M-HOUSE 滋賀県守山市

新築戸建て住宅の造園・外構工事をお任せいただきました。

建物の建築中にご依頼があり、お施主様はオープンな外構と芝生の庭をご希望されました。3台分の駐車スペースと縦列2台用のカーポートも必要とのこと。

モダンな雰囲気がお好みです。

初期段階での提案図の一つ。ざっとラフに描いたものです。これを元にご希望と擦り合わせプランニングを進めます。
完成したエントランス。モノトーンな背景にお施主様支給のポストがポイント。わずかに浮かせた階段の陰が玄関先を印象的に演出します。

まずはエントランス部分。

人と車の動線が重なっており、アプローチにも車が通りますので、土間は駐車場と同じコンクリート仕様にしました。

アプローチ材で、お施主様が使って欲しいと仰ったのは植生ブロック。シンプルなボーダーを作りつつ天然芝や人工芝、砂利等で様々な表情を見せることができ車両対応も可能な商材です。

これを玄関周りに効果的に配することで、単調になりがちなコンクリート土間の良いアクセントになったと思います。歩行にも全く問題ありません。

砂利はタイヤが通ると散乱しがちなので、アクセントになる必要最小限に抑えました。クールなブラックポリカ屋根のカーポートに合わせてインターホンポールもブラックをお選びに。

カーポートは三協アルミ社が今春(2024年)新発売された屋根材「ブラックポリカーボーネイト」を採用いただきました。黒い不透明な屋根材で、従来の透明ポリカーボーネイト屋根に比べると少し価格はUPしますが、お値段以上の見た目だと感じます。

これはシャドウクールカーポートと呼ばれ、昨今増えたモダン建築に合わせるカーポート需要に応えたものです。

高級感あるマットな質感の屋根材は遮熱効果が抜群で、夏場や晴れた場合に車内の温度上昇を抑えます。屋根の汚れが下から見えないというメリットがある一方、設置場所によりますが、暗く感じる場合もあります。こちらの場合は、カーポートの奥に建物がなく抜けているので暗さはあまり感じません。

ポスト前もボーダーとグリ石でモダンにおさめました。歩きやすさも考慮したデザイン。夜はスポットライトが壁面をおしゃれに照らします。
駐車場横のボーダーの端には一部植栽を。南向きになるので乾燥と日差しに耐えるウエストリンギアやディアネラ「リトルレブ」サントリナなどを植えました。ネイビーのポストに合わせて青紫の花が長く咲くサルビアネモローサ・カラドンナも。

庭部分はフレキシブルに使える芝生を希望されました。あえて人工芝を選ばず、お手入れの頻度など十分考慮されてのご選択です。日本の気候に合い、かつ肌あたりの柔らかい姫高麗芝をお勧めしました。

更に、お施主様のご要望でレモンティーツリーとスモークツリーを植えました。乾燥に強く丈夫な木ですから、一日中、日が当たるこの場所にはピッタリですが、成長が早いので剪定は必須。数年後を想定してスペースに余裕を設けています。

防草シートも要所要所に敷き、楽しんで手入れしたいところ以外は手をかけなくても良いように作っています。

1台用の駐車場の奥には芝生の庭。周りにぐるりと花壇を設け肥えたふかふかの土をたっぷりと入れました。
お客様が育てておられたアジサイやクリスマスローズなどを移植し、駐車場横に植えたのと同じ植物を追加。庭全体に統一感が出るように考慮したものです。植物の養生と雑草除け、美観を兼ねてバークでしっかりとマルチング。

防犯と夜の雰囲気を楽しむために照明も取り入れてくださいました。

建物をライトアップしつつ駐車場を明るくするためのスポットライトを2基。庭の木をライトアップしつつ、徒歩で帰宅する時の動線を照らすために1基設置しています。これらはタイマーをつけて自動点灯消灯させているため無駄がありません。

どの場所もデザインのためのデザインにならないよう、用の美を意識して設計したお宅。デザインするところはしっかり、シンプルでいいところは力を抜いてと、いい意味でこなれた空間づくりが出来たと思います。

これから草花が成長すると、植栽デザインの意図の明確になるはず。数年後が楽しみです。

SPEC

竣工 2024年11月
施工場所 滋賀県守山市
施工内容 造園、外構





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