、アルカリ中和処理も必要で多少手間がかかります。それに、お洒落な既製品がたくさん出回っていますから、敢えて作る意味がないように思いまして。その点、セメント系のインテリアボウルはあまり見かけないなーと思って。

 

画像ではドライフラワーを置いています。エアープランツや(直接ふれないようにして)苔玉を置いてもカッコいい。季節の室礼などにも利用できそう。

 

 

 

日本人に人気の美術館ランキング2020(トリップアドバイザー㈱選)

美術館が大好きなワタクシ。今年、楽しみにしていた展覧会は、コロナ禍、軒並み延期もしくは未定に。年始めは「今年もいろいろな美術展を回って感性をチャージします!」なんて息巻いていたのにな。

美術館好きは、旅先でも必ず1館は訪れる程なのですが、それも今年はひとつも行けていないのは・・・まぁ仕方ありませんね。

それでも現在、ほとんどの美術館は、予約を前提に見せていただけるようになりました。恐る恐るですが、感染対策をしっかりして!そろそろ行ってみようかしら。

なーんて考えている折、たまたま、トリップアドバイザー(株)による「旅好きが選ぶ!日本人に人気の美術館ランキング2020」を見ました。

過去1年間にトリップアドバイザー上に投稿された口コミをもとにランキングされています。ざっと抜粋しますと。

 

1位:ポーラ美術館/神奈川県箱根町(

2位:大塚国際美術館/徳島県鳴門市

3位:足立美術館/島根県安来市(

4位:松本市美術館/長野県松本市

5位:ミホ ミュージアム/滋賀県甲賀市(※)

6位:大阪市立東洋陶磁美術館/大阪府大阪市

7位:ひろしま美術館/広島県広島市

8位:国立新美術館/東京都港区(

9位:十和田市現代美術館/青森県十和田市

10位:三鷹の森ジブリ美術館/東京都三鷹市

11 位 大原美術館/岡山県倉敷市(※)

12 位 東京都庭園美術館/東京都港区

13 位 MOA美術館/静岡県熱海市(

14 位 横須賀美術館/神奈川県横須賀市

15 位 富山市 ガラス美術館/富山県富山市

16 位(初)地中美術館/香川県直島町

17 位 箱根彫刻の森美術館/神奈川県箱根町

18 位 根津美術館/東京都港区(

19 位(初)佐川美術館/滋賀県守山市(

20 位 国立西洋美術館/東京都台東区(

 

なるほど。メジャーなところに混じって地方の味のある美術館がランクインしているところがニクイ。皆様の贔屓の美術館、もしくは行ったことのある美術館はランクインしていましたか?

このベスト20の内、私が訪れたことがある美術館を数えてみたら、9館ありました。(※)印の美術館がそうで、ブログを書き始めて以降に訪れたところは、備忘録兼ねて記事にしています。seesaaブログ時代の回も混じっていますが、リンクを貼っておきましたのでよろしければ。

 

根津美術館内の庭園。都心に広大なスケールの庭があり驚きます。この静けさたるや、素晴らしい。

 

美術館はその展示もさることながら、建築や庭園、非日常的でありながら品のある空間、落ち着いた雰囲気にも強く惹きつけられます。ずっといられる、ここに住みたいと何度思ったことか。

ランキングで注目すべきは、滋賀県の美術館が2館も選ばれていることです。住んでいる者としては、なんだか光栄です(笑)

佐川美術館は近いので、過去何度も行っていて、ブログで取り上げたのはナント4回。自分でもビックリですが、大好きな美術館なので。中でも紹介記事的な回のリンクを貼っています。

 

水庭に浮かぶモダンな建物の佐川美術館。琵琶湖を模したようなヨシが生茂る庭もあり。日本画家・平山郁夫先生、彫刻家・佐藤忠良先生、陶芸家・樂吉左衞門先生の作品を収蔵。ユニークな視点で開催される企画展も楽しみ。

 

そしてそして、

5位のミホミュージアムですが、本来なら春に開催予定だった特別展がようやく、ようやく、ようやくーーーっ、9月1日から予約形式で始まります!

この日を待ってました~(´;ω;`)ウゥゥ

事前予約制による秋季特別展
MIHO MUSEUMコレクションの形成:日本絵画を中心に

 

早速予約したのは言うまでもありません(笑)コロナ対策を万全にし感染に気を付けて行って参ります。

それはそうと、ミホミュージアムへは、これまで何回も訪れているのに、未だブログには書いていませんでした。あれ?何でかしら?今度は書きますね。

 

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コロナ禍の旅行は、各々のお考えにもよると思うのですが、私自身はまだ心から楽しめる雰囲気ではなく、行けません。

これから行けるとしたら、東京都庭園美術館と地中美術館に行ってみたい。東京都庭園美術館は、行こうとした時ちょうど改装中で諦めたので。

このランキングを見ながら、夢を膨らませています。

 

新春若冲詣&2020年見たい展覧会

久しぶりに若冲に会ってきました。

琳派贔屓なワタクシ、今年初めての美術鑑賞が若冲とは、何とも嬉しい♡

京都の若冲とゆかりの寺-いのちの輝き-

 

高島屋京都店で開催中です。2月は大阪店、3月は日本橋店、4月は横浜店と巡回。

 

出展の半分弱は、行きつけの美術館である細見美術館の所蔵品なので、再会を喜びながら鑑賞しました。何度見ても見飽きることはありません。

名刹古寺を訪れずともその所蔵品を一気に観られたことや、若冲が下絵を描いたとされる版画を観られたことが良かったです。特に版画はねー、黒背景で超モダン。やっぱりめちゃめちゃカッコいい。これだけでも一見の価値あり!です。

生き物や自然を描くことが多かった若冲ですが、今展覧会では仏画や人物画も多く見応えありました。特に「釈迦三尊像」はその大きさと緻密な描写、色彩の豊かさ、もう全てにおいて圧倒されました。

 

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さて今年もいろいろな美術展を回って感性をチャージします!

近場で興味のある展覧会をいくつか、備忘録も兼ねてご紹介します。

 

  • 来月ハルカスに行くかもしれないのでついでに見るかも。話題になってる展覧会です。あまり興味はないけれども怖いもの見たさ的な。

カラバッジョ展」 あべのハルカス美術館:2019年12月26日(木)- 2020年2月16日(日)

 

記念展は「杉本博司 瑠璃の浄土」。リニューアルした建築デザインや庭園、庭園中に展示される硝子茶室「聞鳥庵」(ベネツィアやヴェルサイユ宮殿での展示を経ていよいよ日本初上陸)を見るのが楽しみ。

 

  • その杉本博司氏関連で細見美術館で開催予定の表具の展覧会。いつか自分の書を表装する時のために数寄者杉本氏のセンスを学びたい。

飄々表具 -杉本博司の表具表現世界-展」:2020年4月4日(土)- 6月21日(日)

 

  • 地元で2番目に好きな美術館MIHOミュージアムで、何年ぶりかしら?若冲の「象と鯨図屏風」に会えるかも?!

MIHO MUSEUMコレクションの形成-日本絵画を中心に」:3月14日(土) – 6月7日(日)

 

  • 昨年10月にオープンした嵯峨野の新名所・福田美術館。まだ行けていないので桜の頃にでも。若冲詣は続くよ、どこまでも!

若冲誕生 〜葛藤の向こうがわ」:3月20日(金) – 6月21日(日)

 

うーん。今年もやっぱり日本美術に偏りそう・・・(-“-)