晩秋の眼福、教林坊の散りもみじ

師走に入るのに合わせたように気温が下がり、ついに大好きな秋が終わってしまうのだなぁと残念に思うこのごろ。

色鮮やかな紅葉もピークを過ぎて、いまは散りもみじの見頃です。

秋の名残りを探して、夕暮れ時に教林坊に出掛けました。

こちらはディアガーデンからは車で15分ほど。同じ市内にある天台宗の古寺で、小堀遠州作とされる名勝庭園は紅葉の名所です。

この前に来たのはコロナ前で香道体験の時だから・・・3年ぶりかな。近いのでたまに訪れていますが、夕暮れ時は初めて。わざわざこの時間に合わせたのは、ライトアップしたお庭を見たかったからです。

 

本堂へと進む小道で、苔むした石に舞い落ちたモミジの葉。見上げていた時とはまた違う風情ある景色。

 

山門をくぐり、山に向かって緩やかに上る園路を進むと、そこは朱に染まる別世界が広がっていました。まさにレッドカーペットです。

いつきてもこちらのモミジの美しさには圧倒されますが、秋から冬の狭間の散りもみじは、侘びた感じもして、俗世のしがらみを忘れさせてくれるような美しさです。

 

このお庭は回遊式。山の急こう配を利用して作られており、かなり上から眺められるのが魅力です。瓦屋根に積もる落ち葉も絵になりますね。

 

このお寺は長い間、見捨てられていた歴史があって、それが木にとっては都合が良かったのかもしれません。お陰で自然に伸び伸びと成長しています。

山裾にあるので、日が当たり過ぎず、土もいいし、山から流れてくる沢が庭を巡っていて、湿度も十分。散った葉は、湿り気を帯びるとしばらくは美しさを保ちますので、このような真っ赤な絨毯になるわけで。

開発された住宅地で、モミジを植え育てても、こうはなりません。

ここにくるといつも感動、自然への憧れ、嫉妬、・・・そんな気持ちが湧いて来て、何とも複雑です。

 

日暮れの書院。脇には小堀遠州作の庭だけに?水琴窟もあります。ここで香道体験した日が懐かしい。

 

この日は木曜日でしたが、撮影目的で来られている方、観光バスで来られたであろう方々が多数おられました。

来るたびに駐車場は大きくなっており、そこには他府県ナンバーがずらりと並んでいます。

近所過ぎてピンとこないのですが、SNS効果でしょうか?若い方も結構多くて、こんなに小さな集落の入り組んだところにまで紅葉狩りに来られるんだなぁと驚いてしまいます。

 

書院のインテリア。掛け軸のように見立てた窓です。季節によって景色が変わる掛け軸、ですね。

 

そうこうしているうちに夕闇が迫ってまいりました。

もしも一人でここにいたら、結構怖い時間帯ですが、この日はワクワクしかありません。

17時をまわるころ、照明が一斉に点灯。

残っている葉に照明が当たって、より一層赤く染まると、まるで木が迫ってくるような感じがします。

眼福です。

 

茅葺の書院とライトアップされたモミジ。きれいだ~。

 

 

ライトアップは自然にはない照らし方。太陽も月も上から降り注がれるもので、下からはありません。自然現象で敢えて探すなら、反射とか照り返しのような感じなので、非日常なのです。だから私たちはドラマチックに感じるのですね。

ひとつだけ気になるのは光源が丸見えなところ。

こういう自然な場所ですと、わざとらしいのは間違いなくて、しかも光量が大きいのでウッカリ見るとめちゃめちゃ眩しく感じてしまうのよね。そこ修正したら、もっと素敵になりそうです。

 

巨石を用いて鶴亀を表現する素朴かつ豪快な庭。照明が怪しいまでに紅葉を照らして。この日のベストショットかな。

 

ディスプレイガーデンのイロハモミジも半分ほど葉を落としました。

全部落ちるまで散りもみじを楽しんで、年末まとめて掃除しようと思います。

芽吹きからずっと私に喜びを与えてくれたモミジ。最後はコンポストの材料となります。

教林坊のお庭の散りもみじもきっと山や庭に返されるんだろうな。

 

クリスマスドア飾りに 存在感抜群のガーランド

クリスマスアドベントが11月27日(日)にスタート。

以前お知らせしましたように、今年は業務上の都合で、クリスマスワークショップの開催を見送り、代わりに材料キットのみをご提供しました。

お陰様で、材料キットはアドベント前に完売し、ご購入いただいた方から「来年はワークショップしてくださいね!」とのお言葉を頂戴し、申し訳ないやら有難いやら、です。

期待されているなんて、自分では思いもよらず、来年は何とか開催できればと考えております。

そんなわけで、例年ならワークショップの準備として、11月初めにクリスマス飾りを始めるところ、今年は何にも飾れていない状態・・・。

アドベントに入るのを機に、ドア飾りだけでも作ることにしました。

ベースは庭で育てているレイランディの枝。材料キットの残材も勿体ないので使い、ドイツトウヒの松ぼっくりだけ買ってきて、あとは在り合わせ。そんな適当な材料なんですけれど、何か新しいものに挑戦できないかなと試行錯誤の結果、素朴だけど存在感抜群のドア飾りが出来上がりました。

 

 

スワッグにしてはながーい、でしょ?

これはガーランドというものです。

綱状になっていて、クリスマス飾りとして欧米ではもっと長くして、ドアや窓とか暖炉の周り、階段の手摺りなどを装飾することが多いのですが、こんな風に短めならスワッグみたいにドアにも飾れます。

壁にかけてもいいし、テーブルセンターにしても素敵です。

紙で作るガーランド(誕生日にHAPPYBIRTHDAYのロゴ、フラッグなど)の方がイメージしやすいかもしれませんね。用途は同じなんですが、針葉樹の葉で作ると、俄然、クリスマスっぽくなりませんか?

 

クリスマスガーランド。スワッグより存在感がありますね。実際見るとすごいボリュームです。

 

ガーランドの作り方はリースと同じ。土台がリング状か棒状かの違いだけです。

初めて作ってみて、束ね方にちょっとしたコツはいるなと感じましたが、特別なテクニックは必要ありません。

材料キットの残材は、ほとんど20cmもない切れ端ばかりで、スワッグとしては役に立たないし、売り物にもなりません。けれど、ワイヤリングすればガーランドのポイントとして何とか使えます。ゴミにせず上手く活用できてよかったと思います。

 

緑のレイランディの葉に、残り物のブルーアイスとユーカリがアクセント。オーナメントはガーランドの長さにあうよう長い松ぼっくりを合わせました。

 

迫力満点のガーランド、次のクリスマスワークショップに提案してみようかな。

スワッグよりは若干難易度は上がりますけれど、挑戦したい方はいらっしゃるでしょうか?

 

+++++++++++++

 

さて。

ガーランドを作ったあと、コロナワクチン4回目を摂取しました。

副反応が心配だったので、それまでに仕事や諸々、できることは片付けて置こうと予定して、結果、正解!

やっぱり、しっかり熱も出て、解熱剤のお世話になりました。

でも3回目に比べると、まだマシだったかな。今日は回復したので、ブログを書いています。

引き続き体調管理に気を付けて、師走を乗り切りたいです。

 

 

442年ぶりの天体ショー。皆既月食&天王星食

昨夜の皆既月食はamazing!でしたね。

皆様も楽しまれましたか?

私が住む滋賀県近江八幡市では、欠け始めた時間帯は雲の切れ間から眺めるといった生憎の空模様。それも結構な雲の量でやきもきしていたのですが、有難いことに、皆既月食以降は良く晴れて、赤銅色のお月様を眺めることが出来ました。

ちっちゃな望遠鏡が家にあったのが意外と役に立ちました。お月様はクレーターまで良く見えたのですが、残念ながら天王星の方は全く分かりませんでした。

それでも今回の天体ショーは442年ぶり、次は322年後と聞きますから、そこは雰囲気で。

そう。星のめぐり合わせの不思議を感じつつ眺めていました。

 

ちょうど皆既月食が終わるころ、すこーし光が戻り始めた瞬間をとらえたもの。なんて神秘的な月なのでしょう!

 

この↑画像は、書の先生からいただいた画像で私が撮ったものではありません。

先生の旦那様が天体望遠鏡を使って撮影されたそうです。しっかりと月の表面の様子まで撮れてて凄いなぁと感動しまくりでした。

折しも、いま書の課題が月の歌で。

「さ夜中と 夜は深けぬらし 雁が音の 聞こゆる空に 月渡る見ゆ」(柿本人麻呂歌集)

秋の夜長、月を眺めながら物思いにふけっている、という内容で色々なシチュエーションが想像できる歌です。

こんな風に、例えば昨夜のような特別な夜ならば、月を見ながら何か詠んでさらっと散らし書きにする・・・などという風流なことを古の人はするのでしょうね。

月だけでなく、月の歌も大好きなので、私もいつか詠んでみたいです。

 

+++++++++++++

 

さて、年末に向かって一年を締めくくる大事な時期ではありますが・・・

11月はまだ気持ち的に切羽詰まっていない感じがして、出歩きやすい気候でもありますし、皆様はきっと楽しい計画を立てておられることと思います。

私は遊びではないものの、出張で県外へ、書のお教室で京都にと、滋賀を離れる予定は割とあるので、ついでにちょこっと楽しめたらなぁと期待しています。

 

 

秋の夜長 灯火親しむべし

台風14号のあと、一気に秋めいた感じ。

猛暑日でないのは3ヶ月ぶりくらいでしょうか?「暑さ寒さも彼岸まで」などと申しますが、本当にそのように。

どうにか体調を崩さず夏を越せたという安堵感と、まだまだ台風シーズンなので(15号が接近中ですね)警戒心もあるし、でも大好きな秋を迎える高揚感もあって、色々な感情が湧いているこのごろです。

冷房なく過ごせるようになって、夜も寝苦しくなくグッスリ・・・あぁ、なんて快適なんだ!!!こういうのをずっとずっと待って耐えていたのです。

「暑さ寒さも彼岸まで」には、困難なことであってもやがては終わりは来る、辛抱していれば事態は好転する、といった意味合いもありますものね。

 

台風14号で所々茎が折れてしまったバーベナ・ボナリエンシス。同系の葉色のミツバハモゴウ「プルプレア」を添えて秋のテーブルフラワーにしました。今の庭の風景そのものです。

 

さて、これからはどんどん日暮れも早くなり、夜の時間が長くなります。

夜の時間をどう使おうかな?自分をどう癒してやろうかな?などと考えるのがこの時期の愉しみです。

まずは夜の自分時間を少しでも長く作るために、最近やっていること。それは夕食をごくごく軽めに済ますこと。

あとは寝るだけだから、腹五分くらいに抑えたとしても、成長期でもない中年夫婦には何の支障もありません。

元々は体重を減らしたい、それに、食品の値上げ分くらいは節約できるかもと、夫にも相談して始めたことでした。でもこれが意外と、家事の手間が減るというか、料理も後片付けもパパッと済んじゃうので、自分の時間が増えるし、精神的な余裕も生まれる様に感じています。

消化の負担が減るので内臓を休ませることが出来、睡眠の質が上がったようにも思います。

夕食の量を減らすことは、私にとって、今のところメリットしかありません。もっと早くからこうするんだったと思うくらいです。

 

食の質や愉しみは落としたくない。休日にはアペリティも少しだけ愉しんでます。秋冬は灯りを付ける瞬間が好き。ぬくもりを感じます。

 

そうして出来た時間、時には早々と寝室に入る夜もあります。

 

コロナ禍でおうち時間を充実させようと、自分好みの寝心地を追及して設えたベッドや寝具。ここに寝っ転がると昼間のストレスも忘れてしまう程の心地良さ。それ程、私の身体と感覚にフィットしているのです。

住環境というものが、心身に及ぼす影響って本当に大きいと実感しました。揃うまで自分の好みをあれこれ選別したりと、結構時間がかかりましたが、こだわって良かったと思います。

そんな大好きなベッドに寝ころび、小さな灯りの下で好奇心の赴くままにページをめくる時間の何と楽しいこと。気が付いたら夜中だったり、そのまま寝落ちしてたり。もしも翌朝早く目が覚めたら、また続きを読んでいることもあります。

室温もちょうどいい具合なので本に集中できます。秋って最高。

 

いま手許にある本。ヘンリー・D・ソロー関連本、先日亡くなった稲盛氏を偲んで一冊、最近注目している産婦人科医高尾美穂氏の本、それに生物系の本は何かしら必ず一冊。読みやすい本ばかり選んでるかも。毎月5冊以上は読みます。

 

今日は秋分の日、お彼岸の中日でもあります。

私は9月初旬に父の十三回忌法要で帰省した折、お墓参りもして戻ってきたので、この連休はのんびりしつつ少しだけ仕事をしようと思います。

シルバーウィーク後半、皆様もよい時間をお過ごしください。

 

 

十五夜に月光浴

昨夜の十五夜の月はちょうど満月でしたね。

皆様はお月見なさいましたか?

ここ近江八幡市の夜は、時折、叢雲がかかることもありましたが概ね晴れてくれ、美しい月を堪能できました。

 

昨夜の空はちょうどこのような。

 

観月の際は、テラスに出るのが常ですが、昨夜は寝室の窓辺で長く過ごしました。

そこからも月は良く見えて、置いてあるパーソナルチェアにゆったりと身を預けながら、飽きるまで眺めていました。月の光は、照明を消しても字が読めるほど明るくて、じっと見ていると眩しいくらいでした。

はじめの方は空け放した窓から虫の声が聞こえて、それがいいBGMになっていました。これぞお月見という感じです。

でもそのうち虫の声にも飽きて、何か他にないかなとサブスクで探して波の音を流してみたら、それがとっても月に合っていい雰囲気に。家の中にいるはずなのに、海辺に座っているような心地がするから不思議です。

白い光に包まれ、心が落ち着いて、いつの間にかウトウト。気付けば夜も更けて、月は屋根の向こう側に行ってしまい見えなくなっていたので、ベッドに入ったのでした。

 

月と波音、とても合います。

 

こんな風に月の光を浴びて過ごすことを「月光浴」というそうです。

日光浴、森林浴はよく聞きますが、月光浴ってのもあるんですねぇ。

一般的に月が地球に与える影響は、光というより引力や運行によるもの。潮の満ち干、天気の動向、妊娠・産卵をはじめとする動物の行動、植物の生育などが、月の動きに大きく関わっていることはご存知でしょう。

月光浴とは、たぶん光だけでなく、そういった月の作用を感じようとする行為なのかなぁと思います。一説によると、幸せホルモンと言われる「セロトニン」や睡眠ホルモン「メラトニン」といったものが分泌され、心身を良い方向に導いてくれるとも聞きます。

私は元々月が好きなので、影響があるなら精神面かなと思います。

美しいものを見ると、気持ちが高揚したり、心が洗われるような感じがしますが、月に対してもそういう感情が湧いてきます。加えて、大きな存在に見守られているようにも感じ、気持ちが落ち着くというか、安らいできます。

 

以前手持ちのカメラで月の撮影にチャレンジした時の画像。表面の様子も何とか捉えることが出来ました。

 

月光浴をするには、満月の前後2~3日が最も効果を得やすいといわれています。

今晩、晴れたら月光浴してみませんか?

 

 

お盆休みと夏の甲子園(追記アリ)

お盆休みもそろそろ終わり。皆様、ゆっくり過ごせましたか?

コロナ禍でようやく行動規制のないお盆、久しぶりにお墓参りをされた方もいらっしゃるかもしれません。

うちは夫婦それぞれの実家が県外。短い休み期間で両方参るのは体力的にしんどいので、お盆は夫の実家のお墓を優先し、自分の実家は春か秋のお彼岸に参るようにしています。

こういう機会に一族が寄って過ごせることは、やっぱり貴重だし嬉しいものですね。

ご先祖様に感謝です。

 

++++++++++++

 

この休みのビッグニュースといえば、夏の全国高校野球選手権大会に、母校「兵庫県立 社高等学校」が初出場したことです。

兵庫県でも指折りの強豪校で、過去、春の選抜大会ではベスト4まで残った実績もあります。

惜しくも2回戦で敗退してしまいましたが、素晴らしいチームでした。個々の技量もさることながら、冷静で堅実な野球をするチームです。諦めない姿勢、対戦校への敬意、何もかも素晴らしかったです。本当にアッパレで誇りに思います。

(ここから追記)

社高校の試合のあと、ディアガーデンのお客様が甲子園球場に試合観戦に行かれまして、お土産にと、大会オリジナルグッズを買ってきてくださいました。

めちゃ嬉しい♡ 夏の大会初出場のいい思い出になります。(私はただ応援していただけですが)

ありがとうございます!!!

 

社高校のネーム入りピンバッジ。かわいいです。どこに付けようかな~?

 

(追記ここまで)

いま住んでいる地元、滋賀では「私立近江高等学校」が準々決勝に進みます。郷土愛って、そんなに意識したことがないけれど、私にも少なからずあるようで、やっぱりソワソワドキドキして試合観戦しています。

甲子園の試合中継を見ていると、純粋な眼差しにキュンとしますね。コロナに振り回され、それでも腐らず地道に積み上げてきたものが、選手一人ひとりの表情に現れています。

自分の高校時代と比べると随分大人びて見えて仕方がないです。

 

++++++++++++

 

さて、8月も半ばを過ぎ、後半戦に向けて、そろそろアクセルを踏まないとな。

 

今朝のディアガーデン。前庭の様子です。8月は紫の花ばかり。バーベナ・ボナリエンシス(三尺バーベナ)が自由奔放に揺れています。

 

大小の庭作りプロジェクトが秋以降、本格化。

このサイトのリニューアルも予定しています。

8月前半に英気を養えたので、諸々、意欲的に取り組んでいきたいと思います。

 

 

夏庭の愉しみ-避暑スタイルのススメ

一年で最も暑さが厳しい頃「大暑」を迎えました。

日本の夏を如何に心地よく過ごすか、庭という視点から数回に渡って考えている7月のブログ。

今回は「避暑スタイルのススメ」です。

 

夏は様々な緑で彩られるディアガーデンのテラスです。日除けはありませんが、建物の東側に作ったので午後は日陰になり意外に過ごしやすい。

 

自宅の庭以外で、夏に心地良い屋外スペースはどこだったか?色々思い出すと、それは避暑地でした。

長野県、北海道、地元滋賀なら比叡山~奥琵琶湖あたり、京都なら貴船のあたり・・・これまで訪れたそれらの場所は標高の高いところで、平地に比べ気温が10℃以上も低い。まるで冷房の効いた部屋にいるようでした。

緑が足元から頭上、更に遠くまで繋がっていて、木陰も多い。だから眩しくなく目に優しいし、肌も焼けない。樹々を渡る風は爽やかで、水がとても冷たくきれい。そこに居るだけで心身ともに浄化されるような心地がしました。

 

京の奥座敷と呼ばれる貴船。川床は夏の風物詩。

 

外気温は変えられないけれど、せめてそのような場所をお手本にした庭作りをすれば、猛暑の中、少しは快適に過ごせるのではないでしょうか。

 

++++++++++++

 

まずは避暑スタイルのデザインから。

窓から見えるところに、高木~低木~宿根草と上から下まで緑の層を作るように植えます。敷地に奥行がない場合は、高木を生垣に置き換えてください。

ポイントは窓から見えるところを出来るだけ緑にする、でしょうか。

見たくないものが隠れ、様々な葉の重なりが緑陰を作ってくれますし、木があれば鳥も来て囀ってくれます。そこは自宅に居ながらも非日常的な空間となるでしょう。

 

長野県「ラ・カスタ ナチュラルヒーリングガーデン」この眺めは避暑地の庭のお手本のような場所。シラカバの木の足元には涼し気な葉群、青い花は桔梗です。

 

一年草は夏の間旺盛に咲いてくれ、色とりどりで可愛く元気を貰えますが、その分花殻摘みに手間がかかります。暑い中、庭仕事は極力減らしたいので、ここは潔く宿根草のみにしましょう。

宿根草は、葉や茎が細長いもの、白斑の葉を組み合わせると、同じ緑であっても暑苦しく見えません。

避暑スタイルの庭では緑が中心なので、花はたくさん要りませんが、薄緑や青系の花なら合ってもよいと思います。

 

ディアガーデンのテラスの植栽。奥に見えるアジサイ「アナベル」の花は白から薄緑に変わりました。この品種は剪定は急ぎませんので冬までこのまま。手前に見える白斑の葉はシマススキとムラサキシキブの斑入り。とても爽やかです。

 

避暑地の料亭。和の庭では斑入りは少なく緑一色が多い。鬱蒼とならないよう透かし剪定をし、水を打てば涼感がUP

 

避暑スタイルだから、やっぱり優雅に過ごしたい。庭仕事も出来るだけしなくてもいいよう、他の季節にしっかりやっておくことも大事なポイントです。

例えば秋~冬にかけては造園工事をしたり植栽計画をし植えつけ移植、剪定などを。春~初夏かけては雑草取りや切り戻し、害虫対策などを。それぞれの季節にきっちり行うと、夏はほぼ水遣りだけすればいいわけです。自動散水装置を取り入れると更に手間が省けます。

節水でも耐えられる品種や自生種などを植えることも併せて考えたいですね。

 

++++++++++++

 

避暑スタイルの庭が出来上がりましたら、その涼し気な雰囲気を存分に愉しみましょう。

ウィークデーは朝の時間がいい。夏は早起きもそんなに苦になりませんから、日が昇るころ庭に出てみましょう。まだ空気はヒンヤリしていて、まさに避暑地にいるような静けさです。

一面の緑に朝日が差して鳥が鳴いて。「今日も気持ち良く目覚めることが出来た」そんな喜びを感じつつ、清々しい空気を思いっきり吸って深呼吸します。(これ、実は私のモーニングルーティンです)

ウィークエンドは庭からいい風を入れてお昼寝。

お昼寝マットといった商品があるそうですよ。

理想はこんな感じかな →俵屋旅館さんのお昼寝スタイル「シエスタ・マット」

小さなものなので、好きな色のリネンで手作りしても良さそうです。

そうして夕暮れ時や夜になると夕涼み。

古より「夏は夜が素晴らしい」と言われるように、また、北欧の地では夏の長い夕暮れ時をブルーアワーと呼び尊ぶように、私達もしばしこの美しい時間を愉しみましょう。

 

ブルーアワーにテラスでカクテルタイム。夕方水遣りをすると辺りは一気に涼しくなります。生垣のレイランディやハーブに葉水をやると爽やかな香りがテラスいっぱいに広がっていい気分にさせてくれます。

 

夏庭の愉しみ、3回にわたって考えてみました。

前回「陰翳礼賛」前々回「雨の庭」

人によって心地よさの基準が違うので、これはあくまでも一例です。

「愉しみ」とは自分の気持ちで楽しいと思えるような状態のことで、「楽しい」が受動的なら「愉しい」は能動的、らしい。

能動的に工夫しない限り、暑い夏を心地よく過ごすことは難しいですね。

身体の声をよく聞いて無理をせず、素敵だな心地いいなという場面を意識的に見たり取り入れたりして愉しむことで、今年の夏も違ってくるのではないでしょうか。

 

 

夏庭の愉しみ-雨の庭

三連休いかがお過ごしでしょうか?

このごろは戻り梅雨(梅雨が明けたあとに、再び梅雨のような天気が戻ること)のような天候が続きます。梅雨末期に見られる豪雨も予想されています。

結局平年通りの梅雨と変わらないような?

お陰で庭の植物も生き返ったように青々としています。

 

雨は慈雨と表現されることも。万物を潤し育ててくれます。

 

さて、日本の夏を如何に心地よく過ごすか、庭という視点から数回に渡って考えている7月のブログ。今回は「雨の庭」です。

(前回はコチラ→「夏庭の愉しみ-陰翳礼賛」

 

++++++++++++

 

雨が降ると頭痛やだるさなど不調を訴える方もおられます。原因の一つは、低気圧や光が足りないことから起こる自律神経が乱れ。

雨によって副交感神経が優位になり休息モードになっているのに活動しようとするので、身体が混乱し、頭痛をはじめとする不調につながるのだとか。

だから雨の日は、本来、穏やかに過ごすのが一番なのです。

辛い時はなるべく無理をせず、マイペースで出来る仕事をするなど工夫してみてくださいね。

 

 

雨の日は身体がぼんやりする一方で、感性は強くなります。

エネルギーが自分の内側に使われますから、インプットしたりクリエイティブな作業をするには最適なのです。

そんな時は、窓外の庭の景色が眺められる場所でするのがおすすめ。

庭は一番身近な自然。雨の庭には独特のゆらぎがあります。雨粒を見たり雨音に耳を傾けたり、湿り気によって変わる素材の色や香りも感じてください。

自然のリズム「1/fゆらぎ」を感じることで、インプットやクリエイティブな作業の効率も上がるそうです。

1/fゆらぎを感じると、自律神経も整いやすくもなります。雨の日に不調を感じる方も、どうぞ自然のゆらぎに触れてください。

 

ディアガーデンのテラスで。雨が降るとガラステーブルに薄い水たまりが出来ます。自然のゆらぎのリズムを感じて。

 

++++++++++++

 

雨の庭で思い出されるのは、8月の終わり頃、ある町家の坪庭を見せていただいたときのことです。

晴れ女の私は、どこか出掛けるとき、滅多に雨に遭遇しません。傘を持って行っても差す程でもないとか、帰ってきたら降り出したとか、そういう場合が多いです。でもこの時は町家について暫くすると雨が降り出し、帰り際には本降りになっちゃって、足元はずぶ寝れ。だからよく覚えているのです。

 

京都「無名舎(吉田家住宅)」訪ねたとき、晴れ女の私としては珍しく激しい雨に遭遇。

 

縁側に縁どられた小さな坪庭は、どの部屋からも見えます。真ん中には、蹲踞と燈籠があり、棕櫚竹と常緑の植物が少しだけ植えられていました。

ただそれだけの空間です。

そこに雨。

すると棕櫚竹や常緑の葉は濡れ一層艶やかに、水鉢にはちいさな波紋が次々と生まれては消え、そして川石がヌラリと光るのです。縁側に座ると聞こえるのは雨音だけ。雨による変化が、単に濡れてるんじゃなくて、情緒的なんですよね。

心なしか涼しくて、ここでぼーっと座っていると、とっても心地よく、自分がいつの時代にいるのか?分からないような奇妙な感覚になります。

そう、坪庭には雨の庭の愉しみがギュッと詰まっていました。

 

雨の坪庭(京都無名舎)

 

普段頑張っている脳や心、身体にとって、雨を五感で楽しめる庭は最高に贅沢な空間だと思います。

 

++++++++++++

 

雨の日が休日だったら・・・身体の求めに応じて家でゆっくり過ごしてみてください。

特に雨の日に症状が出る人はしっかり休んだ方がいい。

実は雨というだけで疲労軽減の効果があるので、上手に休むことができれば、身体が細胞から生き返ります。

平日頑張っているひとこそ、雨の休日は庭と共にゆったりと過ごしていただきたいです。

 

 

夏庭の愉しみ-陰翳礼賛

温室効果ガスによって年々厳しくなってくる夏。

高温に湿度がプラスされ、更にヒートアイランド現象があちらこちらで起こる日本の夏は、いまや世界一暑いらしい。

そんな過酷な日本の夏を如何に心地よく過ごすか???

庭という視点から数回に渡って考えてみたいと思います。

 

++++++++++++

 

夏に外にいて恋しくなるのは「日陰」や「木陰」のある場所ではないでしょうか。猛暑の最中、街を歩いていて、木陰に入れたら「助かった~。生き返る~!」なんて思っちゃう。汗がスッと引いて、気持ちが落ち着きます。

実際、公園や街路樹の木陰の気温と、日が当たるアスファルト舗装の道路の気温には、15℃以上もの差があるといいます。木陰が建物の陰と違うのは蒸散作用があるところ。例えるならば、微量のミストシャワーが降り注いでいる状態。だからンヤリと涼しいのです。

庭の場合でも木陰があるのとないのとでは、体感温度がかなり変わってきます。

木漏れ日には癒し効果もあるので、お住まいに木陰を取り入れてみてはいいかがでしょうか?

 

ディアガーデンのテラスに植えたイロハモミジの木陰。やはり木陰は涼しい!夏は濃い影色が目に入るだけで涼しく感じます。

 

では、どんな風に植えたらよいか?

夏の住まいを少しでも涼しく感じるようにするなら、窓に近い場所に高木を植えることをお勧めします。

それにより強い日差しを遮ってくれたり、建物を太陽光に晒さないことで外壁の温度上昇を抑え室温の上昇を抑えたりもします。

そして夜になって窓を開けられるようになれば、樹木の間を通り抜け冷やされた風が部屋の中を流れます。

1日の終わりに、窓辺で風に当たりながら葉音を聴いて過ごせたら、リラックス出来そう。

夏の木陰は人だけでなく、植物にとっても心地よいスペースとなります。葉焼けしやすい植物は木の足元に移動させると元気に夏越しできますよ。

 

同じくディアガーデンにて。西日が当たる場所に植えたアオダモは午後の強い日差しから建物を守ってくれます。アオダモにとっては過酷な場所ですが何とか慣れてくれました。成長がとても遅い木なので建物の際にあっても悪さはしません。

 

前庭のアオダモは落葉樹。落葉樹ならば冬には葉を落とすので日を遮らず外壁が暖められ室内も暖かくなります。

 

木陰を得るために、もし1本だけ植えるとしたら、樹冠が大きくなる株立ちの木はいかかでしょう。

目隠しにするならば常緑樹を、それ以外は断然、落葉樹がおすすめです。新緑、花や実はもちろん、紅葉まで年中楽しめますから。

樹種は植える場所によって様々な選択肢がありますので、是非ご相談ください。

 

++++++++++++

 

植栽の工夫に加え、室内の温度を上げないためにインテリアの工夫もマスト。

日が当たる窓はカーテンを閉め日差しを取り込まないようにすることが重要です。

カーテンを閉めてしまうと木が見えなくなると思いきや、そうでもありません。

窓外の高木に日が当たれば、枝姿がシルエットとなって目を楽しませてくれます。カーテン素材や日の差し方によって映る映らないはあるかもしれませんが、遮光性でない淡色の無地の布ならばきれいに映ると思います。

 

ディアガーデンの事務所にて。午後は西日が入ってくるので早めにロールクスリーンを下ろします。すると窓外のアオダモの美しいシルエットが映ります。

 

新緑や紅葉の眺めもいいけれど、シルエットだけだと水墨画のようにも見えて素敵です。

ざわざわと吹く風に揺れる枝姿は、自然のゆらぎそのもの。見ていて飽きません。

夏の夕方、この窓に椅子を向けてゆったりとリクライニングさせ、この眺めを愉しんでおります。

 

午前中日が当たる我が家のダイニング。バーチカルブラインドを引くと窓外の木々のシルエットが映ります。これも日時によって天気によって違ってくるのですが、時に感動する程のシルエットが現れます。

 

窓外にある自然の陰翳やゆらぎは、疲れた脳を癒やし自律神経を整えてくれます。

夏の庭の愉しみは、こんなところにもあるのではないでしょうか。

 

 

夏越しの大祓をすませ、いよいよ夏本番

照り付ける太陽と共に7月がはじまりました。

7月は私の誕生月なので楽しみつつ大切に過ごしたいと思います。

それに先立って、先日近くの沙沙貴神社まで夏越しの大祓に行き、これまで半年の穢れや悪い念を祓ってもらい、これからの半年を健やかに過ごせるよう祈ってまいりました。

私にとっては恒例行事。誕生月をスッキリした気持ちで迎えるためにも、行かないと何だか落ち着かなくて。

 

市内にある沙沙貴神社へ。馬渕家に縁のある神社で夏越しの大祓。この立派な楼門は県指定有形文化財です。背景の空が如何にも夏空っぽい青で、こんなにくっきり撮れたのは初めてかも。

 

琵琶湖岸で刈り取った葭(よし)と真菰(まこも)で作られた大きな輪。葭の清々しい香りが漂っています。

 

このところ猛暑日づつきで熱中症で倒れる方が増えています。コロナの感染者もまた増加傾向にあるそうです。

考えなしに行動したり何となく暮らしていると危険な夏になりそう。健康でいられるように、ここで今一度気を引き締めなければね。

参拝はそういう気持ちを再確認する機会でもありました。

 

++++++++++

 

昨日は所用で大津へ。

大津は京都への通過点という感じで、普段はあまり訪れない場所。折角の機会なので、ランチは以前から食べてみたかった「かねよ」さんのきんし丼を。滋賀県民なら知らない人はいないであろう鰻のお店です。

土用の丑の日はまだ先ですが、ここらでスタミナをつけようと奮発しました。

 

逢坂山の中にあるかねよさん。この日は本店がお休みだったので向かいに建つレストランへ。昭和感漂うレトロな外観&ドライブインのような内装。懐かしい感じがします。

 

きんし丼とは、うな丼(うな重もあり)にふわっふわのだし巻き卵が一切れのったもので、かねよさんの名物らしい。

一切れといっても、器の半分以上を覆う程の大きさで分厚くて凄い迫力なの。お客のほとんどが注文するくらい人気のメニューです。

 

きんし重。香ばしくふわっと焼かれた鰻、たれは甘み抑え目であっさりです。卵焼きは縦12cm×横8cm×厚6cmくらい?とにかく大きくて出汁がきいていて食べ応えあり。卵の下にも鰻が隠れています♪

 

鰻は正直、今まで食べた中では際立ってどうこうないのですが、卵焼きとの組み合わせが絶妙で、本当に美味しかったです。

夏に大津市に来られたら是非~。

 

++++++++++++

 

もう蝉が鳴いていますね。

ディアガーデンの事務所は北向きなので、午前中はとっても涼しく、開け放った窓からは街路樹や前庭の緑が見えます。

そして6月中頃だったか、過去最速に出した風鈴の音が響いています。

 

風鈴の音が響く事務所。今年の紫陽花は何だかぼんやりした色。でも元気に咲いてくれています。午後は冷房いれるので窓は締めて、風鈴の代わりにBluetoothスピーカからmusicを楽しんで。

 

庭仕事や庭での愉しみは朝夕に限られてしまいますね。

でもこの時間帯のお庭って、これはこれで夏っぽくって本当に美しいです。

7月のブログではそんな愉しみについて書いていこうと思います。